会津IT秋フォーラム2012分科会:モバイルソリューションの今オープンソースハードウェアを活用したプロトタイピング2012年10月12日・会津大学小林 茂(情報科学芸術大学院大学[IAMAS]准教授/f.Laboプロデューサー)
最初に簡単な自己紹介:情報科学芸術大学院大学[IAMAS]准教授。イノベーションを加速するスタジオで公的機関によるスタートアップ「f.Labo」プロデューサー。
Make日本語版に「Prototyping Lab」という記事を連載している他、
写真撮影:萩原健一Arduinoでプロトタイピングするための手法を紹介した書籍「Prototyping Lab」を執筆。
日本におけるハードウェアスタートアップの潮流Hardware startup trend in Japan
日本でも、オープンソースハードウェアをビジネスモデルに組み入れた増えてきている。例えば、Arduinoの国内での最大の販売代理店であるスイッチサイエンス。
最近では、輸入販売に加えて、積極的に自社で開発した製品をリリースしている。
また、従来であればなかなか個人では手が出せなかった部分をオープンソースハードウェアにしたものもある。例えば、Arduino用3GシールドはQualcommの3Gモジュールを搭載し、技適も通っているため、十行程度のコードを追加するだけで3Gネット...
オープンソースではないものの、4月末に開催されたニコニコ超会議で先行発売され、かなり話題になった「necomimi」もハードウェアスタートアップによる製品の1つ。
クラウドファンディングで最も知られるサービスの1つ、Kickstarterでもガジェット系はかなり増えている(ことを反映して最近ガイドラインが変更された)。日本版KickstarterであるCampfireをバックエンドに、ハードウェアに特有な問...
まだまだ数は少ないが、着実に成立するプロジェクトの数は増えてきている。こうした流れにより、イノベーションが加速されることを個人的には期待している。
「ロングテール」「フリー」の著者、Chris Andersonの最新刊は10月末に発売される。この本の中では、「Maker」と呼ばれる人々を中心にした「モノのロングテール」による新しい産業革命の可能性を指摘している。Makerムーブメントのコア...
JSTサイエンスチャンネル:「作る」が変わる!広がるMakerムーブメント      http://sc-smn.jst.go.jp/playprg/index/6785Maker Faireには、電子工作、手芸、ニコニコ技術部など、さまざまな...
岐阜県大垣市で2012年8月25∼26日に開催された「Make: Ogaki Meeting 2012」の様子。参加者は140組以上、来場者は約5,000人。
オープンソースハードウェアとは?What is Open Source Hardware?
オープンソースハードウェアとは?    定義    オープンソース・ハードウェア(OSHW)は、誰もが    つくり、変更を加え、頒布し、利用できるように一般に    対して設計図が公開されている、手に触れることのできる    人工物ー機械、装...
オープンソースハードウェアとは?    オープンソースの領域                                 表現             オープン・コンテンツ                                  ...
写真撮影:高尾俊介自分自身のオープンソースハードウェアに関する活動。 オープンソースのツールキット「Gainer」を2005年にIAMASの仲間と共に開発し、2006年にキットとしてリリース。恐らく、日本で初めてのオープンソースハードウェア。
写真提供:ICC当時、まだまだハードルの高かったPCの中と物理的な世界のギャップを埋め、画面の中とマウス、キーボードに留まらないインタラクションをデザインするためのツールキット。
風の音楽(鈴木莉紗、鈴木太朗、飯田 誠、荒川忠一)      ephemeral melody (Risa Suzuki, Taro Suzuki, Makoto Iida, Chuichi Arakawa)Gainerはメディアアートの作品制...
オリジナル版のGainer、SparkFun版(2種)、互換機Gainer miniとPepperさらに、Gainerはオープンソースハードウェアであったことから、アメリカのSparkFunによってより低価格で入手できるようになった他、日本のア...
Photo by SparkFun Electronics (CC: BY-NC-SA 3.0)Gainerの開発はArduinoとほぼ同時期で、モチベーションもほぼおなじだったが、極力シンプルに利用できるようにするためにGainerはPCをホ...
Arduinoとは?    Arduinoボード                  外部電源                                   グラウンド         +3.3V         +5V       グラウ...
Arduinoとは?    Arduino IDE        Verify                                  ツールバー    スケッチがコンパイルできるか確認する                      ...
Arduinoとは?    ArduinoでHello World!    void setup() {      // initialize the digital pin as an output.      // Pin 13 has a...
Arduinoとは?    シールドによる拡張    •   Arduinoボードの上にのせて機能を拡張するさまざまな        「シールド」が販売されている    •   Arduinoの名前を冠した公式なシールドの他、サードパー    ...
Arduinoとは?    チップベンダの対応とひろがり    •   Wiznetなどのチップベンダはオープンソースハードウェアを        構成する「部品」として自社製品が利用されることに積極的    •   2011年夏より米国のRa...
Arduinoとは?     Arduinoを活用したプロジェクト     http://www.slideshare.net/arduinoteam/open-source-hardware-summit-speech-2011     会津...
Arduinoとは?    Arduinoを活用したプロジェクト    http://www.slideshare.net/arduinoteam/open-source-hardware-summit-speech-2011    会津IT秋...
KickstarterでもかなりArduinoベースのものは増えてきていて、例えば「arduino」をキーワードに検索すると60個もある(2012年9月末現在)。
最近、特定用途のプロトタイピングによさそうだと思って、いくつか自分自身でbackした。
オープンソースハードウェアが活用された例として、最近最も話題になったのは電子ペーパーを搭載し、iPhoneやAndoroidと連携可能な腕時計「Pebble」。その翌日に発表されたソニーのスマート腕時計が完全に霞んでしまったくらいのインパクトが...
