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活動紹介2014ホームページ用
- 7. パーソンズ×黒石ゼミ:2013-2014
「Design for disaster」
• 2008年に実施したセンシングシティpart1 London の継続企画として、NYのパーソンズ美術大学と都市文化研究コラボ
レーション・ワークショップを行いました。
• また同時に、これまで黒石ゼミで行ってきた被災地での活動や都市研究の成果を、日本のフィールドワークアーティス
ト今和次郎の作品と共に展示しました。
期間:2014. 3.10〜3.21
場所:米国NY州マンハッタン
参加者:黒石ゼミ現3年生7名
パーソンズ美術大学6名
- 8. パーソンズとのコラボレーションから
学んだこと
• 今和次郎が用いたように、今回はドローイングという手法でNYという都市を観察しました。
• 舞台としたのが、NYにおける歴史や交通のうえで欠かすことのできないグランドセントラルステーション。さまざ
まな機能・役割があり、そして人種・老若男女を問わない多くの人々が行き交うまさに中心地点といえる場所です。
• 初めてのドローイングという作業に、まずはアーチ状の天井や床、窓や階段、それらを取り巻く装飾といった空間
構造を認識するところから始め、そして人を書き加えることで奥行きを出すだけでなく、そこにある空間と人との
関係に着目しました。
• 大半は観光や待ち合わせ客だが、PC画面に見入る人、編み物をする人、立ったまま食事をする人など、様々な用途
目的をもった人が集まっている。そこには通過点としてだけでなく、都市における溜まり場という、広場としての
役割を見られたことが印象的でした。人が多いからこそ、思い思いの時間を過ごせる、まさに人が人を呼ぶという
姿を垣間みるようでした。
このようにドローイングとは、場所や時間を深く観察するからこそ仕上がるもので、その多様性や特性を深く理
解するのに有益であることや、そうした視点が養われていくのを感じました。
WSや今和次郎展の設営は、終始パーソンズの先生や学生たちとの交流でもあり、彼らと協力しながら一つのモノ
を制作することもとても貴重な経験になりました。
- 11. 地域の歴史・食文化・祭り文化調査で分か
ること1
• 新庄とは
新庄市は山形県の北東に位置し、冬には積雪で覆われる雪深い地域であるため、
古くから雪国ならではの暮らしの知恵や文化が培われ、受け継がれてきました。また、
豊かな自然によって育まれた食文化や市民が一体となって行われる祭りなど、東京
に住む我々にとって新鮮で魅力的なものがまだまだ沢山ある場所です。
• これまでの活動
• フィールドワーク調査
• 旧蚕糸試験場の保存と活用の提案
• 新庄まつりへの参加
• 中学生とのワークショップ
• 新庄・東京での活動報告展覧会
• 準備ー
• 文献を用いた勉強会と意見交換
- 12. 地域の歴史・食文化・祭り文化調査で分か
ること2
• 新庄の古くからの歴史、また広くは東北の歴史は現在の暮らしにも影響を
与えているということが、地元の人との会話の中や町中に垣間見られたり
する。それはとても些細なことであったり、今も祭の仕組みに生かされてい
たりする。地域の歴史探究はそういった現在の地域そのものを読み解くこ
とにおいて重要であると同時に、その知識は地元の方とのコミュニケーショ
ンの中で信頼を築く上でも欠かせないものである。
• 新庄の食文化調査としては主に産直まゆのさとに焦点を当て中学生と
ワークショップを行った。まゆのさとでは生産者自らが主体的に努力、工夫
し、安心安全な食を提供するとともに、利用者が安心して楽しく交流しなが
ら買い物が出来る安らぎの場、交流の場を提供している。新庄の農業を守
り、食を通じて豊かに生きるということを次の世代に受け継ぐための場所。
このように食文化は豊かなくらしづくりにも繋がる。
• 新庄まつりを愛しており、生活の一部となっていたり、特別な行事としてい
る人は年齢に関係なくたくさんいらっしゃる。彼らの連帯感や愛着心は地
域の中で波及効果、相乗効果を生み出しているといえる。私たちが山車制
作に加われることも黒石先生が培ってきた信頼の上で成り立っている。私
たちが祭りに参加する意義は、東京の人が新庄まつりを理解し、体験し、
東京に発信すること、または「よそ者視点」で新庄まつりの新たな魅力発見
をして地元に還元できることではないだろうか。
- 15. 2013-14:気仙沼の活動
• 気仙沼とは
• 宮城県気仙沼市は、宮城県北東端の太平洋沿岸に
位置する都市である。
• 海に面しており漁業によって発達した都市だ。気仙
沼港は、入り組んだ独特な地形により“自然の良港”
と呼ばれ、この地域の人々にとって気仙沼を象徴す
るような場所であった。
• 被災と復興
• 現在3年という月日を経て、国の方針で次の津波被
害に備え防波堤を建設することになった。しかしそれ
はこれまで育んできた港文化の姿を変貌させるもの
でもあり、反対をする住民も少なくない。
• 昨年10月被災の象徴ともいえる第18共徳丸が持ち
主の意向により解体された。
- 18. 2014年の活動代表例:みなと祭り参加
• 8月2日~3日に開催されたみなと祭りに参加し、保育園の子
供たちと一緒に「はまらいんや踊り」で市内を踊り歩いた。
自分たちのロゴ
普段、気仙沼市街はあまり人がいないが、お祭りになると
県外に出て行った人々が戻ってくるため、活気が溢れる街
になり、おみこしの掛け声や太鼓の音が響き渡る。
また、震災前より規模が小さくなったとはいえ、チームで
考えた衣装と振付で、笑顔で元気に踊り歩く姿は昔と変わ
らない。
そして、お祭りには参加しないが、沿道から見ている住民
やお年寄の方々も歌を口ずさみ、楽しそうに手を叩いてい
る。さらに、お祭りは、震災前にご近所どうしだった人との再
会の場でもある。
このように、年に一度のお祭りは、気仙沼の人々の気持
ちに余裕を与え、楽しむことができると同時に、懐かしい人
との出会いの場であることが分かった。また、祭りの規模よ
りも続けていくことが大切であり、私たちも一緒に盛り上げ
るお手伝いを、来年以降も続けていければと考える。
- 19. 気仙沼活動をパーソンズで展示:海外に東
北大震災を伝える
• NYの学生に“失われたもの”を分かりやすく伝えるた
めに、被害が大きかった地域の震災前と震災後の手
書きで作成した地図大きく展示した。
• 仮設住宅という限られたスペースの
中での生活風景をトレーシングペー
パーを使い、手書きで表現し、被害
だけではなく、その中での人々の暮
らしについても伝えた。
Editor's Notes
- 黒石ゼミでは、ときにドローイング、ときにマッピングなど、様々な手法で都市を観察し、研究を深めていくこと。