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2015.6.25(wed)
GMOインターネット株式会社 次世代システム研究室 稲守 貴久
Apple Watch vs Android Wear
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自己紹介
稲守 貴久(いなもり たかひさ)
在京テレビ局を経て、2006年 GMOインターネット入社。
ヤプログ!、クリック証券を経て現職。各プロダクトのUI/UXについて設計と改善が
主な業務。最近はブートキャンプ事務局長やクラウド戦略(ConoHa、Z.com)も少々。
Twitter: @inamoly Blog: inamoly.com
昨年10月からmoto360ユーザー(8ヶ月経過)
・目的とゴール
・Watch/Wearの概要と取り巻く環境
・アプリを作ってみた
・作って分かったWatchとWearの違い
- 共通点
- 出来ること、出来ないこと
・最新動向
・まとめ
アジェンダ
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目的とゴール
・ウェアラブルデバイスに対する知見収集
- Apple、Googleのガイドライン理解
- 技術仕様の理解
・アウトプットを作る
アウトプットを作る
GMOクリック証券のWearアプリ
アウトプットを作る
夏に家族招待デーがありますよね
ウォッチ
妖怪ウォッチを作りたい!
ウォッチで妖怪ウォッチを作り始めたので共有します
・目的とゴール
・Watch/Wearの概要と取り巻く環境
・アプリを作ってみた
・作って分かったWatchとWearの違い
- 共通点
- 出来ること、出来ないこと
・まとめ
アジェンダ
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概要
Android Wear Apple Watch
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Android Wear
・Googleが開発。2014年3月発表、7月発売
- ハードウェアは3rdパーティが製造
- Android4.3以降の端末とリンクする
2014.3.10 SXSWでAndroidのウェアラブルSDKに言及
2014.3.19 Android Wear Developer Preview 発表
2014.6.25 Google I/OにてWear発売開始を発表
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Apple Watch
・Appleが開発。14年9月発表 15年4月発売
- Watch,Sport,Editionの3種、画面サイズは2種
- 発売初日に米国だけで100万台売れたと報道
- iOS8以降の端末とリンクする
2014.9.9 iPhone6と共にApple Watchを発表
2015.4.24 Apple Watch発売開始
・iOS7, iPhone5s 発表 (2013.09)
・Android 4.4(KitKat), Nexus5 発表 (2013.10)
・Android Wear発表 G watch, Moto360発表 (2014.03)
・Material Design, Android L 発表 (2014.06)
・Android Wear 発売開始 (2014.6)
・Apple Watch 発表 iOS8, iPhone6 発表 (2014.09)
・Apple Watch 発売開始 (2015.4)
・Android M 発表 (2015.05)
・Wacth OS 2 Preview 発表 (2015.06)
概要 – 時系列
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概要 – ユーザー視点
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ユーザーの状況に応じた通知
たくさんのセンサーによる測定(センシング)
タップ、スワイプのシンプルな入力
音声入力
・ユーザーの状況に応じた通知をするデバイス
・スマホとの最適な連動
・センシング機能(脈拍・運動量)
・タップ、スワイプのシンプルな入力
・音声入力
・スマホより少し長持ちのバッテリー
・Wear(2-3万)安い、Watch(5万)高い
概要 – ユーザー視点
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概要 – デベロッパー視点
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・通常のスマホアプリの延長線で開発できる
・Notificationを時計側に渡せる
・音声入力はテキストになってスマホに渡される
・カスタムできるUI
・画面サイズはスマホ同様に様々存在する
・Android Wear、Apple Watchの差異理解
・Wear自由、Watch制約な印象(OS2以降除く)
概要 – デベロッパー視点
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取り巻く環境
流通・シェア
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・スマホのシェア
Android 世界:81.5 % 日本:52.3 %
iPhone 世界:14.8 % 日本:45.1 %
引用元 : http://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prUS25450615 http://www.kantarworldpanel.com/global/News/Android-Switchers-Drive-iOS-Growth-in-Europes-Big-Five-Countries
・ウェアラブルの流通台数
Wear 世界:約 100万台弱
Watch 世界:約 300万台
Pebble 世界:約 100万台強
