KJ法の実践

4,648 views

Published on

0 Comments
8 Likes
Statistics
Notes
  • Be the first to comment

No Downloads
Views
Total views
4,648
On SlideShare
0
From Embeds
0
Number of Embeds
50
Actions
Shares
0
Downloads
56
Comments
0
Likes
8
Embeds 0
No embeds

No notes for slide

KJ法の実践

  1. 1. 京大サマーデザイン スクール2013 京大サマーデザインスクール2013     (c)2013 西尾泰和(サイボウズ・ラボ) 西尾泰和
  2. 2. KJ法の実践 断片的情報の構造化 - KJ法の実践      
  3. 3. KJ法のやりかたを これから説明するが 正しくやることは 大事ではない 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 はじめに ルールを守って正確にやらねば、という考え方は発想を妨げる  
  4. 4. 大事なのは 原理を理解して 応用力を得ること 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 はじめに 自分の問題に応用して、結果を出すことが価値  
  5. 5. どんな技術を習得する場合にも、 学ぶべき大切なことはまず第一に 原理であり第二に方法である。 これはアイデアを作り出す方法に ついても同じことである。 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 はじめに 『アイデアのつくり方』p.25、傍点を太字に変更 ジェームズ・W・ヤング(1988)『アイデアのつくり方』今井茂雄 訳, 阪急コミュニケーションズ
  6. 6. KJ法は大きく分けて3ステップ 1: データ集め、ラベル作り 2: ボトムアップでグループ編成 3: 別のフォーマットへ変換 断片的情報の構造化 - KJ法の実践      
  7. 7. 1: データ集め、ラベル作り 2: ボトムアップでグループ編成 3: 別のフォーマットへ変換 断片的情報の構造化 - KJ法の実践   『「知」の探検学』 p.18   ←  1  →←  2  →←   3   →
  8. 8. 1: データ集め、ラベル作り 2: ボトムアップでグループ編成 3: 別のフォーマットへ変換 断片的情報の構造化 - KJ法の実践      
  9. 9. 自分の頭の中を探検し 主題に関係あるかもと思うことを 付箋に書きだしてみよう 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 1: データ集め・ラベル作り    
  10. 10. 判断の前にまずは書こう 「事実かどうかよりも自分が  そう思っていることが大事」 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 1: データ集め・ラベル作り 川喜田二郎(1977)『「知」の探検学 : 取材から創造へ』p47  
  11. 11. 頭の外を探検して 主題に関係あるかもと思うことを 紙切れに書きだしてみよう 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 1: データ集め・ラベル作り    
  12. 12. 頭の外とは、例えば ・フィールドワーク ・観察 ・他人との対話、インタビュー ・他人の書いた書籍、発表資料 ・複数人でのブレインストーミング 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 1: データ集め・ラベル作り 他にも色々ある  
  13. 13. 「なんでも見てやろう」 という心の態度が重要 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 1: データ集め・ラベル作り 川喜田二郎(1967)『発想法 : 創造性開発のために』p33  
  14. 14. 先入観にとらわれず 事実に素直に耳を傾けよう 例外や失敗こそ知識の宝庫 例外だからと捨ててしまわない 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 1: データ集め・ラベル作り 「事実に素直に耳を傾けよう」『発想法』p80   
  15. 15. TIPS やわらかい言葉で 表現しよう 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 やわらかい言葉で表現しよう    
  16. 16. ついつい 「過度に抽象的な単語を   使用しない配慮が必要」 とか書いちゃう 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 やわらかい言葉で表現しよう    
  17. 17. かたくるしくって つかれちゃう なるべくやわらかく書こう 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 やわらかい言葉で表現しよう    
  18. 18. 実はKJ法の第一ステップは ここまでの演習でやった たくさんの付箋が手元にある 次はこれをまとめるステップ! 断片的情報の構造化 - KJ法の実践    
  19. 19. 1: データ集め、ラベル作り 2: ボトムアップでグループ編成 3: 別のフォーマットへ変換 断片的情報の構造化 - KJ法の実践      
  20. 20. まず、カルタのように 全部の付箋が見えるように 机の上に広げよう 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成 重なったり、読めない付箋ができたりしないようにね!  
  21. 21. そして眺める どこからでもよい 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成 『発想法』p73  
  22. 22. ・似た内容の付箋が見つかる ・関係ありそうな付箋が見つかる これを近くに集める 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成    
  23. 23. ボトムアップで グループを作っていく 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成    
  24. 24. ボトムアップで グループを作っていく 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成    
  25. 25. 演習 まずはここまでやってみよう 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 演習    
  26. 26. 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 演習(実際の風景)    
  27. 27. 何枚か集まったら グループを1枚に圧縮する 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成    
  28. 28. 表札づくり 新しい付箋に要約を書いて グループを束ねる 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成    
  29. 29. グループを手にとって 「なんでこれまとめたんだっけ」 と問いかけてみる 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成    
