スマートフォン・携帯電話・パソコンのデバイス別検索傾向とは?
- 1. スマートフォン・携帯電話・パソコンのデバイス別検索傾向とは?
~Yahoo! JAPAN の検索データから見る検索キーワードトップ50 とジャンル別シェア~
昨今のスマートフォンの急速な普及に伴い対応するデバイスが増え、頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。Yahoo! JAPAN にお
いてもスマートフォンからの利用は増加しており、検索の状況も大きく変わってきています。本稿では、それぞれのデバイスで検索数が多
いキーワードトップ 50※を集計した結果を元に、各デバイスの特徴を考察したいと思います。異なる検索傾向の背景には、そのデバイスの
ハード面の違いやユーザーの違い、利用シーンの違いがあると推測されますので、そうした情報を今後のデバイス対応の判断材料の 1 つと
してお役立ていただけますと幸いです。
※本稿の調査データでは、検索意図が同じキーワード(例えば、
「mixi」と「ミクシィ」)を別のキーワードとしてリスト化しています。
1. パソコンで検索されたキーワードトップ50 どのようなキーワードの検索が多いかを見るだけでなくその背景に
あるユーザーの特性やデバイスそのものの特性を想像することで、た
図1はパソコンで検索されたキーワードで検索数が多い順から50位
とえば、動画だけでなくFLASHなどのリッチコンテンツはパソコンと親
までをリスト化したものです。今回のトップ50においては、検索意図
和性が高いといった考察ができます。
が同じであっても、表記が違っていれば異なるキーワードとしてリス
ト化しているため、 1位の 「youtube」のカタカナ表記 「ユーチューブ」
図2 パソコン:検索数トップ50キーワードのジャンル別検索シェア
が4位に入っていたり、2位の「facebook」のカタカナ表記「フェイス ※アダルト、公序良俗に反する言葉を除く
ブック」が20位にランクインしています。42位の「ニコニコ動画」に 携帯電話 ゲーム関連
至っては、32位「nikoniko」、35位「にこにこ」 、43位「ニコニコ」と サービス関連 0.8%
50位までに3つもの表記が異なるキーワードが入っていました(図1) 。 1.0%
ギャンブル関連
図1 パソコン:検索総数トップ50(2012年1月) 1.7% その他
7.7%
1 youtube 26 msn グループ名
2 facebook 27 ツイッター 2.5% 動画関連
旅行関連 27.7%
3 mixi 28 goo
4.5%
4 ユーチューブ 29 じゃらん
通販サイト関連
5 アメーバピグ 30 jal 12.5%
6 楽天 31 翻訳
7 google 32 nikoniko
ウェブサイト関連 SNS関連
8 amazon 33 郵便番号 18.2% 23.4%
9 アマゾン 34 au
10 twitter 35 にこにこ
11 2ch 36 地震
12 アメブロ 37 嵐
13 2 38 jra
2. 携帯電話で検索されたキーワードトップ50
14 dmm 39 pixiv
15 価格 40 zozo 携帯電話ではどのようなキーワードが検索されているのでしょうか。
16 akb48 41 fc2動画
パソコンと同様に、携帯電話においても 「フェイスブック」「facebook」
と
など、表記違いで意図の同じキーワードが複数含まれています。パソ
17 クックパッド 42 ニコニコ動画
コンやスマートフォンと比べると、検索意図が同じキーワードでも、
18 ハローワーク 43 ニコニコ
カタカナ表記のものが上位に入っていることが分かります。これは携
19 グーグル 44 ユニクロ
帯電話というデバイスの特性を考えた時、英字よりもカタカナの方が
20 フェイスブック 45 his 入力しやすいということが理由としてあるのかもしれません。
21 ana 46 ハンゲーム ジャンル別でみた際、パソコンと異なる点は、 「人名」や「グループ
22 ピグライフ 47 ameba 名」のキーワードが比較的多くランクインしていることです。また、
23 gmail 48 hotmail 「プリ画像」など「画像関連」のキーワードが入っていることも携帯
24 fc2 49 宝くじ 電話の特徴であると言えます。(図3)。
25 yahoo 50 楽天市場
続いて、検索数上位50キーワードをいくつかのカテゴリーに分類し、
その総検索数を100%としたときのそれぞれの割合を示しました (図2)。
最も検索された割合が高いのが「youtube」などを含む「動画関連」
キーワードで、次に割合が高かったのが「facebook」などを含む「SNS
関連」キーワードでした。 これら2つのカテゴリーが全体の半分以上を
占めています。「動画関連」キーワードの検索がパソコンで多いのは、
携帯電話やスマートフォンに比べて、大きい画面で動画を楽しみたい
