Innovators    Dilemma  EGM Forum楽天株式会社 技術理事 よしおかひろたか                       1
アジェンダ• 民族誌的な自己紹介• イノベーションのジレンマとは•                   2
今日のゴール• 昔いた会社を紹介する• イノベーションのジレンマにより消  滅した会社に勤めていた時の雰囲気  を伝える                     3
自己紹介•   よしおかひろたか•   楽天株式会社、技術理事•   http://d.hatena.ne.jp/hyoshiok•   コミュニティ活動     – カーネル読書会主宰者     – 勉強会勉強会• DEBUG HACKS (...
情報処理 2011, vol. 52, No.4.5全国技術系勉強会マップ~技術者のライブセッションに 参加しよう~http://d.hatena.ne.jp/hyoshiok/20110227#p1デブサミで『ハッカー中心の企業文化を日本で根...
自己紹介• 1984年、慶応義塾大学大学院修了• 1984年、日本ディジタルイクイップ  メント研究開発センタ株式会社入社 – 昔DECという会社があった。 – ソフトウェア・エンジニアとして入社   した。                  ...
DECのエンジニアリング文化• わたしのエンジニアリング人生に影  響を与えたDECの文化を紹介する。 – ミッドナイトプロジェクト (スカンク   ワークス) – 社内コンピュータネットワーク – 情報共有                  ...
自己紹介• 民族誌的な…• 民族誌 (ethnography) 特定の民族や  集団の文化・社会に関する、フィー  ルドワークに基づいた具体的な記述  (広辞苑)                             8
民族誌 ethnography• 未開の文明ではなく、コンピュータ  業界のソフトウェア開発現場の  フィールドワーク – 組織文化を理解するために – 組織文化を記述するために – そしてよりよい組織文化を作るために – 組織文化は通常外部か...
民族誌その文化では当たり前のことを記述●する勉強会を当たり前だと思っている。●    ●        それはなんなのか                   10
Digital Equipment Corp - DEC      1957 – 1998      The second largest computer vendor in 1980’s                    新卒で入社(1...
DECのエンジニアリング文化• DECのエンジニアリング文化の特徴。 – ミッドナイトプロジェクト (スカンク   ワークス) – 社内コンピュータネットワーク – 情報共有                        12
DECのエンジニアリング文化• ミッドナイトプロジェクト (ス  カンクワークス)• 業務とは別に、予算人員などを  確保せずに独自に行うプロジェ  クトのこと。• 業務時間の10%~20%(目安)  を業務外の作業にあてることが  黙認されて...
DECのエンジニアリング文化• 社内コンピュータネットワーク (E-  net)• すべてのコンピュータが一つのネッ  トワークで結合していた。(スタン  ドアロンでは使わない)。80年代で  は特殊。• 私企業が持つ世界最大のコンピュー  タ...
DECのエンジニアリング文化• 情報共有• VAX Notes/社内コンピュータネット  ワーク  掲示板• ありとあらゆることが議論されてい  た – 開発中の製品情報、バグ情報、サポー   ト情報 – 業務に関係あることないことなんでも  ...
DECのエンジニアリング文化• 暗黙的にも明示的にも価値観を共有 – 管理よりも自由、自主性の尊重 – なんでもやってみる – 情報の共有 – エンジニアリングの会社                     16
統制の手法• 強制的統制  – あからさまな権力、力関係• 功利的統制 – 給料やボーナス、地位など• 規範的統制 – 組織の価値観、イデオロギー      民族誌というのは植民地      を支配するために利用さ          れていた ...
すぐれた民族誌• 超マシン誕生     – ISBN9784822284329• 闘うプログラマ     – ISBN9784822247577• iモード事件     – ISBN9784048836333フィールドワークは冒険だ。帰還したエ...
1980年代のコンピュータ業界垂直統合から水平分散へ                  19
1980年代のコンピュータ産業水平分散 Unix workstation PC                    20
垂直統合から水平分散             21
Unix Workstation VAXからRISC VMSからUnix DECnetからTCP/IP VAX Rdb/VMSから Oracle                        22
自社開発の製品は競争力があった自社開発でない製品は登場当時おも ちゃ(と社内では評価した)                   23
PC VAXからIntel x86 VMSからMS-DOS価格破壊力PCベンダーエコシステム                  24
イノベーションのジレンマに 陥るパ ターン                    25
自社開発でないNot Invented Here症候群自社の高コスト技術にロックインされ る 競争力の低下                       26
イノベーターは上位セグメントにいく しかない。 よりコストの安いところでは 戦えな い。(高付加価値プレッシャー)                     27
新しい技術、製品は既存の技術、製品 より劣っている。なので、それをおもちゃとして見る。脅威と感じない                    28
技術者として• オープンイノベーションの時代 – 社外に価値の源泉を求めざるをえない – 会社に閉じこもっていてはいけない – コミュニティ的なノリ• 技術は会社のものではない、社会の  ものだ – 社会をよくしていくという価値観 – コミュニ...
http://tctechcrunch.files.wordpress.com/2011/06/talent_traffic.gif   30
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DEC: Innovator's Dilemma EGM Forum at 2011/12/05

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How did DEC lose the market?

