インド洋の海面水温前線上での
対流初期形成過程
∼CINDY2011で捉えられたMJOの発生∼

茂木耕作
MISMO2006から得られた視点
∼MJO発生時の水蒸気蓄積過程∼
MISMOで観測された大気積算水蒸気量の推移
数日周期の水蒸気ピーク:混合ロスビー重力波

MJO

Yasunaga et al. 2010

MJO
MJO発生前の水蒸気蓄積過程の疑問
西進波擾乱という候補の疑問
通過しても蓄積しないのでは?
データ
Global-IR
NOAA daily SST
SSH

ALERA2
アンサンブル手法の
客観解析
MJO1

MJO2

MJO3
1
2
3

MJOオンセット前後の対流系
水平断面図
対流系発生の継続性
時間緯度断面図
対流系発生の周期性
経度時間断面図
1

MJOオンセット前後の対流系
水平断面図
IR,
SAT, SST,
Conv., Vor.,
Q
SST, SSH
MJO発生前の特徴
水平断面図
MJO1

MJO2

MJO3
MJO発生前:5-10Sで対流系が継続的に発生
SAT, SSTの南北傾度極大域で発生
南北成分の収束と低気圧性渦の極大
低気圧性渦が水蒸気量の極大を伴う
MJO発生後の特徴
MJO1

MJO2

MJO3

水平断面図
MJO発生後:5-10Sでより強い対流系が発達
SAT, SSTの南北傾度極大域で発生
オンセット前よりもSAT上昇
南北成分の収束と低気圧性渦の極大
低気圧性渦が水蒸気量の極大を伴う
SST前線を維持するSSH分布
10Sに高SSHが維持
1

MJOオンセット前後の対流系
水平断面図
IR:5-10Sで約1500km間隔の発生
SAT, SST: SATとSSTの対応
Conv., Vor.: 対流系発生と対応
Q: 渦擾乱と対応
SST, SSH: 5-10Sの高SSHがSS...
2

対流系発生の継続性
時間緯度断面図
IR,
SAT, SST,
SLP, SST,
grad(SST, y), Conv_y
lap(SLP,y), Conv_y
5-10Sで継続的に対流系発生
MJOオンセット

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3 2 3
SSTに強制されたSAT
MJOオンセット

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SSTに強制されたSLP
MJOオンセット
SST前線上に継続的なY成分の収束
MJOオンセット

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3 2 3
Y成分の収束は緯度方向の気圧の二階微分
MJOオンセット

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対流系発生の継続性
時間緯度断面図

IR: 5-10Sで20日間継続的に対流系発生
SAT, SST: SSTに強制されたSAT分布
SLP, SST: SSTに強制された赤道低圧帯
grad(SST, y), Conv_y: 継続的に...
5-10Sの対流系発生は2­6日の周期を持つ
MJOオンセット

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3 2 3
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対流系発生の周期性
経度時間断面図
IR,
Vor.,
Q
IRでは西進が不明瞭
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西進渦擾乱はスマトラ起源?
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渦擾乱は西進しながら水蒸気を蓄積?
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対流系発生の周期性
経度時間断面図
IR: 西進は不明瞭
Vor.: スマトラ起源
Q: 西進に伴い蓄積

スマトラ島南西端で低気圧性渦が発生.
西進しながら渦擾乱の系内で水蒸気が蓄積される.
対流系発生の繰り返しで赤道低圧化→西風
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1
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5-10SのSST前線上に対流系が繰り返し発生し,
MJOのオンセットが起こる.

継続性はSST分布の強制から説明できる

スマトラ島南西端で低気圧性渦が発生.
西進しながら渦擾乱内で水蒸気が蓄積される.
1

5-10SのSST前線上に対流系が繰り返し発生し,
赤道域の低圧化が強まる.
2

東インド洋が低圧化して,
赤道上の西風が東向きの気圧傾度力で加速.
3

結果,東西方向の収束も加わり,
個々の対流系が長寿命に?
仮説
それが
MJOオンセット?
MJO1のこれまでの解析
南北SST/温度傾度と南北風収束の極大が5Sで一致
温度偏差
寒