と考えているユーザーや、スムーズかつ高画質な動画を視聴するため
に、通信環境の良いパソコンを選択するユーザーが多いというのが理
由として挙げられるのではないでしょうか。
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掲載されている会社名、製品名、サービス名などの名は各企業の商標または登録商標です。
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【注意事項】 本資料に含まれる内容は、執筆時点の調査情報を基に作成したものです。本内容は事実だけでなく、予想、推論も含まれており、内容が正しいことを保証するものではありません。資料の
内容を前提として、営業活動を初めとする企業活動を行った結果不利益を被った場合もヤフー株式会社は一切の責任を持たないことをあらかじめご了承ください。
※本資料に使用しているデータの二次利用はご遠慮ください
- 2. 図3 携帯電話:検索総数トップ50(2012年1月) られます。ほかに大きな違いとしては、スマートフォンの代表格であ
1 mixi 26 jra る「iphone」というキーワードが含まれていたことです(図5)
。
2 モバゲー 27 fc2
3 youtube 28 2ちゃん 図5 スマートフォン:検索総数トップ50(2012年1月)
4 2ちゃんねる 29 クックパッド 1 mixi 26 食べログ
5 グリー 30 食べログ 2 yahoo 27 2ちゃんねる
6 楽天 31 プリ画像 3 facebook 28 アメーバピグ
7 ツイッター 32 郵便番号 4 地震 29 2ch
8 フェイスブック 33 2ch 5 楽天 30 iphone
9 google 34 嵐 6 モバゲー 31 じゃらん
10 facebook 35 画像 7 amazon 32 嵐
11 地震 36 ゾゾタウン 8 youtube 33 高校サッカー
12 amazon 37 福田萌 9 fc2 34 dmm
13 アマゾン 38 akb 10 アメブロ 35 ツイッター
14 gree 39 競馬 11 twitter 36 宝くじ
15 twitter 40 akb48 12 google 37 ハローワーク
16 アメブロ 41 競艇 13 価格 38 郵便番号
17 2 42 篠田麻里子 14 フェイスブック 39 jra
18 辻希美 43 exile 15 グリー 40 exile
19 アメーバ 44 ロト6 16 fc2動画 41 his
20 宝くじ 45 価格 17 アマゾン 42 翻訳
21 大島優子 46 タウンワーク 18 akb48 43 ミクシィ
22 マクドナルド 47 カーネーション 19 大島優子 44 ソフトバンク
23 前田敦子 48 前略 20 楽天市場 45 梨花
24 じゃらん 49 向井理 21 前田敦子 46 ana
25 楽天市場 50 夢占い 22 クックパッド 47 ユニクロ
23 マクドナルド 48 2
携帯電話の検索キーワードも種類によって分類したところ、パソコ 24 ゾゾタウン 49 知恵袋
ンでは2番目だった「SNS関連」キーワードの割合が35.7%と最も高い 25 ヤフー 50 ユーチューブ
結果となりました。 肌身離さず持ち歩く携帯電話の方が、 SNS関連サー
ビスにアクセスする機会が多いことが要因であると想像できます(図 スマートフォンの検索キーワード傾向については、割合が高いもの
4)。 から「SNS関連」「ウェブサイト関連」
、 「通販サイト関連」キーワード
となり、この順番については携帯電話と同じでした。ただし、携帯電
図4 携帯電話:検索数トップ50キーワードのジャンル別検索シェア 話の方がスマートフォンの「SNS関連」キーワードの検索割合よりも1
※アダルト、公序良俗に反する言葉を除く 割程度高い割合となっていました(図6) 。
旅行関連 図6 スマートフォン:検索数トップ50キーワードのジャンル別検索シェア
ギャンブル関連 1.1% ※アダルト、公序良俗に反する言葉を除く
1.4%
ギャンブル関連
画像関連 その他 2.2%
1.6% 11.4% その他
グループ名 旅行関連 15.1%
2.9% 3.3% SNS関連
人名 SNS関連 24.4%
35.7% ゲーム関連
5.9%
3.3%
動画関連
グループ名
6.1%
4.0%
人名 ウェブサイト関連
ゲーム関連 ウェブサイト関連 4.0% 22.9%
6.5% 通販サイト関連 16.9%
通販サイト
10.7% 動画関連 関連
7.5% 13.4%
3. スマートフォンで検索されたキーワードトップ50
スマートフォンで検索されたキーワードを見ると、他の2つのデバイ
スと同様に言い換えのキーワードが含まれていました。特徴としては、
携帯電話と違い、英表記のものが多い点が挙げられます。また、「通販
サイト関連」のキーワードが複数含まれていたり、
「人名」や「グルー
