Kankyou Houkoku 2008

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    Kankyou Houkoku 2008 - Presentation Transcript

    1. 2008
    2. 2008  環境報告書2008
    3. ここ数年、我が国資源 エネルギーを取り巻く環境は、 ・ 資源価格の高騰、 資源ナショナリズムの高揚、鉱区参入条件の悪化、探鉱・開発の技術的 困難化、コスト増大等によりますます厳しい状況になってきています。 また、1997年に京都議定書が採択されたことを契機として、環境 問題に対する世界の関心が高まり、本年7月の北海道洞爺湖サミットに おいても、地球温暖化対策を含めた環境問題が主要テーマの一つとなっ ています。 このような状況下、ますます重要性を増す石油・天然ガス、金属鉱物 資源の安定供給確保等の業務の実施にあたり、JOGMECは環境保全 の面でも十分に配慮し業務に取り組んでいるところです。 例えば、石油・天然ガスの探鉱出資等の支援事業については、その採 択に際し、労働安全衛生・環境(HSE)の観点からの審査を実施し、 HSE 対策及びその実施状況の確認を行っています。 また、石油・天然ガスの技術開発の面では、温室効果ガスの削減にも 独立行政法人 寄与するCO2EOR(炭酸ガス圧入による原油回収)技術及び原油の 石油天然ガス・金属鉱物資源機構 生産に伴って排出される水の処理技術に関して産油国と共同研究を開始 し、環境調和型の油田開発を目指しています。 理事長       金属鉱物資源に関しては、2007年から、現在は廃棄処理されるこ とが多い小型廃家電や、海外に流出している使用済み超硬工具などから の希少金属回収を目的とする「希少金属等高効率回収システム技術開発」 の基礎研究への取り組みを開始し、リサイクルの促進を図ることとしま した。 石油・石油ガス及びレアメタルの国家備蓄においては、引き続き安全 な事業遂行を図るとともに環境保全に配慮した管理を徹底しています。 また、金属鉱業等による鉱害防止に必要な支援業務の着実な実施によ り、生活環境の保全に努めています。 JOGMECは、自らの環境・労働安全衛生に関する取り組みに対 する客観的評価を受けるため、国際認証機関から、環境に関する国際 基準であるISO14001、労働安全衛生に関してはOHSAS 18001の認証を受けており、今後も、これらの認証を維持しつつ、 常に継続的改善を念頭に置き、環境保全に配慮しつつ業務を実施してい きます。 JOGMECは、従来からいろいろなかたちで資源・エネルギ-の安 定供給への取り組み、環境への配慮、そして労働安全衛生・環境(HS E)マネジメント等について情報公開に努めています。 この報告書は、JOGMECの環境保全等への取り組み内容をとりま とめたものであり、この機会に皆様にJOGMECの環境活動について ご理解頂きたいと思います。 Environmental Report 2008 2
    4. 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 HSE方針 HSE方針 JOGMECは、我が国の資源・エネルギ-安全保 独立行政法人石油天然ガス 金属鉱物資源機構(以下、 ・ 障を確保するため、石油・天然ガス・非鉄金属鉱物資 資源機構という。)は、我が国の資源・エネルギー安 源の探鉱・開発支援、石油・石油ガス・希少金属鉱産 全保障を確保するため、石油・天然ガス・非鉄金属鉱 物の探鉱 開発支援、石油 石油ガス 希少金属の備蓄、 ・ ・ ・ 物の備蓄、鉱害防止支援等の事業を推進しています。 鉱害防止支援等の事業を推進しています。資源機構で JOGMECでは、これらの事業が労働安全衛生・ は、これらの事業が労働安全衛生・環境(以下、 HS 環境(Health Safety Environment)に関する著しいリ Eという。)に関する著しいリスクを内在しているこ とを認識し、人身事故、健康障害、環境汚染等の回 スクを内在していることを認識し、人身事故、健康障 避のため、直接業務のみならず、出融資・債務保証 害、環境汚染等の回避のため、直接業務のみならず、 先等の企業が実施する間接事業についてもこれらの 出融資・債務保証先等の企業が実施する間接事業につ 企業と協働してリスクを低減します。 いても、これら企業と協働してリスクの低減を図って 1. 法規制の遵守 います。 HSEに関する法規制とその他の要求事項を遵守す なお、 S H E方針は、ホームページに掲載されるだけ ると共に、業界のベストプラクティスに基づき自主 基準を設定します。 でなく、この方針が記載されたHSEカ-ドを全職員が 保有することで、方針の徹底、浸透が図られています。 2. 