南北風収束極大

暖

赤道

南

SST南北傾度極大
CINDYデータによる海洋から大気への影響
∼MJO発生時の水蒸気蓄積過程∼
17日平均場

暖

寒

SSTに強制された暖気と寒気の維持
SSTコントラストと気温傾度の極大が一致
17日平均場

SAT
偏差
SSTコントラストと南北風収束の極大が一致
17日平均場

南北風収束
混合ロスビー波の渦の南端にSSTコントラストが対応
→渦の南端で対流系発達
17日平均場

V
偏差
渦擾乱の南端にSSTコントラストが対応
→対流系発達を雲解像モデルでリアルタイム予報に成功

予測
降水
数日周期で北進する対流系

MJO

MJO
MJO2とMJO3
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MJO1のその他の話題
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Moteki mjo_seminar 20131029 at JAMSTEC
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JAMSTEC MJO research seminar
Youtube video of seminar discussion at JAMSTEC
http://youtu.be/c3N9bu7zOew

Title:
Initiation process of convective systems
observed along a SST front over the Indian Ocean
- The initiation of the MJO in the late October 2011 -

Abstract:
Characteristics of 2-5 day period disturbances
observed in October 2011 over the Indian Ocean were investigated.
Convective systems of which the MJO in October 2011 consisted
were generating along a SST front around 5S-10S
before and during the onset of the MJO in the late October.
The SST front was maintained for more than months between 40-100E.
The surface convergence were continuously formed
along the SST front and convective systems were repeatedly generated there.
Such repeated generation of convection along the SST front
was considered to contribute on charge
and integration of the moisture for the onset of the MJO.


発表者:茂木耕作 氏
日時 :10月29日(火)15:30-16:30
場所 :海洋科学技術館2階 会議室

タイトル:
インド洋の海面水温前線上での対流初期形成過程
~CINDY2011で捉えられたMJOの発生~

要旨:
CINDY2011期間の10月下旬に発生したMJOを対象に
対流の初期形成過程を調べた.南緯5-10度で
繰り返し発生していた対流系発生は,
東西に伸びる海面水温前線上に一致していた.
本研究の目的は,MJOの発生前後において対流系が
この海面水温前線上で繰り返し発生し続けた原因を解明することである.

この海面水温前線は,MJOの発生前後1ヶ月間,
南緯5-10度付近で維持され続けていた.
風速の変動に関わらず,大気下層の収束線が継続的に形成される.
この前線に伴う定常的な下層収束が,
対流系が継続的に発生する第一の要因であると考えられる.

一方,対流系発生の周期は,西進する渦擾乱に伴う
水蒸気量の極大とよく対応していた.その渦擾乱は,
2-5日の周期を持ち,対流系の発生周期と一致している.
すなわち,西進する渦擾乱に伴う水蒸気供給と,
海面水温前線に強制された定常的な下層収束が,
MJOを構成する対流系の主要な形成要因である.

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Moteki mjo_seminar 20131029 at JAMSTEC