このプロトタイプの開発は、ごく低価格で購入できるArduinoボードと、SparkFunで販売されているブレークアウトボードなどが活用された。このようにオープンソースハードウェアを「グルー」として使い、アイデアを形にするために利用する例は数多く...
Photo by SparkFun Electronics (CC: BY-NC-SA 3.0)OSHWは多様性が特徴で、用途に応じて組合わせるのがいい。Arduinoに関してはさまざまなバリエーションがあったが、小型で、バッテリの充電器を備え...
FIO 4 x 4 (December, 2007)                                            Designed by Shigeru Kobayashi                       ...
Photo by SparkFun Electronics (CC: BY-NC-SA 3.0)意外に思うかもしれないが、ベースになったのは現在MIT Media LabのHigh Low TechグループのリーダーLeah BuckleyのL...
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SparkFun Electronicsと共同開発したFIO(2008年12月発売)             http://www.sparkfun.com/products/8957そうして2008年12月にリリースしたのがArduino互換...
Funnel IO remixed by seeedstudio, January 10, 2009       http://www.seeedstudio.com/blog/2009/01/10/funnel-io-remixed-by-s...
SparkFun版(左:2008年12月)とSeeed Studio版(右:2009年1月)これは「コピー品」ではなく、オープンソースハードウェアのライセンスに完全に従った派生物で、中国で入手しやすい部品などを使うようにアレンジしたもので、一部...
Seeed Studioが販売したFunnel IO Remixedの背面背面にはオリジナルの作者のクレジットもきちんとなされている。完全にリーガルで、オープンソースハードウェアの精神に完全に則っている。にもかかわらず、わずか3週間でリリースさ...
Fast and Malleable, Nathan Seidle, May 01, 2012                http://www.sparkfun.com/news/858しかし、後にSparkFunのCEOであるNathan...
また、Seeed Studioはオープンソースハードウェアの生態系を良く理解し、その上で積極的にビジネスをするスマートなチーム。オシロスコープなど、他にはないオープンソースハードウェアをリリースしたり、
Makerにとって利用しやすい価格の(実際にほぼnon profitらしい)基板製造サービスも提供している。
http://arduino.cc/blog/2010/03/19/arduino-fio-presented-at-uno-punto-zero-2/なにはともあれ、そうしてリリースしたFIOにいくつかの改良を加え、2010年3月にArduin...
http://store.makerbot.com/replicator-404.htmlもちろん、オープンソースハードウェアはいい面ばかりではない。例えば、3DプリンタのベンチャーMakerBotの例。MakerBotは2012年のCES(C...
これがソフトウェア、ハードウェア共にオープンソースであったことから、ほぼ同じものを中国で製造して30%安く販売する、というプロジェクトがKickstarterに出てきたり(これは結果的にはさまざまな非難もあって不成立)http://www.ki...
半額近くで販売するようなところも現れた。オープンソースハードウェアとしては、何らかの改変/改良が加えられた「派生物」を期待しているが、こうした「コピー品」も許されてしまうのが現状での弱点。http://www.alibaba.com/produ...
それでも、オープンソースになっていることで、このように改良が加えられた部品が出てきたり、http://www.kickstarter.com/projects/qu-bd/open-source-universal-3d-printer-ext...
外装などを大きく変更したものが出てくるなどの展開もある。こうした展開は、MakerBotでも歓迎している。http://www.kickstarter.com/projects/wjsteele/ultra-bot-3d-printer?ref...
http://store.makerbot.com/replicator2.html現時点(2012年10月12日)では、MakerBotは最新機種であるReplicator 2に関して、一部はオープン、その他はクローズドという方針をとっている...
オープンソースハードウェアとは?    オープンソースハードウェアに関する資料    •   Maker Conference Tokyo 2012分科会「オープンソース        ハードウェアの理想と現実」(に関するメモ)        ...
オープンソース化されたHWはどう活用されているか?How open-sourced hardware utilized?
オープンソースハードウェアのスタートアップ    Adafruit Industries    •   オープンソースハードウェアの主要プレーヤの1つ    •        http://adafruit.com/        さまざまなキ...
撮影:2010年3月
Adafruit Industriesウェアラブルな製品の開発•   開発は2011年1月(実質的には3月)に開始、アイデアから    製品出荷まで8ヶ月•   例え失敗しても、数千ドルを失うだけで済む•   多くの需要があるとわかった時点で大...
iNecklace - v1.0http://www.adafruit.com/products/440
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Adafruit Industriesウェアラブルな製品を開発した理由•   ウェアラブルなオープンソースハードウェアは数多く提案    されてきたが、多くがプリント基板そのままだった•   大規模のメーカーがカスタム部品を使った製品を提案して...
オープンソースハードウェアを活用したプロジェクト     Safecast/Tokyo Hackerspace                          http://safecast.org                      ...
Safecast/Tokyo Hackerspace       概要       •   市民の安全に関する活動としてモニタリング、マッピング、           視覚化に取り組んでいる10∼12名のボランティアグループ       •  ...
Safecast/Tokyo Hackerspace     地図     会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂これは2011年当時のSafecastによる放射線量地図。
Safecast/Tokyo Hackerspaceハードウェア•   最初の固定センサネットワークの設計はArduinoをベースに    したものだった•   ハードウェアはArduino互換機(Freakduino)とカスタムの    シー...
これは最初のもの。
NetRad PCBを用いたプロトタイプ。
Wi-Fiを内蔵したプロトタイプ。
最終的なプロトタイプ。
これを配布した。
Safecast/Tokyo Hackerspaceハードウェア•   モバイルノードも、Ardinoとカスタムシールド    (GPSモジュール、SDカードスロット、ガイガーカウンタ    入力コネクタ)がベース•   デバイスは車にマウント...
