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1.
真のチーム医療の構築を目指して Hirohisa Shimizu -Concept Book- チーム医療におけるコンフリクト管理 〜対立を共創造のプロセスと捉えて〜 対立はチャンスだ! ワークショップ
2.
Concept Bookについて 本冊子は、真のチーム医療構築・共創造を目指して立ち上げた「チーム医療と信念対 立」プロジェクトについての開発背景・開発経過を記しています。 また、当プロジェクトのプレゼンやワークショップのハンドアウトでもあり、各々のワー クショップでは解説しきれなかった内容を補完する目的もあります。 当Concept Bookは、このプロジェクトの経過によって随時、増補されていきます。 そのバージョンアップの情報、およびワークショップの情報などは、Face
BookやSlide Shareでお知らせ致しますので、Followしてみて下さい。 Hirohisa Shimizu *今回は学会配布用にConcept bookの一部を抜粋しております。
3.
Uプロセスを用いた信念対立解明 なぜ、信念対立は解明が難し いのか? 信念対立は医療現場に限らず起こり 得る。そして、「信念対立解明」に対し ていくつかのワークショップを開催して きたが、実際に臨床現場において解明す るのは難しい。それは、何故だろうか? 以下の要素を考えてみた。 1)問題の複雑性 2)歪曲レンズの存在 3)メンタルモデルの存在 1)問題の複雑性 問題は、その性質によって、①ジグ ソーパズル型問題と②ルービックキュー ブ型問題に分けられる(実際には、両者 が混在している) ①ジグソーパズル型問題(技術的な 問題(煩雑な問題):課題解決に高い技 能が求められても対象だけにフォーカス し問題解決出来る。(例:ロケットを月 に飛ばす)*PDCAサイクルを回すことで 解決が可能。 ②ルービックキューブ型問題(複雑 な問題)(適応を要する課題):自分自 身が、問題の原因の一部として組み込ま れていたり、問題の全貌が解らない為に、 「認知の死角」にも原因が存在する。(例 :子育て、人間関係) 医療現場における問題(信念対立含 む)は、一見同一な問題に見えても実は 複雑さと不安定さによって把握そのもの が困難であり、しかもその把握には価値 観の 藤も避けがたい。(D.ショーン 「省察的実践とは何か」) そして、その複雑さ故に、自分が問 題の当事者という事を忘れて部外者の仮 面をかぶりやすく、これが信念対立解明 を難しくする。 「実は皆が当事者」 2)歪曲レンズの存在 誰もが生活している中で、ある一言 でカチンときたり、ある相手の言動には、 なぜかイライラしたりするといった経験 はないだろうか? そんな時、我々は事実をありのまま に観ているのだろうか? 実は、我々はすべての現象(見える もの、見えないもの含めて)を認知でき るわけではない。特に、自分の行動(表 面的なものだけでなく、雰囲気など含む) と相手の認知は「自分では認知出来ない 領域」となる。相手も同様であり、我々 はお互い盲点を持った状態でコミュニケー ションを取ってるのである。このGap は、コミュニケーションの量だけでは埋 められない。(フォローしようとすれば するほど、悪循環にはまっていく経験は 誰にもあるだろう) 煩雑な問題と複雑な問題 背景
4.