プ名」が複数含まれていたりするなど、パソコンと携帯電話で検索さ
れているようなキーワードがどちらも平均的に入っていることがあげ
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- 3. 4. すべてのデバイスで検索されていたキーワードとは 図8 デバイス別:トップ50内で共通していた各キーワードの検索ボリューム
※スマートフォンの検索数を1として指数化し、0.5以上の差があるキーワード
スマートフォン 携帯電話
最後に、各デバイスにおいて検索されていたキーワードトップ50の 4
中で、共通していたキーワードについて紹介します。図7を見ていただ 3.5
3
くと分かる通り、掛け合わせキーワードはなく、いわゆるビッグワー
2.5
ドばかりであることがおわかりいただけるでしょう。共通しているキ
2
ーワードはいずれも人気の高いサービスであり、検索デバイスが変わ
1.5
ったとしても、検索傾向は揺るぎないものであるということが見てと
1
れます。興味深いのは、3つのデバイスすべてにおいて「郵便番号」が
0.5
検索されていることです。これはこの調査をした時期が1月だったこと
0
も大いに関連していると思われます(図7)。 フェイスブック mixi 2 youtube ツイッター akb48 fc2 価格
図7 3つのデバイスで共通する検索キーワード(2012年1月)
mixi amazon jra
youtube アマゾン fc2
楽天 twitter クックパッド
ツイッター アメブロ 郵便番号
フェイスブック 2 2ch
google 宝くじ 嵐
facebook じゃらん akb48
地震 楽天市場 価格
また、携帯電話とスマートフォンで共通していた検索キーワードの
検索数をスマートフォンの検索数を1として指数化し、 検索数が半分、
または1.5倍の差があるキーワードを並べてみると、 図8のような形と
なりました(パソコンの検索数は他の2つのデバイスより圧倒的に多
いため、ここでは除いています) 。
キーワード 「フェイスブック」
「mixi」 「youtube」
「2」 「ツイッター」
は携帯電話での検索の方が多く、特に「ツイッター」では2.5以上の
開きがありました。一方で、キーワード「akb48」 「fc2」「価格」はス
マートフォンでの検索の方が多いという結果になりました。 このよう
に、キーワードによって検索数に差があることを認識していただき、
このグラフを広告施策に活用していただければ幸いです(図8) 。
調査企画・設計:ヤフー株式会社
調査目的:Yahoo! JAPAN におけるデバイス別のキーワード検索傾向を明らかにすること
を目的とする
調査方法:社内データによる自主調査
調査対象キーワード:パソコン、モバイル、スマートフォンのデバイスごとに検索され
ているキーワードから、アダルト、公序良俗に反する言葉などを除いた上位 50 キーワ
ード
調査対象期間: 2012 年 1 月 1 日(日)~2012 年 1 月 31 日(火)の 1 ヶ月間
本稿では、パソコン、携帯電話、スマートフォンというそれぞれのデバイスにおいて、検索数が多いキーワードやそのカテ
ゴリーについて紹介してきました。こうした情報は、検索連動型広告を運用している方にダイレクトに活用していただける
だけでなく、そのデバイスでよく検索されるサービスを支持している世代や、キーワードはカタカナが多いのか英字が多い
のかなど、デバイスのハード面の特性やユーザーの属性、利用されるシーンを考察することで、より多くの方に役立ててい
ただけます。スマートフォン向けのサイト最適化の際の検討材料や効果的なコミュニケーションの手段の検討に役立てでい
ただければ幸いです。
最後に、本調査から導き出されたポイントを以下にまとめました。ぜひ参考にしてください。
1. パソコンの検索数トップ 50 キーワードの検索数の半数を占めるのは、動画関連と SNS 関連のキーワードである
2. 携帯電話の検索キーワードは、人名、グループ名、画像関連のキーワードが多く、パソコンよりも SNS 関連のキーワー
ドの割合が高い
3. スマートフォンの検索数トップ 50 キーワードのカテゴリーの内訳は携帯電話と似ているが、 関連のキーワードに関
SNS
しては携帯電話の方がスマートフォンに比べて割合が高くなっている
4. すべてのデバイスで検索されているキーワードは「フェイスブック」 「mixi」
「2ch」
「youtube」 「ツイッター」などいわ
ゆるビッグキーワードであるが、検索ボリュームで見た時、 「ツイッター」は携帯電話の検索ボリュームが大きいなど、
キーワードごとに差がある
ヤフー株式会社 〒107-6211 東京都港区赤坂 9-7-1 ミッドタウン・タワー 3/3
掲載されている会社名、製品名、サービス名などの名は各企業の商標または登録商標です。
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