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天文学概論(第5回)

星惑星形成2
∼太陽系形成論∼

東京工業大学 佐々木貴教
星惑星形成2
∼太陽系形成論∼
古典的太陽系形成論モデル(京都モデル)
・原始惑星系円盤(原始太陽系円盤)
・微惑星から原始惑星、そして惑星へ
地球の形成・初期進化
京都モデルの基本概念
円盤仮説
・惑星系は原始惑星系円盤から形成される
・円盤はガスとダストから構成される
微惑星仮説
・ダストの集積によって微惑星が形成される
・微惑星の集積によって固体惑星が形成される
・固体惑星にガスが降り積もることによっ...
原始惑星系円盤
(原始太陽系円盤)
分子雲から主系列星への進化
原始惑星系円盤
分子雲コアの収縮

! 

  重力と遠心力のつりあい
原子惑星系円盤が形成

! 

分子雲コア

原始惑星系円盤
原始太陽系円盤の2つのモデル
京都モデル(林モデル)

キャメロンモデル

©Newton Press

地球型惑星・巨大ガス惑星・巨大氷惑星の作り分け
 → 太陽系形成に関しては、京都モデルの方に軍配
原始太陽系円盤の組成
一般に円盤質量の99%はガス(水素・ヘリウム)
残りの1%がダスト(固体成分)

最小質量円盤モデル(京都モデル)
・現在の太陽系の惑星の固体成分(約10-4M太陽)
  → すりつぶして円盤状にならす
・固体成分の約10...
原始太陽系円盤の質量分布

面密度(g/cm2)

ガス成分:水素・ヘリウム
固体成分:ダスト(岩石・金属鉄・氷)
snow line
ガス成分

固体成分
太陽からの距離(AU)

2.7AU以遠では
水蒸気が凝縮
   ↓
氷ダストの分だけ...
微惑星から原始惑星、
そして惑星へ
太陽系の構成メンバー

地球型惑星
  水星
  金星
  地球
  火星

巨大ガス惑星

巨大氷惑星

   木星
   土星

  天王星
  海王星
太陽系形成標準理論(林モデル)

巨大氷惑星形成
©Newton Press
微惑星の形成
Eimp = -

V
V0

p dV

ダストの合体成長
~
d f
~ 3N
 → 微惑星形成f
2.40

2

dN

Eimp
Eroll

Suyama et al. submitted to ApJ

不明な点が多...
微惑星の合体成長
数kmサイズの
微惑星が形成
↓
互いに衝突・合体
を繰り返し成長
暴走的成長
 大きい粒子ほど成長が速い
秩序的成長
 全ての粒子が同じ速度で成長
多体問題専用計算機 GRAPE
多体(微惑星)の重力計算
 → 計算量が膨大になる
粒子間相互作用の部分だけを
専用計算機で計算したい
 → GRAPE 誕生!

GRAPE-6 と 牧野淳一郎教授
暴走的成長の様子
KOKUBO AND IDA

質量 [1023g]

KOKUBO AND IDA

軌道離心率

20

最大の天体

平均値

FIG. 4. Time evolution of the maximum mass (so...
寡占的成長の様子

FORMATION OF PROTOPLANETS FROM PLANETESIMALS

23

=

各場所で微惑星が暴走的成長
 → 等サイズの原始惑星が並ぶ
軌道離心率

寡占的成長とよぶ
各軌道での原始惑星
質量 ...
原始惑星から惑星へ
snow line
(
)
原始惑星の質量 [地球質量]

地球型惑星
 原始惑星同士の合体
巨大ガス惑星
 原始惑星のガス捕獲

(
軌道長半径 [AU]

)

巨大氷惑星
 原始惑星そのまま
ジャイアントインパクト

原始惑星同士の巨大天体衝突を繰り返し, 現在の惑星へ
ジャイアントインパクトの様子

KOKUBO, KOMIN

軌道離心率

1134

軌道長半径 [AU]

Fig. 2.—Snapshots of the system on the a-e (left) and a-i (right) ...
巨大天体衝突による月形成

原始地球に火星サイズの
原始惑星が衝突
飛び散った破片が地球の
周囲に円盤を形成
円盤中で月が誕生!
巨大ガス惑星の形成

原始惑星に円盤ガスが暴走的に流入 → ガス惑星へ
ガス捕獲による巨大ガス惑星形成
原始惑星は重力により周囲の円盤ガスを捕獲
・10地球質量以下 → 大気圧で支えられて安定に存在
・10地球質量以上 → 大気が崩壊・暴走的にガス捕獲
軌道付近に残っているガスを全て加速度的に捕獲
 → 急激に質量...
1226

MACHIDA ET AL.

