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20101031 思想哲学研究会 福沢諭吉
- 15. 精神の転回と生活への影響
• アンシャンレジューム期
▫ 身分、分限は受動的に決定される
▫ 階層的職分の中で相互に依存しながら、自分の身
分の中で足るを知る(満足する)生活
• 物理的精神による社会では
▫ 理論と予測により、自律的に生を切り開いていく
▫ 個人個人が独立し、社会に対して自分自身の生に
責任を持つことで安楽が達成される生活
▫ 責任とは、他人の自由を妨げないこと
自由の範囲は他人に迷惑をかけない限り
2010年10月31日思想哲学研究会 第11回
福沢諭吉の哲学
15
- 17. 学問の形の比較
• 倫理的学問
▫ 経験
蓄積(予測不可)
偶然(検証不可)
一回限り(再現不可)
• 物理的学問
▫ 実験
予測と計量
普遍的
伝播性
2010年10月31日思想哲学研究会 第11回
福沢諭吉の哲学
17
- 18. 独立の意義
• 倫理的社会
▫ 倫理(道義)が軸
絶えず自らを社会に適合させていこうとする
• 物理的社会
▫ (物理的)原理原則が軸
自主的に予測し選択、行動する
⇒不平等なことを受け入れずに済む
2010年10月31日思想哲学研究会 第11回
福沢諭吉の哲学
18
- 20. 福沢の哲学
• 前提:物理学は普遍的なものである
• 前提:価値判断は相対的なものである
自分の環境に照らし合わせてより良いものとより悪
いもの、より美しいものとより醜いものとの間の選
択を、より客観的に行うための判断基準、あるいは
そのツールを手に入れる、まさにそのことのために
学問は為されるべきである。
• ⇒実学をし、自ら世界を切り開くべき
▫ すべての人がこれを行えば、皆が自由で安楽な生
活を送ることができる
2010年10月31日思想哲学研究会 第11回
福沢諭吉の哲学
20
- 23. 考察
• 福沢的成長のサイクル:最終的には生の充足に到達
▫ どこから始めてもよい
目標を達成するためには自由が必要
自由を獲得するためには独立が必要
独立のためには学問が必要
学問をするには目標が必要
• 現代の日本人の学問的問題
▫ 金銭的自由や精神的目標がないと不平を洩らす
▫ ⇒まず学問をし、一身独立すべし
逆にいえば、学問をすることが不平から脱却できる唯一
のチャンス
学問に必ずしも金は必要なく、必要なのは計画性
2010年10月31日思想哲学研究会 第11回
福沢諭吉の哲学
23