認知に限らず、我々の脳は全てを捉 えている訳ではない。音声にしても、 聴きたい音だけを増幅したり、実際に 見えていない部分を補完する機能を持 つ。認知の部分について我々は、相手 の言動を「ありのまま」に受け取らず に歪曲したレンズ(以降、深層歪曲レ ンズ)を通して捉える場合がある。 これは、決して悪い作用ばかりで なく、医療においては批判的吟味など 有用である場合もある。 それでは、先程述べた我々が「カチ ン」と来る場合はどんなレンズを通っ ているのだろうか? この場合の深層歪曲レンズは以下 のようなレンズを通るとされる。 「私は相手に… ①攻撃されている。 ②見下されている。 ③否定されている。 ④解ってもらえていない。 ⑤避けられてる。 このような場合、我々は、批判・ 侮辱・自己弁護・逃避などの反応的態 度を取るとされる。(ジョン.M.ゴッド マン)これは、自己防衛のための反応 の一つでもあるのだが、時として人間 関係をより複雑にしてしまう。まさに、 自分も問題の片棒を担いでいると言え る。 3)メンタルモデルの存在 我々は目に見える行動のみで問題 を捉えがち(しかも、歪曲レンズを通 して)だが、それは、氷山の一角に過 ぎず、その深層には思い込みや固定概 念といった意識・無意識の前提(メン タル・モデル)が存在する。 このメンタルモデルの存在が対立を 深める原因になっており、この深層に アクセスする事が信念対立解明におい て重要である。 我々は、以前よりコンフリクトを解明するためのワークショップ 「チーム医療と信念対立」を開催してきた。その中で1つの疑 問が生まれた。 「対立(コンフリクト)って悪いものなの か?」とかく、コンフリクトは、ネガティブなイメージを持ちが ちで、「避けるべきもの」のように捉えられてきた。 果たしてそうだろうか?我々は、チーム医療のような様々な価値観・ 視座を持つ者が集まり共創造していく上では、むしろ、コンフリ クトは、個々の価値観・固定概念を超えたものを共 創造するためのプロセス。つまり、人が集まり話し 合う事においてこのプロセスこそが重要では、ない だろうか?と考えた。 対立は共創造のためのプロセスでは?
5.
コンフリクトを共創造のプロセスと捉えるにあたり、我々は、 普段日常で行われている合意形成(実際には、合意に至ってい ない妥協案が多いが)のプロセスを見直してみた。今までの話 し合いの場では、 1.自分のものの見方に同意を求める。 2.「あなたのものの見方を理解しました。あなた も私のものの見方を理解しました。」というところに たどり着く。 3.受容まで至ることは稀で、気が進まないまでも 相手に追従するか、妥協案に落ち着く。 ここで、問題となるのは、殆どの者が自分の意見と自分 自身(もしくは、相手の意見と相手そのもの)を切り離し て捉えられない点である。 誰もが「自分の意見が受け容れられるか?(同意してもらえ るか?)ということを「自分自身の評価」とむすびつけてしま う。そして、それは強い「怖れ」を産む。特に、自分が熱心に 取り組んでいる課題の方がこのことは、顕著で、意見を否定さ れると「自分自身を否定される」かのような錯覚に陥る。 その結果、その「怖れ」から自分を守るために、理論武装 し、相手の意見を受け容れる柔軟性を失っていく。 一方、H.キムジーハウス・D.スキビンスらの提唱する新しい 合意形成モデルでは、 1.相手と自分達を受容する。(相手の存在を受け 容れ、相手の意見だけでなく、その背景・存在そのも のに興味を持つ) 2.その受容から出てくるアライメント・理解・同 意を共に作るという意図を持つ。 3.自分達に相違があり得るということも含めて協 働関係を創る。 4.不同意は、同意と同じくらいの価値を持つとみ なされ、お互いの意見や相違を尊重するだけでなく、 それらに深い興味を抱く。 このプロセスにより、我々は相手から創ることができ る。 我々は、新しい合意形成モデルを基にしたコンフリクト管理 6ステップモデルをもとに、それを体験・学習するワークショッ プを開催した。 今までの合意形成は適切なのか?(新合意形成モデルの提案)
6.
「対立はチャンスだ!」ワークショップ開催 今回、我々は共創造のプロセスを体験しながら、コンフリクト 管理6ステップを学習してもらうために、全体のデザインを「U 理論」を参考に行った。 我々は、普段、「評価・判断」の世界で生きており、物事を瞬 時に、自分の経験などに照らし合わせ、分類する(ダウンロー ディング)。これは、時として、事実を歪曲してしまう。ワー クショップでは、この歪曲を体験してもらうワークを行い、今 回のコンフリクト管理のkeyである、評価判断を保留し、共感 して聴き、相手の感情やニーズにアクセス、アラインする方法 として、NVC(Non-violent Vommunication)を用いた。 これは、ちまたで れている「共感」のスキルとは一線を画す もので、表層に出てこない相手や自分の感情・ニーズにアクセ スするスキルである。 また、相手の視座に立って、物事を感じる(相手の靴を履く) ワークとして、ペアインタビュー・リストーリーを、アイデア
7.