自主管理と関連企業との協働による負荷の低減 (1)HSEマネジメントシステムの継続的改善と 同システムに基づく活動の実施により、事業 部門別目的・目標 や業務に内在するHSEリスクを低減し、環 境汚染、人身事故等を防止します。    また、事故が発生した際は、迅速且つ的確な 対応が可能となるよう、緊急時対応計画を整 HSEカード 備します。 所属: 氏名: (2)環境維持に貢献するため、天然ガスの有効利 Recycled Paper 用に関する調査・研究を継続します。 (3)出融資・債務保証先、業務委託先等に対し、 本方針に従い事業活動・作業が実施されるよ HSEマネジメントシステム(HSEMS) う要請し、ともに取り組みます。 JOGMECは、環境の国際規格ISO14001 3. 方針の周知と教育訓練 (1)本方針を役職員に周知し、方針の実行を確実 と、労働安全衛生の国際規格OHSAS18001の にします。 それぞれの認証を取得し、二つを統合したHSEMS (2)教育訓練の実施により、役職員にHSE活動 として運用しており、環境物品調達の推進、電力や紙 に関する役割と責任を自覚させ、HSEに関 する意識の向上と主体的なHSE活動への参 使用料の削減、健康増進、職場環境改善等をはじめ、 加を促し、効率的なHSEマネジメントシス 石油、天然ガス、非鉄金属鉱物資源の探鉱・開発、備 テムの運用を目指します。 蓄、鉱害防止支援事業におけるHSEリスクの低減に 4. 情報の公開 至るまで、役職員が一体となって取り組んでいます。 利害関係者と相互理解を築くため、本方針、HSE マネジメントシステムの運用結果等を公開します。 平成20年7月10日         独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構         理事長 ISO14001/OHSAS18001認証取得  環境報告書2008
    5. HSEマネジメント体制と主な役割 HSE教育 JOGMECは、毎年、HSE教育研修を実施して います。 教育研修は、役職員に対し自覚を促す "一般研修 と、特定業務の実施に必要とされる知識・技法をテ- マとする "特別研修、そしてHSE活動をサポ-ト するために必要とされる知識・技法をテ-マとする "認定研修 の3つから構成されています。 "一般研修 は、HSEMSの要求事項、HSE方 針及び手順書を順守することの重要性、各人の業務改 善がもたらすHSE活動の利点、緊急事態への対応等 で、年1回以上実施しています。 "特別研修 は、各部で教育・訓練・資格認定のニ -ズを明確にしたうえで、随時実施しています。 "認定研修 としては、HSE内部監査員研修を実 施しており、監査員として必要な知識及びHSE監査 技法をテ-マとして、適宜実施しています。 環境配慮計画 2007年度(平成19年度)における研修の実施 JOGMECは、HSEマネジメントシステムのな 状況は次のとおりです。 かで、事業にかかわる環境配慮計画を策定しており、 2005年度(平成17年度)から地球温暖化、天然 2007年度(平成19年度) 研修実施状況 資源の枯渇、廃棄物の増加による汚染等の観点から、 区分 研修名 実施日 受講者数 本部及び技術センタ-において電気使用量の削減、紙 12/12、14、17 一般研修 HSE一般研修 570名 使用料の削減、分別及びリサイクル推進による廃棄物 2/20、26 削減を推進しています。 また、JOGMECでは、"国等による環境物品等の 調達の推進等に関する法律" に基づき、できる限り環境 への負荷の少ない物品等の調達に努めています。 項目 目標 対策 省エネルギ 電気使用量の削減 ●PCモニターのスイッチオフ ーの推進 ●昼休みの消灯 ●不要な照明等のスイッチオフ ●空調温度コントロール 省資源推進 紙使用量削減 ●PCプリンター コピー機での両面利用促進 ・ ●不要なプリントアウト削減 ●情報提供資料のメールマガジン化 ゴミの削減 分別及びリサイクル推進 ●HSEパトロールの実施 ・ リサイクル による廃棄物削減 ●分別を明示した紙をゴミ箱へ表示 環境物品調 調達目標の達成 ●物品等の購買時に環境物品等の調達 達・管理 の徹底 ●調達方針の作成及び調達実績の公表 Environmental Report 2008 