  30. 30. 「集めたの間違いだった」 と思ったなら修正してもいい 失敗を恐れて自分をしばらない 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成    
  31. 31. よくある質問 「情報に取りこぼしが出る!」 それでいい。枝葉を捨てて重要な エッセンスだけ残すことが目的 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成    
  32. 32. よくある質問 「紙が小さくて書ききれない!」 全ての情報を書こうとしていない か?書ける量に要約するんだ! 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成    
  33. 33. よくある質問 「どう要約するのが正解か…」 正解なんてないし 正しさは重要ではない 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成    
  34. 34. よくある質問 「どれくらいの枚数・粒度で   まとめるのがよいのか?」 表札を付けられる枚数・粒度 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成    
  35. 35. このフェーズで一番大事なのは ボトムアップ 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成    
  36. 36. 「この付箋は問題と理想と解決方法 を書いたものだから  まずその3つに分類しよう」 ダメ!ゼッタイ! 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成    
  37. 37. トップダウンの分類は 発想のチャンスを殺す 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成    
  38. 38. KJ法の目的は 「予期しないつながり」 を発見すること 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成    
  39. 39. できあいのワクの中に 単にはめ込んでいるだけ これではKJ法の発想的意義は 死んでしまう 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成 『発想法』p78  
  40. 40. 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成 『発想法』p77   グループ編成は 小チームから 大チームへ
  41. 41. ボトムアップで組み立てると 変な分類体系になる これを不安に思う人も多い でも、それでいい 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成    
  42. 42. 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成 『発想法』p.90-91から抜粋  
  43. 43. 「実状を無視して体系化しても 啓発的ではない」 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 2: ボトムアップでグループ編成 『発想法』p92-93  
  44. 44. よくある質問 「この付箋をどこに入れたら いいのかわかりません」 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 離れザル    
  45. 45. 入る場所のない付箋は 無理に入れなくていい 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 離れザル 川喜田二郎は「離れザル」と呼んでいる  
  46. 46. 1枚だけのグループ なのかもしれない 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 離れザル    
  47. 47. もっと進んでから ちょうどいいグループが 発見されるかもしれない 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 離れザル 単独で価値が分からないものが、構造の中で価値を見出される可能性  
  48. 48. この離れザルが 発想の鍵になるかもしれない 適当なグループに押し込めて 殺してしまってはいけない 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 離れザル    
  49. 49. グループ編成を 何度も繰り返して どんどん束ねていこう 断片的情報の構造化 - KJ法の実践      
  50. 50. 1: データ集め、ラベル作り 2: ボトムアップでグループ編成 3: 別のフォーマットへ変換 断片的情報の構造化 - KJ法の実践      
  51. 51. グループ編成を繰り返した後 なにをするかについて 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 3: 別のフォーマットへ変換     
  52. 52. KJ法A型 束ねた付箋を大グループから順に 広げて空間的に配置し図解する 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 KJ法A型 二次元の図にする  
  53. 53. ・空間的配置 ・輪で囲む ・線でつなぐ 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 KJ法A型 図は『発想法』p91から(一部拡大)  
  54. 54. つないだ線に 「したがって」「しかし」 などと書くと 関係がわかりやすい 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 KJ法A型 『知の探検学』p21  
  55. 55. なぜこれをやるのか? 今まで、関係のありそうなものを 近くに置くことで表現してきたが 「どういう関係があるのか」を ここで言語化する 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 KJ法A型    
  56. 56. KJ法B型 A型で図解したものを 文章で説明する 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 KJ法B型 一次元にする=順番をつける  
  57. 57. 図解と文章は性質が違う 違うがゆえに互いに欠陥を補強する 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 KJ法B型 『発想法』p99  
  58. 58. 図解は全体像を見るのに向いている 文章は飛躍がないかを確認すること に向いている 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 KJ法B型 文章は他人に伝えることにも向いている。図解だけ見せてもなかなか伝わらない  
  59. 59. 違うフォーマットに変えることで 足りない部分に気づきやすくなる 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 KJ法B型    