NVC (Non-Violent Communication) 「ありのままを観て、感じる」ためには、「感情・ ニーズへのアクセス」が重要である。我々は、目に見え る行動の深層に思考・感情・ニーズがある。しかし、我々 は幼少期から感情を抑えることを教えられ育ってきた。 そのため、「∼せねば」とか「こうあらねば」という「評 価・判断の声(VOJ)」が先立ち、自分の感情と向き合う ことを阻んでいる。これが、「真の共感」を邪魔する。 相手の話を聴くときも我々は、この「評価・判断」 というフィルターを通して聴き、即座に今までの自分の 経験に基づいた分類わけをしてしまう。 今回は、NVC(Non Violent
Communication)で使われ る共感というスキルを用いた。 氷山モデル ワークショップ構成 共感というスキルは、合意形成のみならず。医療現 場・日常に至るまで重要なスキルであると言われる。 でも、実際に共感はできているだろうか? NVCにおける共感的コミュニケーションでは、 目に見える言動だけでなく、その深層にある感情やニー ズ、そして、その深層にあるリクエストを尊重する。 共感的コミュニケーションでは、次の2つの事を行う。 ①リフレクション:相手が話したことなどを繰り返 してあげる事で、相手の感情・ニーズを感じさせてあげ る。 ②フィードバック:自分が感じた相手の感情・ニー ズを相手に提供(当てる事が目的では無い)することで、 内省を促す。 言い換えれば、相手自身の内側・自分が感じている内 側をリフレクション・フィードバックというそれぞれ の鏡を使って、相手に見せることで、より深い気づき をもたらすのが、共感的コミュニケーションである。 人は、ついつい話を聴くとアドバイスしたり、方策を 言ったりしがちである。 でも、それは自分の固定概念を押しつけてるだけで、 何も生まれない。 普段見えてない深層部分を見えやすくすることで、お 互いの気づきが生まれる。これが共創造のためには、 必要である。 そのためには、まず相手に「好奇心を持って聴 く」ことが重要である。 そして、お互いの気づきから、深層の共通のニー ズに り着くことが重要である。
8.
メンタルモデルへのアプロー チ(ITC MAPの利用) 実際にこの「信念対立解明」を 行っていくと、最後の障壁となる のは、お互いの思い込みや固定概 念などのメンタルモデルの存在であ る。これには、ちょっとした思い 込みから、幼少期のトラウマから 生じるものなど、多種多彩である。 今回は、メンタルモデルに比較 的容易にアクセスできるImmunity to Change(ITC)
MAPを用いてワー クを行った。 ITC MAP ITC MAPとは、発達心理学の権 威ロバート・ギーガンの提唱するも ので、プラットフォームを用いて、 比較的容易にメンタルモデルにアク セスできる。 ①まず、各々の困っている問題 を呈示し、その改善目標を抽出す る。 ②その改善目標を阻害している 自らの行動を抽出。 ③②の阻害行動を取らないとし たら、不安や怖れになることを抽 出し、そこから、自分の意識下に ある裏の目標を導き出す。 ④③の裏の目標から、メンタル モデルを読み取る。 急に、全ての人がメンタルモデ ルに り着くわけではないが、少 しのサポートで り着く事が出来、 自己トレーニングが出来る利点が ある。 Co-Creating お互いの共通ニーズに り着き、共感することができれば、アイデアを結 晶化していく作業になる、この際に注意したいのは、我々は、本当に「判 断・評価」の世界で生きているということだ。つまり、ついつい、方法論 の議論に陥りやすく。もとのダウンローディングが議論に陥りやすい。 そこで、我々はレゴや変容型シナリオプランニングなどの手法を用いて、 方法論に陥らず共創造出来るように工夫している。 また、通常の会議では、同意できる意見に注目しがちだが、共創造に おいては、不同意の意見こそ価値がある。 つまり、共通のニーズからスタートして違う意見に り着く意見がある と言うことは、今までの自分の思考プロセスだけでは り漬けない領域で ある可能性があり、これこそ、個々の考えだけでは り着けない個々の想 像を遙かに超えたものが生まれる共創造の醍醐味と言える。
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