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DEC: Innovator's Dilemma EGM Forum at 2011/12/05

  1. 1. Innovators Dilemma EGM Forum楽天株式会社 技術理事 よしおかひろたか 1
  2. 2. アジェンダ• 民族誌的な自己紹介• イノベーションのジレンマとは• 2
  3. 3. 今日のゴール• 昔いた会社を紹介する• イノベーションのジレンマにより消 滅した会社に勤めていた時の雰囲気 を伝える 3
  4. 4. 自己紹介• よしおかひろたか• 楽天株式会社、技術理事• http://d.hatena.ne.jp/hyoshiok• コミュニティ活動 – カーネル読書会主宰者 – 勉強会勉強会• DEBUG HACKS (共著)、 ISBN9784873114040 5刷が決まりました 4
  5. 5. 情報処理 2011, vol. 52, No.4.5全国技術系勉強会マップ~技術者のライブセッションに 参加しよう~http://d.hatena.ne.jp/hyoshiok/20110227#p1デブサミで『ハッカー中心の企業文化を日本で根付かせる』という講演をしてきた 5
  6. 6. 自己紹介• 1984年、慶応義塾大学大学院修了• 1984年、日本ディジタルイクイップ メント研究開発センタ株式会社入社 – 昔DECという会社があった。 – ソフトウェア・エンジニアとして入社 した。 6
  7. 7. DECのエンジニアリング文化• わたしのエンジニアリング人生に影 響を与えたDECの文化を紹介する。 – ミッドナイトプロジェクト (スカンク ワークス) – 社内コンピュータネットワーク – 情報共有 7
  8. 8. 自己紹介• 民族誌的な…• 民族誌 (ethnography) 特定の民族や 集団の文化・社会に関する、フィー ルドワークに基づいた具体的な記述 (広辞苑) 8
  9. 9. 民族誌 ethnography• 未開の文明ではなく、コンピュータ 業界のソフトウェア開発現場の フィールドワーク – 組織文化を理解するために – 組織文化を記述するために – そしてよりよい組織文化を作るために – 組織文化は通常外部からは伺いしれな い (転職などで緩やかに知られていく) 9
  10. 10. 民族誌その文化では当たり前のことを記述●する勉強会を当たり前だと思っている。● ● それはなんなのか 10
  11. 11. Digital Equipment Corp - DEC 1957 – 1998 The second largest computer vendor in 1980’s 新卒で入社(1984)して、約10年所属した。 1998年にCOMPAQが買収して、今はHP Ken Olsen, the founder Digital Equipment Corporation, 1926-2011 11
  12. 12. DECのエンジニアリング文化• DECのエンジニアリング文化の特徴。 – ミッドナイトプロジェクト (スカンク ワークス) – 社内コンピュータネットワーク – 情報共有 12
  13. 13. DECのエンジニアリング文化• ミッドナイトプロジェクト (ス カンクワークス)• 業務とは別に、予算人員などを 確保せずに独自に行うプロジェ クトのこと。• 業務時間の10%~20%(目安) を業務外の作業にあてることが 黙認されていた。(むしろ奨励 されていた)• Googleの20%ルール 13
  14. 14. DECのエンジニアリング文化• 社内コンピュータネットワーク (E- net)• すべてのコンピュータが一つのネッ トワークで結合していた。(スタン ドアロンでは使わない)。80年代で は特殊。• 私企業が持つ世界最大のコンピュー タネットワーク。(数万台) 14
  15. 15. DECのエンジニアリング文化• 情報共有• VAX Notes/社内コンピュータネット ワーク 掲示板• ありとあらゆることが議論されてい た – 開発中の製品情報、バグ情報、サポー ト情報 – 業務に関係あることないことなんでも かんでも。開発日誌とかも。 15
  16. 16. DECのエンジニアリング文化• 暗黙的にも明示的にも価値観を共有 – 管理よりも自由、自主性の尊重 – なんでもやってみる – 情報の共有 – エンジニアリングの会社 16
  17. 17. 統制の手法• 強制的統制 – あからさまな権力、力関係• 功利的統制 – 給料やボーナス、地位など• 規範的統制 – 組織の価値観、イデオロギー 民族誌というのは植民地 を支配するために利用さ れていた 17
  18. 18. すぐれた民族誌• 超マシン誕生 – ISBN9784822284329• 闘うプログラマ – ISBN9784822247577• iモード事件 – ISBN9784048836333フィールドワークは冒険だ。帰還したエスノグラファーは英雄だ。「洗脳するマネジメント」ISBN9784822244675 18
  19. 19. 1980年代のコンピュータ業界垂直統合から水平分散へ 19
  20. 20. 1980年代のコンピュータ産業水平分散 Unix workstation PC 20
  21. 21. 垂直統合から水平分散 21
  22. 22. Unix Workstation VAXからRISC VMSからUnix DECnetからTCP/IP VAX Rdb/VMSから Oracle 22
  23. 23. 自社開発の製品は競争力があった自社開発でない製品は登場当時おも ちゃ(と社内では評価した) 23
  24. 24. PC VAXからIntel x86 VMSからMS-DOS価格破壊力PCベンダーエコシステム 24
  25. 25. イノベーションのジレンマに 陥るパ ターン 25
  26. 26. 自社開発でないNot Invented Here症候群自社の高コスト技術にロックインされ る 競争力の低下 26
  27. 27. イノベーターは上位セグメントにいく しかない。 よりコストの安いところでは 戦えな い。(高付加価値プレッシャー) 27
  28. 28. 新しい技術、製品は既存の技術、製品 より劣っている。なので、それをおもちゃとして見る。脅威と感じない 28
  29. 29. 技術者として• オープンイノベーションの時代 – 社外に価値の源泉を求めざるをえない – 会社に閉じこもっていてはいけない – コミュニティ的なノリ• 技術は会社のものではない、社会の ものだ – 社会をよくしていくという価値観 – コミュニティという道具 29
  30. 30. http://tctechcrunch.files.wordpress.com/2011/06/talent_traffic.gif 30

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