引用元: http://japan.cnet.com/news/service/35059842/ http://www.reuters.com/article/2015/06/18/us-apple-watch-idUSKBN0OY0FC20150618
アプリの状況
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・ランキングなどはまだ存在しない
・Apple : 大手アプリを公式でおすすめ表示
・Google : 4,000アプリ超え
存在するアプリ
通話、メッセージング、カメラ撮影、スマホ捜索
カスタム時計UI、フィットネス、チケット、情報検索
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アプリを作ってみた話
・ファミリーデー向けアプリ
MVP(Minimum Viable Product )
MVP(Minimum Viable Product )
・妖怪ウォッチ風ウォッチアプリ
- beaconと距離測り、距離表示
- 至近距離でチェックイン化へ
- タップでチェックイン実行
- コインゲットの表示(子供笑顔)
Wear版、Watch版 両方作る
Android Wear, Apple Watch 両バージョン 試作
iBeacon(アプリックス製) moto360
Apple Watrch Sport
試作アプリ
https://goo.gl/GvSrcD
iBeaconやBLEの実装や技術仕様については
過去に発表された資料をご参照ください
iBeaconについて
http://www.slideshare.net/daisuke-a-matsui/ibeacon-39699307
BLEについて(送信、受信)
http://recruit.gmo.jp/engineer/jisedai/blog/android5-scan-ble/
http://recruit.gmo.jp/engineer/jisedai/blog/android5-advertise-ble/
Apple Watch単体でBeacon計測できない
iPhone
Watch
X Beacon機
Droid
Wear
アプリはiPhone側にあり
Watchセンサーへのアクセス権がない為
iPhoneのセンサーで距離計測。
正直、Watchはただのリモコン感。。。
Android Wearは単体でBeacon計測できてる
スマホと同様の開発環境
スマホと同様の開発環境
作って分かったWatchとWearの共通点
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スマホアプリ開発の延長に近い
・学習障壁が低い
・極端に言えば時計Viewを作るだけで時計アプリ化
・エミュではスマホ同様センサー類の挙動が不明
・実機欲しい。特にAndroidはセンサーがバラバラ
・スマホアプリ開発の延長に近く、学習障壁低い
・Bluetoothで親機(スマホ)との通信
・親機との通信(下層レイヤー)に関してはOS側が対応
・基本的な入出力(音声・タップ・スワイプ)
・ガイドラインの考えは似ている(後ほど紹介)
WatchとWearの共通点
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WearとWatchの違い
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フォースタッチ
Watchの感圧機能。強く押す事でトリガ実行される機構
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ハードキー(サイドキー、デジタルクラウン)
デジタルクラウンは回すことで拡大縮小、スクロール
画面サイズ比較
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端末 画面解像度
Apple Watch 38mm 272 x 340 px
Apple Watch 42mm 312 x 390 px
Sony smartwatch3 320 x 320 px
Moto 360 320 x 290 px
ASUS ZenWatch 320 x 320 px
Samsung Gear Live 320 x 320 px
LG G Watch R 320 x 320 px
LG G Watch 280 x 280 px
センサー比較
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端末 センサー
Apple Watch ジャイロ、加速度、心拍、光
Sony smartwatch3
ジャイロ、加速度、磁気、光、
GPS、NFC搭載
Moto 360 ジャイロ、加速度、心拍、光
ASUS ZenWatch ジャイロ、加速度、磁気、心拍
Samsung Gear Live ジャイロ、加速度、心拍
LG G Watch R
ジャイロ、加速度、心拍、
気圧
LG G Watch ジャイロ、加速度
Moto360は磁気センサー無い為、
北を設定しないとコンパスが機能しない
※アプリ開発者が機種判別して注意書き表示してるっぽい
まるでAndroid初期の端末依存のようですね(白目
ハードウェア
・フォースタッチ
・ハードキー(サイドボタン、デジタルクラウン等)
・画面サイズ、Watchは比率同じ、Wearは差異あり
・搭載されているセンサー差異
ソフトウェア
・WatchOSはセンサーにアクセスできない(OS2以降は変わりそう)
WearとWatchの違い
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蛇足1:バックグランド動作で電池死亡
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アプリを非表示にした際にバックグランドで動作しないように設
定しなかったため、裏でずっとBLEが動作。結果として電池の減
りが恐ろしいことに。。。
Apple Watchの場合は非表示にするとsuspendになる。
蛇足2: 画素密度問題?