  60. 60. 文章化しようとすると わかっていたはずの話が うまくつながらない →新しい発想のチャンス 何が欠けているのかな? 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 KJ法B型 『発想法』p98  
  61. 61. よくある質問 「文章化しているうちに  構造や順番を変えたくなったら  どうしたらいい?」 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 KJ法B型    
  62. 62. 文章化することであなたの中の 理解は進歩している 進歩前の予定を守ることより 今ベターだと思うことをやろう 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 KJ法B型    
  63. 63. 川喜田二郎は 文章化と口頭発表をB型と呼んだ 発表資料作りもB型の仲間! 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 KJ法B型    
  64. 64. みなさんが最終的に 作る発表資料 これがKJ法B型にあたります 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 KJ法B型    
  65. 65. 今後の流れ ・グループ編成(続き) ・A型:図解化 ・B型:発表資料づくり 演習   進捗を見ながら適宜どれをやるか決めます  
  66. 66. 演習       発散 干渉 成長 収束 選択 整理 発表 付箋づくり グループ編成 図解化 書き出し 発表資料 づくり
  67. 67. 何か質問? 演習      
  68. 68. スタート! 演習      
  69. 69. 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 演習風景 1日目の14時頃  
  70. 70. 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 演習風景 1日目の14時頃  
  71. 71. 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 演習風景     1日目終了時点での状態
  72. 72. 川喜田二郎(1967)『発想法 : 創造性開発のため に』中央公論社 川喜田二郎(1977)『「知」の探検学 : 取材から創 造へ』講談社 ジェームズ・W・ヤング(1988)『アイデアのつく り方』今井茂雄 訳, 阪急コミュニケーションズ   参考文献    
  73. 73. 付録        
  74. 74. KJ法 付録 KJ法の時間が足りない問題の解決   KJ法をまともにやるには時間が足りない そこで沈黙などに陥りやすいブレストを避けて 個人で枚数を競いながら付箋に書くことで 第1ステップを並列化した ブレストに見られる「他人の発言が刺激になる」 効果が得られるように、書き出しを複数回に分けて そこまでの書き出しを共有することにした
  75. 75. アイデアの干渉作用       元々はスライドに入っていたが、重要度が低いので刈り取った
  76. 76. アイデアがお互いに干渉して 新しいアイデアが生まれる   干渉作用    
  77. 77. グループ編成の最中に 「∼かも?」と心に浮かんでくる →すぐ書き留めて!   干渉作用    
  78. 78. 「∼かも?」の成長パターンは4つ   干渉作用    
  79. 79. 1 未発達 他のところから「∼かも?」を 支援する材料が出てこない   干渉作用 『発想法』p108  
  80. 80. 2 没落 他のところから「∼かも?」を 否定する材料が出てきた   干渉作用 『発想法』p108  
  81. 81. 3 安定性の獲得 他のところから「∼かも?」を 肯定する材料が出てきた   干渉作用 『発想法』p108  
  82. 82. 4 包括性の獲得 異なる「∼かも?」が 組み合わさって新しいアイデアに   干渉作用 『発想法』p109  
  83. 83. 包括性の獲得の例 「Xが犯人かも?」 +「Yが犯人かも?」 +「XとYは親しいかも?」 →「XとYの共犯かも?」 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 干渉作用 『発想法』p109  
  84. 84. 適度な分量にして考える 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 適度な分量    
  85. 85. 全体を一度に考えるのではなく 小さいグループにしてから じっくり考える方が良い 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 適度な分量    
  86. 86. 100枚の付箋を眺めて グループ化はできる だけど100枚の付箋のことを 一度に全部考えることはできない 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 適度な分量    
  87. 87. かみくだき、のみこめる以上の量を 口に詰め込んではいけない 小さいグループにしてから考える 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 適度な分量    
  88. 88. よくある質問 「どういう空間配置がいいの?」 試しに言葉で説明してみて うまく説明に出来ないなら 配置が悪い 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 KJ法A型 『発想法』p83  
  89. 89. よくある質問 「紙に描ききれない」 大グループの図解を索引にして 複数枚の紙に描いたらいい 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 KJ法A型 『発想法』p87  
  90. 90. よくある質問 「ボトムアップでくっつけたが、 表札を書くと『問題』『理想』 などになった。これでいいのか?」 よくない。 それはボトムアップができていない。 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 グループ編成    
  91. 91. 大きな抽象的なグループがある場合 試しにそのグループの中から 1枚だけ選んで捨てるとしたら どれを残すか?を考えてみよう 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 グループ編成    
  92. 92. 次にその「大事な1枚」を手に持って 「これを表札にして 束ねてもよい付箋があるか?」 を考えてみよう。 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 グループ編成    
  93. 93. それで束ねられた付箋以外を 1段階目のグループ編成で まとめてしまうのは ボトムアップじゃない 脳内の先入観を押し付けているだけ 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 グループ編成    
  94. 94. コツ 未解決の課題をスタートにし 図解上の近いところへ進む ようにすると文章化しやすい 断片的情報の構造化 - KJ法の実践 KJ法B型    
  95. 95. このスライドは、サイボウズ・ラボの西尾泰和 と竹迫良範が、 京都大学サマーデザインスクー ル 2013で行った「チームワークのデザイン」の 講義資料の一部です。 他のスライドは http://nhiro.org/kuds2013/ で見つ けることができます。   このスライドについて    

×