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ステロイド内服患者さんの副作用、特に救急外来のような急性期の増悪に対する注意点です。

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  1. 1. ステロイド使用中の患者さんを受け持ったら -急性期の患者さんを中心に-
  2. 2. ステロイドの副作用
  3. 3. ステロイドの副作用 N Engl J Med 2005;353:1711-23 筋骨格系 骨粗鬆症、無菌性骨壊死、ステロイド筋症 消化器系 消化性潰瘍、膵炎、脂肪肝 免疫系 感染症、遅延型反応の抑制 心血管系 体液貯留、高血圧、動脈硬化、不整脈 眼 皮膚 緑内障、白内障 皮膚萎縮、皮膚線条、皮下出血、創傷治癒不全、にきび、 バッファローハンプ、多毛 内分泌 代謝 クッシング様外観、糖尿病、脂質代謝異常、 電解質異常、 HPA-Axis(視床下部下垂体副腎系)抑制、 性ホルモン抑制 精神神経 不眠、精神病、欝躁/情緒不安定、認知記憶障害
  4. 4. ステロイドの副作用 と、色々ありますが、 「副作用までの時系列」と 「副作用への対策」の2点で覚えると分かりやす いです。
  5. 5. 副作用の発現時期 開始当日 数日後 2~3週間 後 1ヵ月後 1ヵ月以上 後 長期的 不眠、うつ、精神高揚、食欲亢進 血圧上昇、Na↑・K↓、浮腫 副腎抑制、血糖上昇、コレステロール上昇、 創傷治癒の遷延、ステロイド潰瘍 易感染性、中心性肥満、多毛、座瘡、無月経 紫斑、皮膚線条、皮膚萎縮、ステロイド筋症 無菌性骨壊死、骨粗鬆症、圧迫骨折、白内障、 緑内障
  6. 6. ステロイド使用時の対策 •血圧 下腿浮腫 心不全のチェック •骨粗鬆症のリスク 骨密度 治療前 •併用薬のチェック、特に不要なNSAIDの中止 スクリーニ 消化性潰瘍の病歴 ング •緑内障の家族歴 •LDL、HDLコレステロール 中性脂肪 血糖 治療中 •血圧 下腿浮腫 心不全のチェック モニタリン •LDL、HDLコレステロール 中性脂肪 血糖 グ •眼圧(高用量、もしくは緑内障の家族歴) •十分量のカルシウム、ビタミンD摂取もしくは投 与。ビスホスホネート、特にT-1.5 以下 予防 •NSAIDs併用ではPPIを考慮 •プレドニン20mg以上2ヵ月以上投与、免疫抑制 剤併用ではST合剤考慮 Kelly’s Textbook of Rheumatology 8th ed
  7. 7. ステロイド内服中の患者さんが 急に体調を崩した時に必ず考えること。
  8. 8. ステロイド治療中の患者の 体調不良時は 免疫抑制状態であること 副腎機能抑制状態であること を思い出しましょう。 すなわち 細胞性免疫不全時の感染症 副腎クリーゼ を鑑別に挙げましょう。
  9. 9. ステロイド治療中の患者の 体調不良時は 免疫抑制状態であること 副腎機能抑制状態であること を思い出しましょう。 すなわち 細胞性免疫不全時の感染症 副腎クリーゼ を鑑別に挙げましょう。
  10. 10. ステロイドと免疫機構 • 好中球 – 投与後4-6時間でWBC数は増高(骨髄から誘導) – 炎症部位への遊走と集積は抑制される – 高用量では貪食能と細胞内殺菌が障害される • マクロファージ – 貪食能低下 • 細胞性免疫障害 • 液性免疫不全 – 大量投与により液性免疫不全を来す
  11. 11. ステロイドと免疫機構 • 好中球 – 投与後4-6時間でWBC数は増高(骨髄から誘導) – 炎症部位への遊走と集積は抑制される – 高用量では貪食能と細胞内殺菌が障害される • マクロファージ – 貪食能低下 • 細胞性免疫障害 • 液性免疫不全 – 大量投与により液性免疫不全を来す
  12. 12. 細胞性免疫不全と微生物 ウィルス HSV VZV CMV EBV Respiratory Virus Adeno/RS /Infulenza/ Parainfluenza 真菌 Pneumocystis Aspergillus spp Cryptococcus spp Histoplasma 細菌 Listeria Legionella Mycobacterium Nocardia Salmonella 細胞内寄生菌 その他 Toxoplasma gondii Strongyloides Cryptosporidium
  13. 13. ステロイドと易感染性 • PSL<10mg/day Rev Infect Dis. 1989 Nov-Dec;11(6):954-63 • PSL総投与量<700mg Infect Dis Clin North • ステロイド投与期間が21日以内 Am.2001;15(2):423-32 ⇒日和見感染症のリスクは低い ステロイドと予防投薬 • PSL>20mg/day かつ 治療期間>1カ月 Arch Intern Med. 1995;155(11):1123-8 Br J of Cancer 2005;92:867-72 • PSL>20mg/day かつ 治療期間>2-3週 Clin Microbiol Rev.2004;17(4):770-82 ⇒ST合剤開始
  14. 14. ステロイド治療中の患者の 体調不良時は 免疫抑制状態であること 副腎機能抑制状態であること を思い出しましょう。 すなわち 細胞性免疫不全時の感染症 副腎クリーゼ を鑑別に挙げましょう。
  15. 15. ステロイド治療中の患者の 体調不良時は 免疫抑制状態であること 副腎機能抑制状態であること を思い出しましょう。 すなわち 細胞性免疫不全時の感染症 副腎クリーゼ を鑑別に挙げましょう
  16. 16. ステロイド離脱症候群のサイン 低血圧、ショック 体重減少・食思不振を伴う 嘔気・嘔吐 急性腹症 原因不明の低血糖 不明熱 低Na血症、高K血症、高Ca血症、高窒素血漿、 好酸球増多 皮膚色素沈着、白斑 甲状腺機能低下、性腺機能不全
  17. 17. ステロイド離脱症候群の治療 検査: 治療: ACTH刺激試験 ヒドロコルチゾン(>100mg) ブドウ糖を含む晶質液 静脈内投与 *重症の場合はACTH刺激試験の前に デキサメタゾン6-10mgを使用する。 ACTH刺激試験に影響を与えない程度の量
  18. 18. ラピッドACTH テスト 副腎不全の疑い ①前採血(cortizol測定) コートロシン250μg(1Ap) ②採血(cortizol測定) ショック状態のとき デカドロン注 4mg 5%ブドウ糖を含む生食 ①より9μg/dL以上増加 Yes 正常 No 副腎不全として治療開始。 ハイドロコートン100mg 8時間毎 *重症でない場合の診断基準: コートロシン投与60分後のcortizol<18μg/dL
  19. 19. ステロイドの副作用と対策 筋骨格系 骨粗鬆症、無菌性骨壊死、ステロイド筋症 消化器系 消化性潰瘍、膵炎、脂肪肝 免疫系 感染症、遅延型反応の抑制 心血管系 体液貯留、高血圧、動脈硬化、不整脈 眼 皮膚 緑内障、白内障 皮膚萎縮、皮膚線条、皮下出血、創傷治癒不全、にきび、 バッファローハンプ、多毛 内分泌 代謝 クッシング様外観、糖尿病、脂質代謝異常、 電解質異常、 HPA-Axis抑制、性ホルモン抑制 精神神経 不眠、精神病、欝躁/情緒不安定、認知記憶障害

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