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moto360では高解像度の画像と端末の標準解像度で表示した際、
明らかに高解像度の方が綺麗に表示。
・Pixel Density(画素密度)WatchとG watchは公開されてない
・Apple WatchとGwatchでは違いを認められなかった
左の方が綺麗なのが伝わりますか?(実機見れば一目瞭然
蛇足2: 画素密度問題?
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行ったこと
・サイズが異る2つ写真画像(縦横320px、縦横640px)を用意
・横幅に合わせて表示
ウォッチ系のdevicePixelRatioに関する情報は出てない。そもそもWebviewに対応していないためかも。
蛇足2: 画素密度問題?
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行ったこと
・サイズが異る2つ写真画像(縦横320px、縦横640px)を用意
・横幅に合わせて表示
ウォッチ系のdevicePixelRatioに関する情報は出てない。そもそもWebviewに対応していないためかも。
要継続調査
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ガイドライン
・Android Design
・Human Interface Guidelines
Android Design for Android Wear
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Android Design for Android Wear
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・クリエイティブビジョン
・デザイン原則
・アプリ構造
・コンテキスト
・UIパターン
・スタイル
クリエイティブビジョン
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・Launched automatically(自動起動)
- 時間、位置、身体活動といったユーザーの状況(Context)を認識する。
- 関連したカード(GoogleNowなど)をインサート表示する。
・Glanceable(ひとめでわかる)
- クラシックな時計が一瞬で時刻がわかるように設計されている。
- Wear用アプリの設計も違いがない。
・サジェストと要求
- Android wearはグレートパーソナルアシスタントである。
・単純シンプルなインタラクション
- 単純な入出力にフォーカスを当てている。タッチスワイプか音声入力。
- 細かい指の動きを必要とする入力は回避する。
・ユーザーを止めないことにフォーカス
・大きなジェスチャーのためのデザイン
・最初のストリームカードについて考える
・ひとつのことを早く行う
・視認のためのデザイン
・肩たたき機ではいけない
- 時計は常にユーザーに触れるので、わずかなバイブにする。
デザイン原則
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ユーザーの状況を理解して最適な通知をする
Glanceable(ひとめでわかる)
サジェストと要求:Wearは偉大なパーソナルアシスタント
単純でシンプルな入出力を心がける
ユーザーを止めないことにフォーカス
・ユーザーの状況を理解して最適な通知をする
・Glanceable(ひとめでわかる)
・単純でシンプルな入出力を心がける
・ユーザーを止めないことにフォーカス
・サジェスト&デマンド
Android Design for Android Wear
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WATCH Human Interface Guidelines
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軽快なインタラクション
Holistic Design
パーソナルコミュニケーション
ジェスチャールール
・タップ:アプリ内のアクションベースのイベントをトリガ
・縦スワイプ:現在の画面をスクロール
・水平スワイプ:前のページまたは次のページを遷移する
・左端スワイプ:前画面に戻る。階層的インターフェイス。
ジェスチャー
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ハードキー
・フォースタッチ
ユーザーの指の圧を感じ取り応答する。カレントメニューが
表示される。
・デジタルクラウン
コンテンツのビューを妨げることなく、スクロールすること
ができる。スクロールのみがサポートされる。
アプリ側はデジタルクラウンに直接アクセスはできない
・サイドボタン
フレンド画面を表示するにはサイドボタンを押す
アプリ側はサイドボタンに直接アクセスはできない
ハードキー