巨大ガス惑星の形成の様子

1.— Time sequence for model M04. The density (color scale) and velocity distributions ...
巨大氷惑星の形成

円盤散逸後に原始惑星が形成 → ガスを纏えず氷惑星へ
地球の形成・初期進化
地球内部の層構造の形成
重力分離
マントル・コア分化

岩石
鉄

マントル

火山活動
地殻の形成

コア

地球内部の冷却
内核の形成
地球の大気・海洋の形成
原始太陽系星雲ガスからの大気捕獲
 水素・ヘリウムに富む還元的な大気
惑星内部からの脱ガス大気の付加
 微惑星中の揮発性物質の取り込み
      ↓
表面にマグマオーシャンが形成
      ↓
大気中の水蒸気が凝結
...
地球の炭素循環(負のフィードバック)

温暖化

寒冷化

降水量増加
風化・浸食量増加

降水量減少
風化・浸食量減少

二酸化炭素は海底に固定 火成活動で二酸化炭素付加
大気中の二酸化炭素除去 大気中の二酸化炭素が増加
地球のプレートテクトニクス
生命と地球の共進化

酸素発生型光合成生物の誕生・進化
 → CO2 地球大気からO2 地球大気へ
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20131023

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  1. 1. 天文学概論(第5回) 星惑星形成2 ∼太陽系形成論∼ 東京工業大学 佐々木貴教
  2. 2. 星惑星形成2 ∼太陽系形成論∼ 古典的太陽系形成論モデル(京都モデル) ・原始惑星系円盤(原始太陽系円盤) ・微惑星から原始惑星、そして惑星へ 地球の形成・初期進化
  3. 3. 京都モデルの基本概念 円盤仮説 ・惑星系は原始惑星系円盤から形成される ・円盤はガスとダストから構成される 微惑星仮説 ・ダストの集積によって微惑星が形成される ・微惑星の集積によって固体惑星が形成される ・固体惑星にガスが降り積もることによって  ガス惑星が形成される              [林忠四郎 他, 1985]
  4. 4. 原始惑星系円盤 (原始太陽系円盤)
  5. 5. 分子雲から主系列星への進化
  6. 6. 原始惑星系円盤 分子雲コアの収縮 !    重力と遠心力のつりあい 原子惑星系円盤が形成 !  分子雲コア 原始惑星系円盤
  7. 7. 原始太陽系円盤の2つのモデル 京都モデル(林モデル) キャメロンモデル ©Newton Press 地球型惑星・巨大ガス惑星・巨大氷惑星の作り分け  → 太陽系形成に関しては、京都モデルの方に軍配
  8. 8. 原始太陽系円盤の組成 一般に円盤質量の99%はガス(水素・ヘリウム) 残りの1%がダスト(固体成分) 最小質量円盤モデル(京都モデル) ・現在の太陽系の惑星の固体成分(約10-4M太陽)   → すりつぶして円盤状にならす ・固体成分の約100倍の質量のガス成分を加える 原始太陽系円盤の初期質量は約10-2M太陽 重力と遠心力の釣り合いから半径は約100AU
  9. 9. 原始太陽系円盤の質量分布 面密度(g/cm2) ガス成分:水素・ヘリウム 固体成分:ダスト(岩石・金属鉄・氷) snow line ガス成分 固体成分 太陽からの距離(AU) 2.7AU以遠では 水蒸気が凝縮    ↓ 氷ダストの分だけ 面密度が上昇する
  10. 10. 微惑星から原始惑星、 そして惑星へ
  11. 11. 太陽系の構成メンバー 地球型惑星   水星   金星   地球   火星 巨大ガス惑星 巨大氷惑星    木星    土星   天王星   海王星
  12. 12. 太陽系形成標準理論(林モデル) 巨大氷惑星形成 ©Newton Press
  13. 13. 微惑星の形成 Eimp = - V V0 p dV ダストの合体成長 ~ d f ~ 3N  → 微惑星形成f 2.40 2 dN Eimp Eroll Suyama et al. submitted to ApJ 不明な点が多い 重力不安定で形成? 乱流が成長を妨害する [g/cm3] ダストの合体成長? 中心星に落下する 衝突で破壊される 乱流渦中で形成? 氷の昇華で密度上昇? -4g 10 微惑星の円盤が形成
  14. 14. 微惑星の合体成長 数kmサイズの 微惑星が形成 ↓ 互いに衝突・合体 を繰り返し成長 暴走的成長  大きい粒子ほど成長が速い 秩序的成長  全ての粒子が同じ速度で成長
  15. 15. 多体問題専用計算機 GRAPE 多体(微惑星)の重力計算  → 計算量が膨大になる 粒子間相互作用の部分だけを 専用計算機で計算したい  → GRAPE 誕生! GRAPE-6 と 牧野淳一郎教授
  16. 16. 暴走的成長の様子 KOKUBO AND IDA 質量 [1023g] KOKUBO AND IDA 軌道離心率 20 最大の天体 平均値 FIG. 4. Time evolution of the maximum mass (solid curve) and the mean mass (dashed curve) of the system. than this range are not statistically valid since each mass bin often has only a few bodies. First, the distribution tends to relax to a decreasing function of mass through dynamical friction among (energy equipartition of) bodies (t = 50,000, 100,000 years). Second, the distributions tend to flatten (t = 200,000 years). This is because as a runaway body grows, the system is mainly heated by the runaway body (Ida and Makino 1993). In this case, the eccentricity and inclination of planetesimals are scaled by the 時間 [年] FIG. 4. Time evolution of the maximum mass (solid curve) and the mean mass (dashed curve) of the system. 軌道長半径 [AU] FIG. 3. Snapshots of a planetesimal system on the a–e plane. The circles represent planetesimals and their radii are proportional to the radii of planetesi- 微惑星の暴走的成長  → are not statistically valid since each mass bin often 原始惑星が誕生する than this range has only a few bodies. First, the distribution tends to relax to a