    6. 独 立 行 政 法 人 石 油 天 然 ガ ス・ 金 属 鉱 物 資 源 機 構 海外事務所 ( J O G M E C = Japan Oil, Gas and Metals National Corporation)は、2004年2月29日に設立された、 我が国資源・エネルギー政策の実施機関です。 石油、天然ガス、金属鉱物資源の安定供給を確保・維 持するため、JOGMECは様々な活動を行っています。 JOGMECの概要 組織名 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 設 立 2004年2月29日 所在地 【本部】        〒212- 8554        神奈川県川崎市幸区大宮町1310番        ミューザ川崎セントラルタワー        TEL 044- 520- 8600        FAX 044- 520- 8710     【技術センター】        〒261- 0025        千葉県千葉市美浜区浜田1丁目2番2号        TEL 043- 276- 9212 国内事務所等        FAX 043- 276- 4061     【金属資源技術研究所】        〒017- 0202        秋田県鹿角郡小坂町小坂鉱山字古館9番地3        TEL 0186- 29- 3829        FAX 0186- 29- 3849 資本金 2, 013億円(2008年4月1日現在) 職員数 483人(2008年4月1日現在) ロゴマークについて JOGMECの表記は、 当機構の英名 (Japan Oil, Gas and Metals National Corporation) の頭文字を組み合わせています。 シンボルマークは地球をモチーフ 世界規模で地質構造調査・探査を行っ ているこ とをデザインコンセプトとして開発しています。 3つの形は石油・ガス・金属鉱物資源を表現 地球全体の一部をトリミングして、大きな地 球の存在を創造しています。 3つのカラーは「自然」 「大地」「誠実」を表現 「グリーン」 「オレンジ」「ブルー」の3色で表 現しています。  環境報告書2008
    7. JOGMECの業務概要 ①出融資・債務保証業務   我が国企業が実施する石油・天然ガスの探鉱事業に対 する出資及び開発事業に対する債務保証を行うととも に、金属鉱物の探鉱事業に対する出融資及び開発事業に 対する債務保証を行います。また、鉱害防止資金及び鉱 害負担金資金に対する融資を行います。 ②地質構造等調査業務   我が国企業による石油・天然ガス探鉱・開発プロジェ クトを促進することを目的とし、国のエネルギー政策等 に基づいた海外の地質構造調査、国内の基礎調査等を行 います。また金属鉱物資源の探鉱・開発について、我が 国企業のニーズを踏まえた地質構造調査や海外の国営鉱 山公社等との共同調査を行います。 ③技術開発・技術支援業務   石油・天然ガス及び金属鉱物資源の探鉱 ・開発に関する 技術開発のほか、天然ガスの液体燃料化技術や、 メタン ハイドレート等の非在来型資源開発の研究 ・開発、非鉄金 属のリサイクルや生産分野の技術開発等を行っています。   また、世界の石油・天然ガス開発技術の向上への貢献 を目的として、海外産油 産ガス国の技術者を日本に招き、 ・ 各種専門技術に関する研修を行っています。 ④資源備蓄業務   石油・石油ガス、希少金属(レアメタル)を国内で安 全かつ効率的に備蓄し、供給不足等の緊急時に備蓄物資 の放出・売却を行います。 ⑤鉱害防止   日本国内の金属鉱業に起因する鉱害を確実かつ永続的 に防止するため、融資事業のほか、鉱害防止調査・技術 調査等の対策事業を行っています。 ⑥情報収集・分析提供業務   資源保有国や主要国際開発企業の動向、国際市場の動 向等に関する情報収集、調査分析を実施し、その成果を 企業や政策当局等に公開・提供しています。 Environmental Report 2008 
    8. 出融資・債務保証と環境保全 JOGMECは、探鉱出融資(※)、開発債務保証等に JOGMECの石油部門において、2007年度(平 より、民間プロジェクトを支援していますが、支援事業 成19年度)は、6月にナミビア南西海上、7月に米国 の採択においては、技術面と資金面の審査のみならず、 メキシコ湾海上を含む合計8件の我が国企業による石 HSEの観点からも審査を行っています。 油・天然ガス探鉱事業を新規出資対象事業として採択し JOGMECは、自ら事業を実施する立場にはありま ました。これによりJOGMECは、2007年度(平 せんが、その事業に付随する人身事故や環境汚染及び健 成19年度)末現在、18件の出資対象事業及び15件 康障害といったリスクの回避に努めることが出融資や債 の債務保証対象事業を支援しています。 務保証を行う組織の責務であると考えています。 また、JOGMECの金属部門においては、2007 このHSE審査では、 (1)法令が遵守されること、2) ( 年8月、11月及び3月に海外探鉱資金融資、2007 H E S に関する事故や災害の未然防止のために適切な探 年 1 1 月 及 び 2 0 0 7 年 3 月 に 国 内 探 鉱 資 金 融 資、 鉱・開発計画が策定されていること、(3)事故や災害 2007年6月、8月、12月及び2008年3月に鉱 が発生した場合を想定し、迅速・適確な対応計画が準備 害防止資金及び鉱害負担金資金融資を実行しました。 されていることを重視しています。 (※:JOGMECは企業の石油・天然ガス探鉱開発事業に対   し、出資及び開発債務保証による支援は行っているが、   融資による支援は行っていない)    ●JOGMECが支援する世界の石油・天然ガス開発プロジェクト  環境報告書2008