  1. 1. インド洋の海面水温前線上での 対流初期形成過程 ∼CINDY2011で捉えられたMJOの発生∼ 茂木耕作
  2. 2. MISMO2006から得られた視点 ∼MJO発生時の水蒸気蓄積過程∼ MISMOで観測された大気積算水蒸気量の推移 数日周期の水蒸気ピーク:混合ロスビー重力波 MJO Yasunaga et al. 2010 MJO
  3. 3. MJO発生前の水蒸気蓄積過程の疑問 西進波擾乱という候補の疑問 通過しても蓄積しないのでは?
  4. 4. データ Global-IR NOAA daily SST SSH ALERA2 アンサンブル手法の 客観解析
  5. 5. MJO1 MJO2 MJO3
  6. 6. 1 2 3 MJOオンセット前後の対流系 水平断面図 対流系発生の継続性 時間緯度断面図 対流系発生の周期性 経度時間断面図
  7. 7. 1 MJOオンセット前後の対流系 水平断面図 IR, SAT, SST, Conv., Vor., Q SST, SSH
  8. 8. MJO発生前の特徴 水平断面図 MJO1 MJO2 MJO3
  9. 9. MJO発生前:5-10Sで対流系が継続的に発生
  10. 10. SAT, SSTの南北傾度極大域で発生
  11. 11. 南北成分の収束と低気圧性渦の極大
  12. 12. 低気圧性渦が水蒸気量の極大を伴う
  13. 13. MJO発生後の特徴 MJO1 MJO2 MJO3 水平断面図
  14. 14. MJO発生後:5-10Sでより強い対流系が発達
  15. 15. SAT, SSTの南北傾度極大域で発生 オンセット前よりもSAT上昇
  16. 16. 南北成分の収束と低気圧性渦の極大
  17. 17. 低気圧性渦が水蒸気量の極大を伴う
  18. 18. SST前線を維持するSSH分布 10Sに高SSHが維持
  19. 19. 1 MJOオンセット前後の対流系 水平断面図 IR:5-10Sで約1500km間隔の発生 SAT, SST: SATとSSTの対応 Conv., Vor.: 対流系発生と対応 Q: 渦擾乱と対応 SST, SSH: 5-10Sの高SSHがSST前線を維持 5-10SのSST前線上に対流系が繰り返し発生し, MJOのオンセットが起こる.
  20. 20. 2 対流系発生の継続性 時間緯度断面図 IR, SAT, SST, SLP, SST, grad(SST, y), Conv_y lap(SLP,y), Conv_y
  21. 21. 5-10Sで継続的に対流系発生 MJOオンセット 6 3 2 4 4 3 2 3
  22. 22. SSTに強制されたSAT MJOオンセット 6 3 2 4 4 3 2 3
  23. 23. SSTに強制されたSLP MJOオンセット
  24. 24. SST前線上に継続的なY成分の収束 MJOオンセット 6 3 2 4 4 3 2 3
  25. 25. Y成分の収束は緯度方向の気圧の二階微分 MJOオンセット 6 3 2 4 4 3 2 3
  26. 26. 2 対流系発生の継続性 時間緯度断面図 IR: 5-10Sで20日間継続的に対流系発生 SAT, SST: SSTに強制されたSAT分布 SLP, SST: SSTに強制された赤道低圧帯 grad(SST, y), Conv_y: 継続的に一致 lap(SLP,y), Conv_y: 継続的に一致 継続性はSST分布の強制から説明できる
  27. 27. 5-10Sの対流系発生は2­6日の周期を持つ MJOオンセット 6 3 2 4 4 3 2 3
  28. 28. 3 対流系発生の周期性 経度時間断面図 IR, Vor., Q
  29. 29. IRでは西進が不明瞭 6 3 2 4 4 3 2 3
  30. 30. 西進渦擾乱はスマトラ起源? 6 3 2 4 4 3 2 3
  31. 31. 渦擾乱は西進しながら水蒸気を蓄積? 6 3 2 4 4 3 2 3
  32. 32. 3 対流系発生の周期性 経度時間断面図 IR: 西進は不明瞭 Vor.: スマトラ起源 Q: 西進に伴い蓄積 スマトラ島南西端で低気圧性渦が発生. 西進しながら渦擾乱の系内で水蒸気が蓄積される.
  33. 33. 対流系発生の繰り返しで赤道低圧化→西風 6 3 2 4 4 3 2 3
  34. 34. 1 2 3 5-10SのSST前線上に対流系が繰り返し発生し, MJOのオンセットが起こる. 継続性はSST分布の強制から説明できる スマトラ島南西端で低気圧性渦が発生. 西進しながら渦擾乱内で水蒸気が蓄積される.
  35. 35. 1 5-10SのSST前線上に対流系が繰り返し発生し, 赤道域の低圧化が強まる.
  36. 36. 2 東インド洋が低圧化して, 赤道上の西風が東向きの気圧傾度力で加速.
  37. 37. 3 結果,東西方向の収束も加わり, 個々の対流系が長寿命に?
  38. 38. 仮説 それが MJOオンセット?
  39. 39. MJO1のこれまでの解析
  40. 40. 南北SST/温度傾度と南北風収束の極大が5Sで一致 温度偏差 寒 南北風収束極大 暖 赤道 南 SST南北傾度極大
  41. 41. CINDYデータによる海洋から大気への影響 ∼MJO発生時の水蒸気蓄積過程∼ 17日平均場 暖 寒 SSTに強制された暖気と寒気の維持
  42. 42. SSTコントラストと気温傾度の極大が一致 17日平均場 SAT 偏差
  43. 43. SSTコントラストと南北風収束の極大が一致 17日平均場 南北風収束
  44. 44. 混合ロスビー波の渦の南端にSSTコントラストが対応 →渦の南端で対流系発達 17日平均場 V 偏差
  45. 45. 渦擾乱の南端にSSTコントラストが対応 →対流系発達を雲解像モデルでリアルタイム予報に成功 予測 降水
  46. 46. 数日周期で北進する対流系 MJO MJO
  47. 47. MJO2とMJO3
  48. 48. 6 3 2 4 4 3 2 3
  49. 49. 6 3 2 4 4 3 2 3
  50. 50. MJO1のその他の話題
  51. 51. 6 3 2 4 4 3 2 3
  52. 52. 6 3 2 4 4 3 2 3
  53. 53. 6 3 2 4 4 3 2 3
  54. 54. 6 3 2 4 4 3 2 3
  55. 55. 6 3 2 4 4 3 2 3

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