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特別養子縁組に関する現状調査および、ソーシャルビジネスによる課題解決可能性について
- 3. 解決策としての新生児特別養子縁組
• 新生児特別養子縁組
– 望まない妊娠をした人、子育てがどうしても困難な人
と赤ちゃんの命を同時に救うセーフティネットとして機
能する
– 養子縁組された子どもは、養親の下で実子として育
てられる
子どもを虐待死から守り、子どもが家庭で育てられ
る機会をつくる
- 9. 養親バンクの成長性:
養親希望者は年々増加している
• 養親からの民間あっせん団体への
相談件数が増加
• 養子縁組を希望する里親の増加
▼養子縁組斡旋事業者 養子希望者からの相談件数
▼養子縁組里親 登録家庭数計と新規登録家庭数
1800
3500
1600
3000
1400
2500
1200
2000
1000
1500
800
1000
600
500
400
0
200
0
2007年
2008年
2009年
2010年
2011年
(出典)厚生労働省「平成23年度養子縁組あっせん事業者に関す
る調査」
2009年
2010年
新規登録家庭数
2011年
2012年
登録家庭計
(出典)2009年度~2012年度行政福祉報告例
- 10. 養親バンクの潜在性:
不妊治療患者数の増加
•
•
•
•
(出典)生殖テクノロジーとヘルスケ
アを考える研究会(2012)「生殖補
助技術に対するご意見と不妊治療
経験をもつ養親希望者の実態に関
するアンケート調査」、
日本学術振興会(2011)「不妊当事
者の経験と意識に関する調査
2010」
不妊治療者の32%が「養子縁組・里親になることを考えたことがある」と回答
不妊治療経験者が養子縁組の相談件数に占める割合は52.2%
不妊治療患者数は、厚労省の推計で46万6,900人(平成14年度)
しかし、「現在不妊治療を受けている」回答した人の割合(平成17年度国民生
活白書)を、配偶者のいる女性数で概算すると、不妊治療患者数は212万人
▼不妊治療患者数と、潜在患者数(概算)
1,400,000
1,200,000
1,097,056
1,173,778
1,000,000
800,000
829,526
730,601
566,212
600,000
400,000
513,209
804,383
458,051
■不妊について心
配したことがある
■現在治療を受け
ている
364,689
205,744
200,000
102,058
21,903
0
20〜24歳
25〜29歳
30〜34歳
35〜39歳
40〜44歳
45〜49歳
10
- 11. 海外参考事例1
Adop:on
Register(UK)
●団体概要
・Bri:sh
Associa:on
for
Adop:on
and
Fostering(BAAF)により運営
・教育省とウェールズ政府からの委託事業
・2004年12月より活動開始
●活動の背景
・イギリスでは約4000人の子どもが養子縁
組を待機している一方で、子どもとのマッ
チングを待っている養親希望者も存在
・当団体が他の養子縁組あっせん機関と
協働することで、すべての子どもと家族が
適切なマッチングの機会に恵まれるように
●活動内容
①受け入れ家庭の見つからない子どもと、マッチングを出来なかった養親候補の詳細情報
を、あっせん団体から受け取り、データベースとして保管。
②スタッフがデータベース上の情報を見て、マッチング可能な子どもと養親候補者を提案す
る。
- 13. 海外参考事例2
Adop:on
Learning
Partners(U.S.)
• アメリカには、養親希望者やソーシャル・ワーカーへのEラーニング教育を
提供する機関が多数存在
• 例えば、Adop:on
Learning
Partnersでは、主に以下のサービスを提供
– ニーズによって異なるコース・パッケージ
e.g.
国際養子縁組、乳児を迎える国内養子縁組等
– 養子縁組の経験を共有し、経験者が質問に答えるWeb
Seminar
– 養親間の交流の場
縁組
団体
養親
受講料
受講料
Eラーニング
Adop:on
Learning
Partners
Eラーニング
養親間のコ
ミュニティ
- 15. サマリー 特別養子縁組をめぐる状況
0歳児の置かれた環境
(
死
亡
虐待死
23人(→)
マッチングの実態
)
いますぐ0に!
