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PFIセミナー "「失敗の本質」を読む"発表資料
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PFIセミナー "「失敗の本質」を読む"発表資料

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2014/07/17 PFIセミナー"「失敗の本質」を読む"の資料です。 …

2014/07/17 PFIセミナー"「失敗の本質」を読む"の資料です。
UST録画はこちら→http://www.ustream.tv/recorded/50184089

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  • 1. PFIセミナー 2014/07/17 比戸 将平
  • 2. 案1: 祇園祭入門 • いや〜大船鉾復活しましたね! 150年ぶりらしいですね! • ついでに24日の後祭との 二部構成に戻りましたね! • もともとは八坂神社の 疫病払いの祭礼で… • 祭り自体は7月1日から31日まで 一ヶ月やってるんですよ! もうハイライト 終わってる!! (今朝が山鉾巡行)
  • 3. 案2: フジロック入門 • いや〜来週フジロックですね! • 今年は晴れるといいですね! • フジロックが富士で行われたのは 伝説の第一回目だけで… • 好きなアーティストが出なくても 毎年行きたくなる魅力が〜 きっと誰も 行かない!!
  • 4. 「失敗の本質」を読む 比戸 将平
  • 5. 「失敗の本質」 日本軍の組織論的研究 • 太平洋戦争の日本軍がテーマ • 6つのキーとなった戦闘を題材 • 司令部と現場の状況判断の 変遷について詳しく解説 • 戦争史に示された日本軍の 組織特性の探求が目的 • 昨年読んだ中で最も面白かった
  • 6. 注  本発表は比戸が個人的に選んだテーマです  会社の立場を代表するものではありません  いかなる政治的な意図もありません  過去・現在・未来のいかなる戦争・暴力行為を 肯定・美化・礼賛するものでもありません  引用における「大東亜戦争」などの呼称は そのままにしてあります
  • 7. 「あなたの組織、旧日本軍みたいじゃないです?」
  • 8. 「本書のねらい」から  “われわれの問題意識は、「戦い方」ないし「敗 け方」の組織論的究明にあるのであって、なぜ 敗けたのかの歴史的原因のすべてをあげつらう ことではない”  “日本軍の失敗を現代の組織一般にとっての教訓 として生かし、戦史上の失敗の現代的・今日的 意義を探る”  “大東亜戦争における日本軍の作戦失敗例からそ の組織的欠陥や特性を析出し、組織としての日 本軍の失敗に込められたメッセージを現代的に 解読することなのである”
  • 9. この本を読んで思うこと  日本人には普遍的な組織的特性があること  戦争という極限状態において明確に現れている  それは現代もほとんど変わっていないこと  戦前の日本人と我々は違う、という誤解  最近でも日本の大組織が失敗する理由の およそ全てがこの本で説明されていること  戦争とは関係なく、現代の日本人が組織運営を していく上での教訓が多く含まれている
  • 10. 6つのケース  ノモンハン事件  ミッドウェー作戦  ガダルカナル作戦  インパール作戦  レイテ海戦  沖縄戦 開戦前から生じていた欠陥 敗戦に至るターニングポイント 非合理性の先の悲劇 終盤に繰り返される誤判断
  • 11. ノモンハン事件:概要  太平洋戦争前に満州を統括する関東軍が北方の ロシア軍の侵攻を防ぐために仕掛けた先制攻撃  敵軍の近代的な火力に予想外の苦戦を強いられ 混乱の中いたずらに戦力を消耗して結局撤退  ポイント  関東軍の独断専行と行き過ぎた精神・神風主義  大本営と関東軍の対立と指示不徹底  過去の成功に引きずられた白兵奇襲作戦の濫用
  • 12. ノモンハン事件:展開 大本営 中央部 関東軍 満州国軍 ロシア・ モンゴル軍 満州とロシアの 国境が曖昧 満・ソ国境紛争 処理要項作成 意思表示なし 容認と受け止める 第一次 ノモンハン事件 攻撃命令 自制を求める 拒否 拡大しないよう注意 第二次 ノモンハン事件 一度撤退 先制攻撃を主張 反対するも容認 双方とも楽観視 精鋭でなく新兵を主力に 戦線拡大に怒るも 自制を促すのみ 近代的な火力 装備で攻撃 白兵奇襲 を繰り返す 対立が激化ロシア軍側 有利に傾く 停戦条約でロシア主張の 国境線が引かれる 多くの将軍が自決を強要される 首謀者は後に中央部返り咲き