  17. 17. 寡占的成長の様子 FORMATION OF PROTOPLANETS FROM PLANETESIMALS 23 = 各場所で微惑星が暴走的成長  → 等サイズの原始惑星が並ぶ 軌道離心率 寡占的成長とよぶ 各軌道での原始惑星 質量 [kg] 形成時間 [yr] 地球軌道 FIG. 7. Snapshots of a planetesimal system on the a–e plane. The cir- 7×105 木星軌道 軌道長半径 [AU] 1×1024 25 3×10 7 4×10 天王星軌道 25 8×10 9 2×10 FIG. 8. The number of bodies in linear mass bins is plotted for t = 100,000,
  18. 18. 原始惑星から惑星へ snow line ( ) 原始惑星の質量 [地球質量] 地球型惑星  原始惑星同士の合体 巨大ガス惑星  原始惑星のガス捕獲 ( 軌道長半径 [AU] ) 巨大氷惑星  原始惑星そのまま
  19. 19. ジャイアントインパクト 原始惑星同士の巨大天体衝突を繰り返し, 現在の惑星へ
  20. 20. ジャイアントインパクトの様子 KOKUBO, KOMIN 軌道離心率 1134 軌道長半径 [AU] Fig. 2.—Snapshots of the system on the a-e (left) and a-i (right) planes at t ¼ 0, 1 are proportional to the physical sizes of the planets. 長い時間をかけて原始惑星同士の軌道が乱れる  → 互いに衝突・合体してより大きな天体に成長 planets is hnM i ’ 2:0 Æ 0:6, which means that the typical resulting system consists of two Earth-sized planets and a smaller planet. In this model, we obtain hna i ’ 1:8 Æ 0:7. In other words, one or two planets tend to form outside the initial distribution of protoplanets. In most runs, these planets are smaller scattered planets. Thus we obtain a high efficiency of h fa i ¼ 0:79 Æ 0:15. The accretion timescale is hTacc i ¼ ð1:05 Æ 0:58Þ ; 108 yr. These results are consistent with Agnor et al. (1999), whose initial con-
  21. 21. 巨大天体衝突による月形成 原始地球に火星サイズの 原始惑星が衝突 飛び散った破片が地球の 周囲に円盤を形成 円盤中で月が誕生!
  22. 22. 巨大ガス惑星の形成 原始惑星に円盤ガスが暴走的に流入 → ガス惑星へ
  23. 23. ガス捕獲による巨大ガス惑星形成 原始惑星は重力により周囲の円盤ガスを捕獲 ・10地球質量以下 → 大気圧で支えられて安定に存在 ・10地球質量以上 → 大気が崩壊・暴走的にガス捕獲 軌道付近に残っているガスを全て加速度的に捕獲  → 急激に質量を増し木星・土星へと成長する
  24. 24. 1226 MACHIDA ET AL. 巨大ガス惑星の形成の様子 1.— Time sequence for model M04. The density (color scale) and velocity distributions (arrows) on the cross section in the z ¼ 0 plane are plotted. The bottom ˜ ¼ 3) are 4 times the spatial magnification of the top panels (l ¼ 1). Three levels of grids are shown in each top (l ¼ 1, 2, and 3) and bottom (l ¼ 3, 4, and 5) panel. ˜ l of the outermost grid is denoted in the top left corner of each panel. The elapsed time ˜p and the central density c on the midplane are denoted above each of the t ls. The velocity scale in units of the sound speed is denoted below each panel. 周囲の円盤ガスが原始惑星の重力圏内に捕獲される
  25. 25. 巨大氷惑星の形成 円盤散逸後に原始惑星が形成 → ガスを纏えず氷惑星へ
  26. 26. 地球の形成・初期進化
  27. 27. 地球内部の層構造の形成 重力分離 マントル・コア分化 岩石 鉄 マントル 火山活動 地殻の形成 コア 地球内部の冷却 内核の形成
  28. 28. 地球の大気・海洋の形成 原始太陽系星雲ガスからの大気捕獲  水素・ヘリウムに富む還元的な大気 惑星内部からの脱ガス大気の付加  微惑星中の揮発性物質の取り込み       ↓ 表面にマグマオーシャンが形成       ↓ 大気中の水蒸気が凝結  全球的に雨が降り海が形成
  29. 29. 地球の炭素循環(負のフィードバック) 温暖化 寒冷化 降水量増加 風化・浸食量増加 降水量減少 風化・浸食量減少 二酸化炭素は海底に固定 火成活動で二酸化炭素付加 大気中の二酸化炭素除去 大気中の二酸化炭素が増加
  30. 30. 地球のプレートテクトニクス
  31. 31. 生命と地球の共進化 酸素発生型光合成生物の誕生・進化  → CO2 地球大気からO2 地球大気へ
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