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・軽快なインタラクション(相互作用)
・ホリスティック(全人的)なデザイン
・パーソナルコミュニケーション
・ジェスチャルール
(タップはトリガ、スワイプは遷移)
・ハードキー
(フォースタッチ、デジタルクラウン、サイドボタン)
WATCH Human Interface Guidelines
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・ユーザーの状況を理解し、最適なタイミングで通知
・ひと目で分かるようにする
・シンプルで軽快な操作
・操作のルールを守ったUIと遷移、動作
ガイドラインまとめ
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最新情報
・Google I/Oで発表された情報
- Android Wearの進化
- BrilloとWeave
・WWDCで発表された Watch OS 2
Google I/O 2015
always on - 省電力化
wrist gestures – 手首の動作でジェスチャ
emoji recognizer – 手書きで絵文字呼び出し
launcher –ランチャー強化、音声対応
・always on - 省電力化
・wrist gestures – 手首の動作でジェスチャ
・emoji recognizer – 手書きで絵文字呼び出し
・launcher –ランチャー強化、音声対応
Android Wearの進化
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Project Brillo
・いわゆるIoT家電向けOS「Brillo」をGoogleが発表
・Brilloは低レイヤ構成の必要最低限な機能を持つOS
・32MB-64MBの低メモリで走る模様
・スマート火災時報知器「Nest」をリリース
・2015年3QにDeveloper Preview 公開予定
Project Brillo
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Weave
・IoT家電とクラウド、スマホを通信させるプロトコル
・json形式のプロトコル
・iOSもサポートすると発表
・2015年4QにDeveloper Preview 公開予定
Weave
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WWDC 2015
Watch OS 2
ネイティブアプリ化
コンプリケーション
タイムトラベル
・ネイティブアプリ化
- Watch OS1は親機が必須である(Apple製アプリ除く)
- センサーにアクセス出来る
・コンプリケーション
- 時計盤(ホーム)に出すウィジェットを設定できる
・タイムトラベル
- 時間を前後させる事ができる。スケジュール系アプリなど
Watch OS 2
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まとめと所感
まとめ
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・概要やトレンド
・開発仕様や概況がスマホのそれに似ている
・Apple Watchの方が売れてる
・GoogleはIoT向けの新プロダクトを年内に出す
・デベロッパーとして
・比較的簡単にアプリ作れる
・見せ方は工夫が必要
・Appleやや遅れ気味かも?でも端末は気持ち良い
個人的所感1
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・ガイドラインはみんなに確認して欲しい
・スマホアプリ開発との違いはインターフェース(入出力)かも
・メジャーなアプリでも統一感ないインタラクション
・筆者はWearを手放せない生活になりつつある
・電話に気付かないことが無くなった
・ウェアラブル楽しい
・自動的に運動量計測してくれる
・将来的にお手軽健康診断がクラウドで毎日行われて欲しい
個人的所感2
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・スタンドアロン化(親機不要) なったら便利かも
・過去のVer.UPでWear単独でwifi接続できる(moto360対応)
・現在は親機の電源切れたらオワコン
・ただしGoogle、Appleもそのような発表はしていない
・グループ各社のアプリを時計アプリ化を妄想したい
・現時点でリリース確認できるのはクリックのFXアプリだけぽい
・時計アプリ作る部門ありましたらぜひ声かけてください!
個人的所感3
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来年は「行ってきた!」報告をしたい!
ファミリーデーアプリご期待ください!
すべての人にウェアラブル
ご静聴ありがとうございました。

Apple Watch vs Android Wear