最初のプロトタイプ。
外装。
車にマウントした移動ノードの様子。
最近(2012年10月)のSafecastのウェブサイト。
Safecastのデータは、福島県による放射線量地図にも採用されている。
また、放射線量計をオープンソースハードウェアとしても公開していて、ソフトウェア開発でよく用いられるgithubにソフトウェアとハードウェアのデータが公開されている。☞https://github.com/bidouilles/bGeigieNa...
放射線量を計測するセンサはInternational Medcomが提供し、それ以外はオープンソースハードウェアで構成される。
これがキットを組み立て、ケースに入れたものの様子。
さまざまな部品をまとめる部分にはArduino Fioが用いられている。
先ほど紹介した3Gシールドとの組み合わせにより、3Gに接続できるような放射線量も簡単につくれる。3Gシールドの試作品を評価した際、放射線量の計測をしてデータ共有サービスにアップロードするものを試しにつくってみた。
使用したのはArduino用3Gシールド。
センサ部分に使用したのはRadiation-Watch.orgが開発、販売するスマートフォン用放射線センサー。
最近になって、最近発売されたモデルに関してArduinoなどを接続するための情報が公開されたため、それを参考にArduinoに接続した。☞http://www.radiation-watch.org/2012/08/type4-technica...
#include "a3gs.h"    void setup() {      // 3Gシールド上のモジュールを起動      a3gs.start();      a3gs.begin();    }    void updateData...
cosm.com/feeds/70743データ共有サービスに3Gネットワークがある限りどこからでもアクセスできる。ここまでで半日程度。勿論、長期間安定動作させるのにはまた別のつくり込みが必要だが、通信キャリアなどと面倒な開発に関する契約などを結...
以下はIAMASでのオープンソースハードウェアを用いたプロトタイピングの例。これはエスパードミノ。☞https://vimeo.com/17150420
アイデアスケッチ / The idea sketchエスパードミノのアイデアスケッチ。
最初のプロトタイプ / The first prototype最初のプロトタイプ。3Dプリンタを活用して短時間で作られた。
最初のプロトタイプの外装 / The shell of the 1st prototype (built with 3d printing)
Miga NanoMuscle purchased from SparkFun    最初のプロトタイプの基板 / The PCB of the 1st prototype最初のプロトタイプの中身。これは電池での動作時間が1∼2時間で、大きさも...
Comparison between prototypes from 1st (right) to 4th (left) and official domino piece右から第1∼第4プロトタイピングと、国際競技で用いられる公式なドミノパイ。最...
a derivative                 a derivative    LilyPad Arduino                  Arduino Fio                  Esper Domino (4...
http://www.diginfo.tv/v/12-0047-r-en.php川畑博理+古山善将。IAMASユビキタスウェアプロジェクト(2011年)。手でフレームを作る動作で自分が見ている空間を切り取るカメラ。先行例としてはMIT Medi...
DigiInfo.tvで取材された後、キー局のテレビ放送も含め、さまざまなメディアに取り上げられた。http://www.diginfo.tv/v/12-0047-r-en.php
http://www.engadget.com/2012/03/28/ubi-camera-frames-photos-with-fingers-fails-to-call-you-fabulou
http://www.core77.com/blog/photography/ubi-camera_in_the_future_will_we_take_photos_with_our_fingers_22108.asp
最初のアイデアスケッチ。多分このアイデアは世界で百万人くらいが考えたかもしれない。しかし、どうやって実現するか?はかなり大きな課題。
実際にどんな大きさでどう装着するのかを試してみたもの。テープと発泡剤などのすぐに手に入る材料で試している。
最初のハードウェアスケッチ。この段階では指先になんらかの接触を検出するセンサーというアイデアだった。IAMASでは、ハードウェアでスケッチしていくこのプロセスを重視している。
なぜなら、「試作」というとアイデアを十分に固めてから確認するように感じられてしまうが、スケッチと呼ぶことで、紙とペンでスケッチするように、さまざまな材料と電子回路、ソフトウェアを組合せて、ハードウェアでもスケッチする。
何度もハードウェアスケッチを繰り返し、実際に自分たちで試していく中で、人差し指側の指先にいちいちセンサをつけるのは現実的ではないということに気付き、逆にカメラのボディである親指側でトリガーできるようにした。
十分なハードウェアスケッチによって方向が決まったら、3Dプリンタで筐体を出力し、
それを仕上げて
電子回路やセンサを内蔵し、
最終的なプロトタイプに仕上げていった。
このバージョンではまだワイヤードで実際の撮影などの処理は外部で行っているが、ここまで実際に試せるプロトタイプができれば、後は現在ある技術を持ってすれば想定している大きさに収めることはできる。このように、アイデアを短時間で経験しながら発展させ、か...
おわりに / Conclusion    オープンソースハードウェアの可能性    •   イノベーションの創出を加速する共通言語でありグルー        A common language and a glue to accelerate ...