  • 13. ノモンハン事件:分析  関東軍の独断専行  辻政信を始めとする超強硬派を誰も止められず  慎重論を全て臆病とし神風を信じる非合理性  関東軍と中央部の対立と指示不徹底  意思決定プロセスの曖昧さによる暴走と食い違 い  尊厳を過度に配慮して自発行動を求める管理姿 勢  白兵奇襲の濫用  日中・日露戦争の得意戦法に凝り固まった陸軍  火力有利を実感した将官の多くが戦死・自決  教訓が太平洋戦争で活かされることは無かった
  • 14. ミッドウェー作戦:概要  山本五十六率いる海軍がミッドウェー島を襲撃 するも米艦隊の襲来により空母4隻撃沈  それまで優位に進んでいた日本軍の戦況が 一気に悪化する節目となった戦闘  ポイント  戦闘目的の曖昧さと指示の不徹底  情報漏洩の危機感欠如と空母不在の先入観  攻撃重視の用兵と非合理的な決断
  • 15. ミッドウェー作戦:展開 ミッドウェー島 第一次 地上攻撃隊 攻撃を予期し 基地の全機が発進 米国が日本艦隊発見 日本も米軍機発見 地上攻撃 (効果薄) 散発的に 反撃 第二次攻撃隊に 地上攻撃装備 ようやく 米空母発見 米攻撃隊 発進 第一次 攻撃隊帰還 地上攻撃装備を 艦隊攻撃に換装 二次攻撃隊 出撃? 先に一次隊 収容? 米攻撃 隊 襲来 x x x x x
  • 16. ミッドウェー作戦:分析  あいまいな戦闘目的:航空決戦or艦隊決戦  空母をあぶりだしての航空決戦を想定した山本  ミッドウェー攻略後に艦隊決戦を想像した南雲  情報漏洩と空母不在の先入観  暗号の漏洩も、それによる空母襲来も想定外  防御戦力も被弾時の回復能力も無かった  攻撃の重視と非合理的な決断  索敵も不十分、敵爆撃機に対する戦闘機残らず  一方で帰還機の収容を優先し空母攻撃が遅延
  • 17. インパール作戦:概要  ミャンマー攻略後の戦況悪化を打開する賭けで 東インド(インパール地方)へ侵攻  莫大な犠牲を出しながら作戦が中止されず 4ヶ月で3万人に戦死者を出した惨憺たる失敗  ポイント  牟田口司令官の暴走とそれを防げない上官達  攻勢防禦なのか侵攻なのか、合意されない目的  退却想定を持たず戦略的急襲のみとされた戦法
  • 18. インパール作戦:展開 大本営 中央部 方面軍 河辺方面司令官 南方軍 牟田口司令官 無謀な作戦計画を上奏 牟田口に配慮し黙認 政治的判断で容認 東條首相にも見栄で返 答 攻勢防御を前提に許可アッサム侵攻を志向 攻撃するも想定外の苦戦 意思疎通と補給の失敗 司令部への不満が蓄積 作戦失敗と中止の必要性を認識しながら行動せず 作戦中止を示唆体面を重視し沈黙撤退命令がないので続 行 牟田口「顔色で察して欲しかった」 河辺「本人が言い出さないと…」 牟田口がついに退却判断 引き続きの激励 作戦中止を了承 戦闘開始から4ヶ月、作戦中止を検討してから2ヶ月でようやく退却
  • 19. インパール作戦:分析  牟田口司令官の暴走とそれを防げない上官達  攻撃反対の反省と盧溝橋事件の名誉挽回欲が原因  無謀な猪突猛進作戦を周りは認識していた  河辺方面司令官始め人間関係を優先して容認  体面や保身を重視し作戦中止を言い出せない異常状態  合意されない目的  牟田口:アッサム侵攻を心に秘めたまま作戦指揮  その他:インパールへの攻勢防御に限定すべき  戦略的急襲のみとされた戦法  不測の事態を考えるのは必勝の信念を曲げると拒絶  イギリス・インド軍もその航空能力も軽視  補給も不十分
  • 20. 沖縄戦:概要  上陸を試みるアメリカ軍に対し86日間に及んだ 抵抗で多くの一般人犠牲者を出した最悪の戦闘  最終局面に至っても作戦目的すら統一できない という機能不全をさらけ出したケース  ポイント  大本営側の情報把握努力と洞察の欠如  現地部隊の司令部への真摯な態度の欠如  アメリカ軍行動の予測不足
  • 21. 沖縄戦:展開 大本営 中央部 沖縄 第三二軍 第九師団が台湾に送られ不満 台湾か沖縄にアメリカ上陸予想 第九師団の代わりの援軍を要求 姫路から派兵を伝えるも撤回 島南部に結集して時間稼ぐ作戦 北部の飛行場を奪われたくない 九州沖航空戦後に米上陸軍来襲 九州・台湾から総力援軍ださず 一日で飛行場陥落、持久戦準備 ショックを受け飛行場奪還要請 他方面からも飛行場奪還要請内部論争を経て飛行場攻撃決断 南西部の攻撃で進軍を二度中止 再び飛行場攻撃要請 面目のために進軍、戦果なし 戦力を失ったまま持久戦へ 沖縄からの航空作戦が不可能に
  • 22. 沖縄戦:分析  大本営側の情報把握努力と洞察の欠如  第三二軍の現存兵力を把握せず航空作戦に固執  アメリカ軍との戦力差と稼げる時間も甘く見ていた  現地部隊の司令部への真摯な態度の欠如  自軍の基本任務を司令部とすり合わせなかったこと  軍全体の戦略と異なる持久戦を独立に決定したこと  アメリカ軍行動の予測不足  台湾・本州でなく沖縄であることはある程度予想できた  航空作戦重視から飛行場を狙ってくることは自明だった