48人(1週間に1人)
遺棄数
25人(→)
(
)
乳
児
院
保
護
超
明らかに妊娠中から
ケアが必要で、それ
が
〜生後1ヶ月 367人(↓)
あれば防げた可能性
〜生後11ヶ月 850人(↓)
のあるインシデント
乳児院新規
措置件数
10代の母による出生数
13,318件
14歳以下 15歳196件
16歳762件
44件
17歳1902件
インシデントには
18歳3,464件 至っていないが
19歳6,950件 超ハイリスク層
児童虐待 相談件数
55,152件
(5年前と比べ160%増)
うち0〜3歳児 10,834件
(5年前と比べ170%増)
上記に至る
可能性の
ある層
<プレイヤー>
• 民間養子縁組あっせん団
体:全国15事業者
• 児童相談所(国)※愛知県、
愛媛県で実績あり
<成果>
養子縁組マッチング件数
• 民間:127人(2011年)
• 児相:303人(2011年)
民間団体への相談数
• 実親から:705件(2011
年)
• 養親希望者から:1,588件
(2011年)
養親希望者
<顕在層>
1. 養子縁組あっせん団体の、
養子希望者からの相談件数
は、1,588件(↑)
2. 登録里親数のうち、養子縁
組里親数は、1,941世帯(↑)
→養子希望者からの相談件
数に、矢満田先生の養親の
適正者10%説を採用すると、
年間159人。
→仮に養子縁組里親数に養
親の適正者50%として(登録
済のため多少確度が高いと
した)、年間970人。
<潜在層>
1. 不妊治療患者数は、45万
人説と200万人説が共存。
2. 不育症患者数は、140万人。
要追加項目
①養子をとるという意志が
ある
②価格弾性(経済的余力あ
る)
要追加調査
子宮摘出など手術や病気で
子どもが産めない女性のう
ち、健康(育児はできる)人
15
の数
- 16. サマリー 特別養子縁組をめぐる状況
▶0歳児の置かれた環境
1. 乳児院の新規措置件数 2011年 生後1ヶ月未満 367件(前年対比10%減)
2. 虐待死の認知件数は、概ね年間50〜60人で推移。0才児が最も多く、20〜30人。
3. 虐待死および新生児遺棄による0才児の死亡の認知件数は、概ね年間50人前後で推移(虐
待死20〜30人、遺棄20人)
4. 虐待や新生児遺棄は、望まない妊娠と、若年妊娠が主要因とされる。
1. 望まない妊娠の発現率は5%で、出生数にあてはめるとおよそ5万人が潜在層。
2. 若年妊娠は、14才以下の出産がおよそ50件(横ばい)、15〜19才がおよそ13,000件(減少傾向)。
※ちなみに、熊本での相談者の年齢層は、20代前半。Babyポケットも同様の傾向のよう。
5. 中絶件数は、年間およそ20万件(減少傾向)。
1. 障がい、母体保護、性犯罪被害を理由とした中絶は、全体の数%に満たないとされ、90%が望まない妊娠や、経済的
理由など、母親をよりまく事情が理由。
▶養親希望者サイド
1. 不妊治療患者数は、45万人説と200万人説が共存。
2. 不育症患者数は、140万人。
⇒仮に不妊症患者数を45万人と見積もっても、不育症患者数と合わせで185万人。矢満田先生
曰くの養親の適正者10%説を採用すると、18万人程度の養父母候補者がいると仮説。
⇒斡旋機関の相談件数をベースとしたマッチング率は10〜20%程度。
16
- 25. 【出典】
平成17年国民生活白書(内閣府)
第1回「特定不妊治療費助成事業の効果的・効率的な運用に関する検討会」参考資料
(厚生労働省)平成18年10月18日実施
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/10/s1018-7h04.html
潜在層:不妊治療患者数
•
•
不妊治療患者数は、厚労省の推計で46万6,900人。(平成14年度推計)
しかし、平成17(2005)年国民生活白書にある、「現在不妊治療を受けている」回答した人の割合を、配偶者のいる女性数
(総務省統計局「人口動態調査」参照)で概算すると、不妊治療患者数は212万人にものぼる。
▼不妊治療患者数と、潜在患者数(概算)
1,400,000
(人)
1,200,000
1,097,056
1,173,778
1,000,000
800,000
829,526
730,601
566,212
600,000
400,000
804,383
513,209
364,689
458,051
205,744
200,000
102,058
21,903
0
20〜24歳
25〜29歳
30〜34歳
35〜39歳
40〜44歳
45〜49歳
■不妊について
心配したことがあ
る
■現在治療を受
けている
•
•
•
「あなた方ご夫婦は不妊について不安や悩みがありますか。当てはまる番
号に一つずつ○をつけてください。」と尋ねた問に対して「過去に子供がで
きないのではないかと心配したことがある」または「現在、子供ができない
のではないかと心配している」と回答した人と、そのうち「過去に検査や治
療を受けたことがある」または「現在、検査や治療を受けている」と回答し
た人のそれぞれの割合を示した。
選択肢はほかに「心配したことはない」
回答した人は、全国の 50 歳未満、初婚同士の夫妻の妻 5863 人(不詳を
除く)
20〜24歳
25〜29歳
30〜34歳
35〜39歳
40〜44歳
45〜49歳
有配偶者数(人)
不妊について心配した
ことがある(%)
現在治療を受けている
(%)
不妊について心配した
ことがある(人)※概算
現在治療を受けている
(人)※概算
計
466,018
2,099,428
2,989,254
3,180,969
3,227,728
3,723,995
15,687,392
21.90%
34.80%
36.70%
36.90%
25.70%
21.60%
ー
4.70%
9.80%
12.20%
17.80%
15.90%
12.30%
ー
730,601
1,097,056
1,173,778
829,526
804,383
4,737,402
205,744
513,209
458,051
2,129,808
102,058
21,903
364,689
566,212
25