会津IT秋フォーラム2012での講演資料
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会津IT秋フォーラム2012での講演資料

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2012年10月12日に開催された会津IT秋フォーラム2012での講演資料です。

http://www.ubic-u-aizu.jp/it-forum/2012overview

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会津IT秋フォーラム2012での講演資料

  1. 1. 会津IT秋フォーラム2012分科会:モバイルソリューションの今オープンソースハードウェアを活用したプロトタイピング2012年10月12日・会津大学小林 茂(情報科学芸術大学院大学[IAMAS]准教授/f.Laboプロデューサー)
  2. 2. 最初に簡単な自己紹介:情報科学芸術大学院大学[IAMAS]准教授。イノベーションを加速するスタジオで公的機関によるスタートアップ「f.Labo」プロデューサー。
  3. 3. Make日本語版に「Prototyping Lab」という記事を連載している他、
  4. 4. 写真撮影:萩原健一Arduinoでプロトタイピングするための手法を紹介した書籍「Prototyping Lab」を執筆。
  5. 5. 日本におけるハードウェアスタートアップの潮流Hardware startup trend in Japan
  6. 6. 日本でも、オープンソースハードウェアをビジネスモデルに組み入れた増えてきている。例えば、Arduinoの国内での最大の販売代理店であるスイッチサイエンス。
  7. 7. 最近では、輸入販売に加えて、積極的に自社で開発した製品をリリースしている。
  8. 8. また、従来であればなかなか個人では手が出せなかった部分をオープンソースハードウェアにしたものもある。例えば、Arduino用3GシールドはQualcommの3Gモジュールを搭載し、技適も通っているため、十行程度のコードを追加するだけで3Gネットワークを利用したアプリケーションを構築できる。
  9. 9. オープンソースではないものの、4月末に開催されたニコニコ超会議で先行発売され、かなり話題になった「necomimi」もハードウェアスタートアップによる製品の1つ。
  10. 10. クラウドファンディングで最も知られるサービスの1つ、Kickstarterでもガジェット系はかなり増えている(ことを反映して最近ガイドラインが変更された)。日本版KickstarterであるCampfireをバックエンドに、ハードウェアに特有な問題に取り組めるようアレンジしたサービスもある。
  11. 11. まだまだ数は少ないが、着実に成立するプロジェクトの数は増えてきている。こうした流れにより、イノベーションが加速されることを個人的には期待している。
  12. 12. 「ロングテール」「フリー」の著者、Chris Andersonの最新刊は10月末に発売される。この本の中では、「Maker」と呼ばれる人々を中心にした「モノのロングテール」による新しい産業革命の可能性を指摘している。MakerムーブメントのコアになっているのがO’Reilly Mediaの発行する雑誌Makeと、全世界で開催されるMaker Faire。
  13. 13. JSTサイエンスチャンネル:「作る」が変わる!広がるMakerムーブメント http://sc-smn.jst.go.jp/playprg/index/6785Maker Faireには、電子工作、手芸、ニコニコ技術部など、さまざまなコミュニティが混在している。ある意味でカオスだが、ものをつくり、それを人に伝え、共有するのが好きな人々が集まっている。12月にもMaker Faire Tokyo 2012として開催予定。☞http://makezine.jp
  14. 14. 岐阜県大垣市で2012年8月25∼26日に開催された「Make: Ogaki Meeting 2012」の様子。参加者は140組以上、来場者は約5,000人。
  15. 15. オープンソースハードウェアとは?What is Open Source Hardware?
  16. 16. オープンソースハードウェアとは? 定義 オープンソース・ハードウェア(OSHW)は、誰もが つくり、変更を加え、頒布し、利用できるように一般に 対して設計図が公開されている、手に触れることのできる 人工物ー機械、装置又はその他の実体のあるものを表す 語である。 Open Hardware Definition日本語訳(☞http://freedomdefined.org/OSHW/translations/ja)より 会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂オープンソースハードウェアに関する定義。
  17. 17. オープンソースハードウェアとは? オープンソースの領域 表現 オープン・コンテンツ オープン・デザイン 情報 物質 オープンソース・ オープンソース・ ソフトウェア ハードウェア 機能 「FabLife」(田中浩也、2012年、オライリー・ジャパン)より引用 会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂FabLab Japanのファウンダー、慶應義塾大学SFCの田中氏によるオープンソースの領域。オープンソース・ソフトウェア、オープン・コンテンツに続く領域がオープンソース・ハードウェア。
  18. 18. 写真撮影:高尾俊介自分自身のオープンソースハードウェアに関する活動。 オープンソースのツールキット「Gainer」を2005年にIAMASの仲間と共に開発し、2006年にキットとしてリリース。恐らく、日本で初めてのオープンソースハードウェア。
  19. 19. 写真提供:ICC当時、まだまだハードルの高かったPCの中と物理的な世界のギャップを埋め、画面の中とマウス、キーボードに留まらないインタラクションをデザインするためのツールキット。
  20. 20. 風の音楽(鈴木莉紗、鈴木太朗、飯田 誠、荒川忠一) ephemeral melody (Risa Suzuki, Taro Suzuki, Makoto Iida, Chuichi Arakawa)Gainerはメディアアートの作品制作、製品のプロトタイピング、教育など、さまざまな分野で用いられた。
  21. 21. オリジナル版のGainer、SparkFun版(2種)、互換機Gainer miniとPepperさらに、Gainerはオープンソースハードウェアであったことから、アメリカのSparkFunによってより低価格で入手できるようになった他、日本のアールティ(昨年度はADKでも話題になった)や個人からも互換機がリリースされた。
  22. 22. Photo by SparkFun Electronics (CC: BY-NC-SA 3.0)Gainerの開発はArduinoとほぼ同時期で、モチベーションもほぼおなじだったが、極力シンプルに利用できるようにするためにGainerはPCをホストとするI/Oモジュールとしてデザインした。その後、Arduinoが広く用いられて情報が蓄積し、スタンドアロンで使うための敷居が十分に低くなったため、用途に応じて併用しはじめた。