  • 23. 戦略上の失敗要因分析  あいまいな戦略目的  戦闘開始前から現場と大本営で食い違う作戦の意義  短期決戦の戦略指向  伸びきった戦線において補給と撤退戦が不能  主観的で帰納的な戦略策定(空気の支配)  情報収集や戦況判断を軽視、感情や体面優先  狭くて進化のない戦略オプション  陸軍は奇襲、海軍は艦隊戦に固執し航空火力を軽視  アンバランスな戦闘技術体系  優秀な兵士と機械に依存(連合軍は標準化で底上げ)
  • 24. 組織上の失敗要因分析  人的ネットワーク偏重の組織構造  士官学校出身者で固められた大本営作戦部  属人的な組織の統合  情報や合理性よりも人間関係や体面を重視  学習を軽視した組織  一度敗走すると責任を問われ更迭・左遷・自決  プロセスや動機を重視した評価  能力や結果を真摯に評価することを避ける傾向
  • 25. 日米の戦略・組織特性比較 分 類 項目 日本軍 アメリカ軍 戦 略 目的 不明確 明確 戦略志向 短期決戦 長期決戦 戦略策定 帰納的 (インクリメンタル) 演繹的 (グランドデザイ ン) 戦略オプション 狭い (統合戦略の欠如) 広い 技術体系 一点豪華主義 標準化 組 織 構造 集団主義 (人的ネットワーク) 構造主義 (システム) 統合 属人的統合 (人間関係) システムによる統合 (タスクフォース) 学習 シングル・ループ ダブル・ループ 評価 動機・プロセス 結果
  • 26. 敗戦後の組織は変わったか  敗戦原因は物量の差に帰着する言論が主流  “日本軍の組織的特性は、その欠陥も含めて、戦 後の日本の組織一般におおむね無批判のまま継 承された”  むしろ企業のリーダーが自分の軍隊体験を経営 で活かそうとしたり、ハウツー本が軍隊の組織 原理や特性を肯定的に援用したりしていた  実際にそれは高度成長期には上手く機能した  安定環境における日本人の勤勉さ、有能さ
  • 27. 戦後の危機的状況において  “しかし、将来、危機的状況に迫られた場合、日 本軍に集中的に表現された組織原理によって生 き残ることができるかどうかは大いに疑問”  “日本軍の組織原理を無批判に導入した現代日本 の組織一般が平時的状況のもとでは有効かつ順 調に機能しえたとしても、危機が生じた時は、 大東亜戦争で日本軍が露呈した組織的欠陥を再 び表面化させないという保証はない”  バブル崩壊とその後を見れば明らでは??
  • 28. 「失敗の本質」 昭和59年=30年前の刊行 • 日本社会がバブルを謳歌していた • その後の経済的な停滞・失策… • まさしくこの本の危惧通り • 例:とある世界的企業の凋落 • 稀代の創業者による成功 • 安定的成功で生まれる官僚組 織と事なかれ主義の後継者 • ルール変化の見逃し • 温情・純血主義の悪影響 • 捨てきれない成功体験 • 逐次的な散逸投資による無駄 • 断行できない戦略転換
  • 29. 整理するとよく聞く話= 日本人組織が今も持つ性質  戦略的な欠陥  ビジョンが共有されずバラバラの目的で行動  トップの権限が弱く現場を押さえての変革困難  フォーカスできず総花的な作戦でリソース分散  本当にどうにもならなくなってからの撤退判断  過去の成功体験による価値観と戦術に固執し続ける  組織的な欠陥  人間関係優先で成果ではなく努力や姿勢を評価  内部出身者の中で政治に勝った人が出世する  一度失敗すると失脚するため何もしない人が残る
  • 30. 日本軍の情報軽視について • 大本営参謀の情報戦記 〜情報なき国家の悲劇〜 • 情報参謀本人が書いた戦中記録 • 平成元年に初めて発表された • 「失敗の本質」刊行時には不明 だった事実も載っている • 特にレイテ海戦などに至るあたり 現地に赴いた時の詳細な記述 • 全く情報を掴んでいなかった のではなく使われなかった事実 • 戦後も活かされていない教訓に ついての嘆きも書いてある
  • 31. トップに求められる牽引力 • 独裁力ービジネスパーソン のための権力学入門 • リーダー力 =コンセプト力+独裁力 • 後者は日本人があまり口にしない • 実際には無ければ事は成せない • 大企業を変革するために必要なこ とがユニークな視点で描かれる • 歴史的な例に学ぶ(信長等)
  • 32. まとめ  日本人には普遍的な組織特性がある  それは変化の少ない社会では安定して機能する  それは変化の多い危機的状況では欠陥を生じる  今の日本でも、官僚的典型的組織を構成して 個人の感覚に従っていると(大)成功できない  大きなことを成すためには強い意志によって 変化に強い合理的な組織を作る必要がある