  23. 23. Arduinoとは? Arduinoボード 外部電源 グラウンド +3.3V +5V グラウンド×2 電源の+ デジタル入出力×14 アナログ入力×6 パワーインジケータ 会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂Arduinoはマイコンボードというハードウェアと
  24. 24. Arduinoとは? Arduino IDE Verify ツールバー スケッチがコンパイルできるか確認する タ ブ Upload スケッチを Arduino ボードにアップロードする テキストエディタ New 新しいスケッチを生成する Open サンプルや既存のスケッチを開く Save 現在開いているスケッチを保存する メッセージエリア テキストエリア Serial Monitor シリアルモニタを開く 会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂統合開発環境のソフトウェアなどから構成される。
  25. 25. Arduinoとは? ArduinoでHello World! void setup() { // initialize the digital pin as an output. // Pin 13 has an LED connected on most Arduino boards: pinMode(13, OUTPUT); } void loop() { digitalWrite(13, HIGH); // set the LED on delay(1000); // wait for a second digitalWrite(13, LOW); // set the LED off delay(1000); // wait for a second } 会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂簡単なコードですぐに動かせるのが特徴で、一般的なマイコンボードの場合のように、長時間に渡るセットアップや、マイコンごとの個別の細かな仕様を最初から意識する必要はない。
  26. 26. Arduinoとは? シールドによる拡張 • Arduinoボードの上にのせて機能を拡張するさまざまな 「シールド」が販売されている • Arduinoの名前を冠した公式なシールドの他、サードパー ティからのさまざまなシールドが提供されている SparkFun Electronicsのウェブサイトより引用(左からEthernet、MP3プレーヤ、音声認識) 会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂また、「シールド」と呼ばれる拡張ボードによる機能の拡張が可能。よくある機能満載の評価ボードに比べるととてもシンプル。
  27. 27. Arduinoとは? チップベンダの対応とひろがり • Wiznetなどのチップベンダはオープンソースハードウェアを 構成する「部品」として自社製品が利用されることに積極的 • 2011年夏より米国のRadioShack店頭での取扱いも開始 • Microchipなど、評価ボードをArduino互換にする例も • TIとDigi-KeyによるBeagleBoardのような例もある 会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂オープンソースハードウェアを構成するのは、ソースとなるデジタルデータが公開された基板と、(多くの場合には)クローズドソースの電子部品。電子部品メーカーの中でも、オープンソースハードウェアに積極的なところが出てきている。なぜなら、自社のハードウェアの売り上げ増につながるから。
  28. 28. Arduinoとは? Arduinoを活用したプロジェクト http://www.slideshare.net/arduinoteam/open-source-hardware-summit-speech-2011 会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂また、Arduinoを活用したプロジェクトとして、2011年に発表されたAndroid搭載機のための周辺機器開発キットや、
  29. 29. Arduinoとは? Arduinoを活用したプロジェクト http://www.slideshare.net/arduinoteam/open-source-hardware-summit-speech-2011 会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂3Dプリンタなどがある。
  30. 30. KickstarterでもかなりArduinoベースのものは増えてきていて、例えば「arduino」をキーワードに検索すると60個もある(2012年9月末現在)。
  31. 31. 最近、特定用途のプロトタイピングによさそうだと思って、いくつか自分自身でbackした。
  32. 32. オープンソースハードウェアが活用された例として、最近最も話題になったのは電子ペーパーを搭載し、iPhoneやAndoroidと連携可能な腕時計「Pebble」。その翌日に発表されたソニーのスマート腕時計が完全に霞んでしまったくらいのインパクトがあった。
  33. 33. このプロトタイプの開発は、ごく低価格で購入できるArduinoボードと、SparkFunで販売されているブレークアウトボードなどが活用された。このようにオープンソースハードウェアを「グルー」として使い、アイデアを形にするために利用する例は数多くある。
  34. 34. Photo by SparkFun Electronics (CC: BY-NC-SA 3.0)OSHWは多様性が特徴で、用途に応じて組合わせるのがいい。Arduinoに関してはさまざまなバリエーションがあったが、小型で、バッテリの充電器を備え、無線モデムを搭載できるものがなかったことからつくったのがArduino Fio。
  35. 35. FIO 4 x 4 (December, 2007) Designed by Shigeru Kobayashi Funnel I/O (July, 2008) Designed by Shigeru Kobayashi FIO (December, 2008) Designed by Shigeru Kobayashi and SparkFun Arduino Fio (March, 2010) Designed by Shigeru Kobayashi and SparkFun FIOからArduino Fioへの変遷(2007∼2010年)元々はGainerの無線版をつくるという話だったものをArduinoベースに変更して設計士、さらにGainerの時のコラボレーションの経験からSparkFunと共同で互換機として設計し直し、最終的には正式にArduinoボードの1つになった。
  36. 36. Photo by SparkFun Electronics (CC: BY-NC-SA 3.0)意外に思うかもしれないが、ベースになったのは現在MIT Media LabのHigh Low TechグループのリーダーLeah BuckleyのLilyPad Arduino。なぜかといえば構成がシンプルで変更を加えやすかったから。
  37. 37. U4 - + F1 C1 S1 SparkFunと共同開発している過程での変遷SparkFunとのやり取りでは、基板の設計データをメールでやり取りしながら、できるだけ効率よく製造できるように変更を加えていった。その過程で、組み合わせるバッテリや細かな部品なども変更していった。
  38. 38. SparkFun Electronicsと共同開発したFIO(2008年12月発売) http://www.sparkfun.com/products/8957そうして2008年12月にリリースしたのがArduino互換機「FIO」。
  39. 39. Funnel IO remixed by seeedstudio, January 10, 2009 http://www.seeedstudio.com/blog/2009/01/10/funnel-io-remixed-by-seeedstudio/しかし、そのわずか3週間後に中国のSeeed Studioから「Funnel IO remixed」がリリースされた。これにはSparkFun共々驚いた。
  40. 40. SparkFun版(左:2008年12月)とSeeed Studio版(右:2009年1月)これは「コピー品」ではなく、オープンソースハードウェアのライセンスに完全に従った派生物で、中国で入手しやすい部品などを使うようにアレンジしたもので、一部改良も加えられていた。
  41. 41. Seeed Studioが販売したFunnel IO Remixedの背面背面にはオリジナルの作者のクレジットもきちんとなされている。完全にリーガルで、オープンソースハードウェアの精神に完全に則っている。にもかかわらず、わずか3週間でリリースされたことに結構ショックを受けた。
  42. 42. Fast and Malleable, Nathan Seidle, May 01, 2012 http://www.sparkfun.com/news/858しかし、後にSparkFunのCEOであるNathan Seidleが書いているように、オープンソースにして競争することで、常に先端を走り続ける、イノベーションを創出し続けるという緊張感を保てるし、相手の改良をリーガルに取り込むこともできる。
  43. 43. また、Seeed Studioはオープンソースハードウェアの生態系を良く理解し、その上で積極的にビジネスをするスマートなチーム。オシロスコープなど、他にはないオープンソースハードウェアをリリースしたり、
  44. 44. Makerにとって利用しやすい価格の(実際にほぼnon profitらしい)基板製造サービスも提供している。
  45. 45. http://arduino.cc/blog/2010/03/19/arduino-fio-presented-at-uno-punto-zero-2/なにはともあれ、そうしてリリースしたFIOにいくつかの改良を加え、2010年3月にArduinoの正式なラインナップの1つ、Arduino Fioとしてリリースした。Arduinoを名乗るにはチームによる承認とライセンス料が必要だが、Arduinoのブランドによって売り上げが増えるのと、Arduinoの開発にライセンス料で貢献するのが目的だった。
  46. 46. http://store.makerbot.com/replicator-404.htmlもちろん、オープンソースハードウェアはいい面ばかりではない。例えば、3DプリンタのベンチャーMakerBotの例。MakerBotは2012年のCES(Consumer Electronics Show)でReplicatorを発表した。
  47. 47. これがソフトウェア、ハードウェア共にオープンソースであったことから、ほぼ同じものを中国で製造して30%安く販売する、というプロジェクトがKickstarterに出てきたり(これは結果的にはさまざまな非難もあって不成立)http://www.kickstarter.com/projects/mattstrong/the-tangibot-3d-printer-the-affordable-makerbot-re
  48. 48. 半額近くで販売するようなところも現れた。オープンソースハードウェアとしては、何らかの改変/改良が加えられた「派生物」を期待しているが、こうした「コピー品」も許されてしまうのが現状での弱点。http://www.alibaba.com/product-free/128598616/MakerBot_Replicator_Dual_Extruder_.html
  49. 49. それでも、オープンソースになっていることで、このように改良が加えられた部品が出てきたり、http://www.kickstarter.com/projects/qu-bd/open-source-universal-3d-printer-extruder-dual-ext?ref=live
  50. 50. 外装などを大きく変更したものが出てくるなどの展開もある。こうした展開は、MakerBotでも歓迎している。http://www.kickstarter.com/projects/wjsteele/ultra-bot-3d-printer?ref=live
  51. 51. http://store.makerbot.com/replicator2.html現時点(2012年10月12日)では、MakerBotは最新機種であるReplicator 2に関して、一部はオープン、その他はクローズドという方針をとっている。元々、オープンソースハードウェアのヒーローとして評価されてきたこともあり、非難もかなりあったが、これは現時点での現実的な判断といえるかもしれない。どこをオープンにし、どこをクローズドにするのが効果的なのかは、会社の規模や分野によって異なり、原理主義的にオープンソースにしてしまうのではなく、ポートフォリオ的にとらえるの
  52. 52. オープンソースハードウェアとは? オープンソースハードウェアに関する資料 • Maker Conference Tokyo 2012分科会「オープンソース ハードウェアの理想と現実」(に関するメモ) https://docs.google.com/document/d/ • 1tmu7A2PrQVXvLlJEdH_oqQ4k8SZczqU2AH2j1MShm9o/edit オープンソースのヒーローはクローズドソースに走るのか? http://jp.makezine.com/blog/2012/09/is-one-of-our-open-source-heroes-going- • closed-source.html MakerBotのオープンソースと未来に関する種々のメッセージ http://jp.makezine.com/blog/2012/10/makerbots-mixed-messages-about-open- • source-their-future.html Bre Pettis講演 -「オープンソース消費家電の挑戦」OHSにて http://jp.makezine.com/blog/2012/10/bre-pettis-ohs-challenges-of-open-source- consumer-products.html 会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂オープンソースハードウェア、およびMakerBotに関するディスカッションの詳細はこれらの記事が参考になる。
  53. 53. オープンソース化されたHWはどう活用されているか?How open-sourced hardware utilized?
  54. 54. オープンソースハードウェアのスタートアップ Adafruit Industries • オープンソースハードウェアの主要プレーヤの1つ • http://adafruit.com/ さまざまなキットを販売するほか、レーザー加工サービスも • オフィス内部にチップマウンタを備えリフローオーブンとの 組合わせで製造 • 単に販売するだけでなく、Arduinoなどのコミュニティに 積極的に貢献 • 2011年秋に新しい製品ラインとしてウェアラブル製品を発売 会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂以下は2011年9月に取材した記事。現在、Adafruitはさらに規模を拡大し、新しいオフィスに移転しつつある。
  55. 55. 撮影:2010年3月
  56. 56. Adafruit Industriesウェアラブルな製品の開発• 開発は2011年1月(実質的には3月)に開始、アイデアから 製品出荷まで8ヶ月• 例え失敗しても、数千ドルを失うだけで済む• 多くの需要があるとわかった時点で大量生産に切替えることも 可能• 今後は新しい製品ラインやバリエーションを予定会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂
  57. 57. iNecklace - v1.0http://www.adafruit.com/products/440
  58. 58. iNecklace - v1.0http://www.adafruit.com/products/440
  59. 59. iCufflinks - v1.0http://www.adafruit.com/products/379
  60. 60. iCufflinks - v1.0http://www.adafruit.com/products/379
  61. 61. .15 .066 2-56 THREAD .140 .008 COUNTER BORE DEPTH .625 .170 .30 .03 .09 THREAD DEPTH .0350 THREADS PER INCH .01969 PITCH SECTION A-A LOGO DIMS AND POSITION IDENTICAL TO iCUFFLINK NOTE: MATERIAL: ALUMINUM NO SECONDARY OPERATIONS FOR FINISHING DRAWING NAME SCALE SIZE PAGE DATE iNecklace 1:1 A 21/06/11 DRAWING No. DRAWN BY: Drawings are for industrial design control use only and are not MD intended for tool making purposes. Engineering drawings/models must be made for tooling. All specifications for tolerances, tools and manufacturing are the responsibilty of the manufacturer. The ROSS + DOELL INC. / 479 SAMMON AVE, TORONTO designer(s) assumes no product liability for the product. CANADA M4J 2B3 / WWW.ROSSDOELL.COMhttps://github.com/adafruit/iNecklace
  62. 62. Adafruit Industriesウェアラブルな製品を開発した理由• ウェアラブルなオープンソースハードウェアは数多く提案 されてきたが、多くがプリント基板そのままだった• 大規模のメーカーがカスタム部品を使った製品を提案して きたが、ビジネス的にはほとんど失敗している• 大規模のメーカーでは全く採算の取れない1,000個オーダー でも小規模のメーカーにとっては十分にビジネスになる• アクセサリの場合には、少数限定生産は相性が良い• オープンソースハードウェアにして公開することにより、 コミュニティによる改良(電池駆動時間の延長など)も実現 できた会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂
  63. 63. オープンソースハードウェアを活用したプロジェクト Safecast/Tokyo Hackerspace http://safecast.org http://tokyohackerspace.org 会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂もう1つの例はSafecastとTokyo Hackerspaceによるプロジェクト。
  64. 64. Safecast/Tokyo Hackerspace 概要 • 市民の安全に関する活動としてモニタリング、マッピング、 視覚化に取り組んでいる10∼12名のボランティアグループ • 東京電力福島第一原発事故の2∼3週間後から活動が始まった • 最初のアイデアは公のウェブサイトからデータを集めて1カ所 に集めるということだった • その後Tokyo Hackerspaceが参加して、活動の対象はクラ ウドソースの放射線モニタリング、モバイルデータ収集、固 定のセンサネットワークに拡張された • アイデアをKickstarter.comで提案し資金を得ることに成功 • 慶應大学やさまざまな通信キャリアも参加しつつある 会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂SafecastのコアメンバーはJoichi Ito、Ray Ozzie、Sean BonnerとPieter Franken。
  65. 65. Safecast/Tokyo Hackerspace 地図 会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂これは2011年当時のSafecastによる放射線量地図。
  66. 66. Safecast/Tokyo Hackerspaceハードウェア• 最初の固定センサネットワークの設計はArduinoをベースに したものだった• ハードウェアはArduino互換機(Freakduino)とカスタムの シールド(ネットワークチップとガイガー管の高電圧ドライ バ)• ソフトウェアはgithubで公開されていたガイガーカウンタの Arduinoスケッチをベースに開発会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂
  67. 67. これは最初のもの。
  68. 68. NetRad PCBを用いたプロトタイプ。
  69. 69. Wi-Fiを内蔵したプロトタイプ。
  70. 70. 最終的なプロトタイプ。
  71. 71. これを配布した。
  72. 72. Safecast/Tokyo Hackerspaceハードウェア• モバイルノードも、Ardinoとカスタムシールド (GPSモジュール、SDカードスロット、ガイガーカウンタ 入力コネクタ)がベース• デバイスは車にマウントして移動しながら5秒ごとにデータを 収集、SDカードに保存し、アップロードしてマップした• 既に百万近くのデータ点がある会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂
  73. 73. 最初のプロトタイプ。
  74. 74. 外装。
  75. 75. 車にマウントした移動ノードの様子。
  76. 76. 最近(2012年10月)のSafecastのウェブサイト。
  77. 77. Safecastのデータは、福島県による放射線量地図にも採用されている。
  78. 78. また、放射線量計をオープンソースハードウェアとしても公開していて、ソフトウェア開発でよく用いられるgithubにソフトウェアとハードウェアのデータが公開されている。☞https://github.com/bidouilles/bGeigieNano/tree/bGeigieNanoKit
  79. 79. 放射線量を計測するセンサはInternational Medcomが提供し、それ以外はオープンソースハードウェアで構成される。
  80. 80. これがキットを組み立て、ケースに入れたものの様子。
  81. 81. さまざまな部品をまとめる部分にはArduino Fioが用いられている。
  82. 82. 先ほど紹介した3Gシールドとの組み合わせにより、3Gに接続できるような放射線量も簡単につくれる。3Gシールドの試作品を評価した際、放射線量の計測をしてデータ共有サービスにアップロードするものを試しにつくってみた。
  83. 83. 使用したのはArduino用3Gシールド。
  84. 84. センサ部分に使用したのはRadiation-Watch.orgが開発、販売するスマートフォン用放射線センサー。
  85. 85. 最近になって、最近発売されたモデルに関してArduinoなどを接続するための情報が公開されたため、それを参考にArduinoに接続した。☞http://www.radiation-watch.org/2012/08/type4-technical-documents-for.html
  86. 86. #include "a3gs.h" void setup() { // 3Gシールド上のモジュールを起動 a3gs.start(); a3gs.begin(); } void updateDataStream(float countsPerMinute) { // COSMにアクセスしてデータを投稿 a3gs.httpPOST(server, port, path, header, body, res, &len); }3Gシールドを使うために数行程度を追加すれば
  87. 87. cosm.com/feeds/70743データ共有サービスに3Gネットワークがある限りどこからでもアクセスできる。ここまでで半日程度。勿論、長期間安定動作させるのにはまた別のつくり込みが必要だが、通信キャリアなどと面倒な開発に関する契約などを結ぶ必要もなく、すぐにアイデアを形にでき、経験しながら深めていくことができる。
  88. 88. 以下はIAMASでのオープンソースハードウェアを用いたプロトタイピングの例。これはエスパードミノ。☞https://vimeo.com/17150420
  89. 89. アイデアスケッチ / The idea sketchエスパードミノのアイデアスケッチ。
  90. 90. 最初のプロトタイプ / The first prototype最初のプロトタイプ。3Dプリンタを活用して短時間で作られた。
  91. 91. 最初のプロトタイプの外装 / The shell of the 1st prototype (built with 3d printing)
  92. 92. Miga NanoMuscle purchased from SparkFun 最初のプロトタイプの基板 / The PCB of the 1st prototype最初のプロトタイプの中身。これは電池での動作時間が1∼2時間で、大きさも通常のドミノパイと比較して大きなものだったが、プロトタイピングを重ねる中で次々と改良されていった。
  93. 93. Comparison between prototypes from 1st (right) to 4th (left) and official domino piece右から第1∼第4プロトタイピングと、国際競技で用いられる公式なドミノパイ。最終的には、丸一日の展示でもバッテリ交換が必要なく、数万人が来場した展覧会でも故障することなく動作するものになった。
  94. 94. a derivative a derivative LilyPad Arduino Arduino Fio Esper Domino (4th)第4プロトタイプの基板部分(右)は、オープンソースハードウェアであるArduino Fioを用いている。Arduino Fioの派生元であるLilyPad Arduinoと比較すると、同じ系列とは思えないかもしれない。しかし、さまざまな改変を行えるデジタルデータを活用することで、短時間で柔軟な派生物をつくれるのがオープンソースハードウェアをプロトタイピングに用いるメリット。
  95. 95. http://www.diginfo.tv/v/12-0047-r-en.php川畑博理+古山善将。IAMASユビキタスウェアプロジェクト(2011年)。手でフレームを作る動作で自分が見ている空間を切り取るカメラ。先行例としてはMIT Media LabのSixth Sense(の機能の一部)があるが、こちらはかなりシンプルに実現。
  96. 96. DigiInfo.tvで取材された後、キー局のテレビ放送も含め、さまざまなメディアに取り上げられた。http://www.diginfo.tv/v/12-0047-r-en.php
  97. 97. http://www.engadget.com/2012/03/28/ubi-camera-frames-photos-with-fingers-fails-to-call-you-fabulou
  98. 98. http://www.core77.com/blog/photography/ubi-camera_in_the_future_will_we_take_photos_with_our_fingers_22108.asp
  99. 99. 最初のアイデアスケッチ。多分このアイデアは世界で百万人くらいが考えたかもしれない。しかし、どうやって実現するか?はかなり大きな課題。
  100. 100. 実際にどんな大きさでどう装着するのかを試してみたもの。テープと発泡剤などのすぐに手に入る材料で試している。
  101. 101. 最初のハードウェアスケッチ。この段階では指先になんらかの接触を検出するセンサーというアイデアだった。IAMASでは、ハードウェアでスケッチしていくこのプロセスを重視している。
  102. 102. なぜなら、「試作」というとアイデアを十分に固めてから確認するように感じられてしまうが、スケッチと呼ぶことで、紙とペンでスケッチするように、さまざまな材料と電子回路、ソフトウェアを組合せて、ハードウェアでもスケッチする。
  103. 103. 何度もハードウェアスケッチを繰り返し、実際に自分たちで試していく中で、人差し指側の指先にいちいちセンサをつけるのは現実的ではないということに気付き、逆にカメラのボディである親指側でトリガーできるようにした。
  104. 104. 十分なハードウェアスケッチによって方向が決まったら、3Dプリンタで筐体を出力し、
  105. 105. それを仕上げて
  106. 106. 電子回路やセンサを内蔵し、
  107. 107. 最終的なプロトタイプに仕上げていった。
  108. 108. このバージョンではまだワイヤードで実際の撮影などの処理は外部で行っているが、ここまで実際に試せるプロトタイプができれば、後は現在ある技術を持ってすれば想定している大きさに収めることはできる。このように、アイデアを短時間で経験しながら発展させ、かたちにしていく過程でオープンソースハードウェアの果たす役割は大きい。
  109. 109. おわりに / Conclusion オープンソースハードウェアの可能性 • イノベーションの創出を加速する共通言語でありグルー A common language and a glue to accelerate creating innovations • 概念から実際の生態系を築けるかどうかの転換点にある Stands at a tipping point in transforming from a concept to a real ecosystem • ポートフォリオをつくることが鍵 Making a portfolio might be the key 会津IT秋フォーラム2012 ¦ 小林 茂原理主義的に全てをオープン、またはクローズドにするのではなく、また、個別の製品だけで戦略を考えるのではなく、ポートフォリオで考え、公開することでメリットがある部分は積極的に公開するのが効果的だと考える。

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