    9. 地質構造等調査と環境保全 JOGMECの金属部門においては、海外の鉱山公社、 トシステムにより、調査に起因する環境汚染等を防止す 企業等と共同で金属資源の賦存状況を調査し、調査成果 ると共に、労働安全衛生の確保に努めています。 を日本企業に引き継ぐジョイントベンチャー調査(JV 石油・天然ガス部門における海外地質構造調査、国内 調査)や、日本企業が探鉱・開発を希望する海外地域の 基礎調査等においては、(1)組織が責任を持ち、人身 中から有望な案件を選び、当該企業からの負担金を受け 事故、環境汚染及び健康障害の回避に努めることが必要 て地質構造や鉱床の特徴を明らかにする海外地質構造調 であり、(2)当該事業においては、HSEマネジメン 査を実施しています。 ト能力の高いコントラクターを適正に管理することがリ 2007年度(平成19年度)は、JV調査をチリ、 スクの低減に有効である、という考えのもと、HSEマ アルゼンチン、ブラジル、ペルー、インドネシア、カン ネジメント能力を考慮したコントラクタの選定を行うと ボジア、フィリピン、ベトナム、オーストラリア及びカ ともに、地震探査/坑井掘削に関するオペレ-ショナル ナダの各地域において実施し、また、海外地質構造調査 ポリシ-等を含む「GS-HSEマネジメントシステム」 をチリにおいて実施しました。 を内部に構築しています。 これらの調査の実施に当たっては、HSEマネジメン 現地調査状況(オーストラリア) バイブレーター地震探査 Environmental Report 2008 8
    10. 石油・天然ガス研究開発と環境保全 次世代エネルギ−資源「メタンハイドレ−ト」 次世代エネルギ−「天然ガス液体燃料」 JOGMECは、次世代のエネルギー資源として注目 天然ガス液体燃料化(GTL=Gas to Liquids)技術の されている「メタンハイドレート」の資源化に向けた研 実証研究を開始しました。 究を推し進めています。 GTLによってつくられる液体燃料は、クリ-ンなエ メタンハイドレ-トとは、メタンと水が低温・高圧の ネルギ-であり、排出ガス中の硫黄酸化物もほとんどな 状態で結晶化した物質であり、見た目は氷に似ています い、石油製品より有害物質の発生量が少ない次世代エネ が火を点けると燃えるため「燃える氷」とも呼ばれてい ルギ-として注目されています。 ます。 さらに石油よりも可採年数が長いとされる天然ガス   1m のメタンハイドレ-トを分解すると172m のメ を利用するため、長期の安定供給が可能と見込まれて タンガスに変わり、また石油や石炭に較べると燃焼時の います。 二酸化炭素排出量がおよそ半分であることや、南海トラ JOGMECは2006年、民間企業6社が設立する フ海域他の日本近海の海底の地下に大規模に存在すると 「日本GTL技術研究組合」と共同で、GTL技術の実 推定されることなどから、日本のエネルギ-問題を解決 証研究を開始し、現在、新潟県新潟東港に日産500バ する有望な資源として期待が寄せられています。 ーレルのGTL実証プラントを建設中です。 ただし、メタンハイドレ-トからメタンガスを取り出 すためには、解決しなければいけない様々な課題があり、 JOGMECはこれら課題の解決のため1995年から 研究開発に着手しました。2008年3月にはカナダに てメタンハイドレートからのメタンガスの6日間の連続 生産に成功しました。 今後の開発スケジュ-ルとし ては、日本近海での生産試験を 行い、経済性や環境影響を検討 しつつ、2016年以降の実用 化を目指しています。 メタンハイドレート 日本近海のメタンハイドレート分布予測 GTL実証プラント(完成イメージ) *メタンは液化天然ガス(LNG)の主成分であり、LNGは都市ガ  スや発電燃料等に利用されます。   環境報告書2008
    11. 二酸化炭素排出抑制に貢献し石油回収率を 随伴水処理プロジェクト 高める「炭酸ガス攻法」 石油開発において、油層が持つ自然のエネルギ-を利 石油の生産に伴い地層から排出される水(随伴水)は、 用して、地下の石油を回収する一次回収では石油は5〜 石油の生産が進むにつれ、その排出量が増えていき、生 25%程度しか回収されません。 産の最後期においては随伴水の量が生産される石油の 今日、世界中で大規模な油田の発見が難しくなり、ま 10倍近くになることもめずらしくありません。随伴水 た探鉱・開発コストも上昇しているなか、既存の油田 は油分や重金属、各種化学物質を含んでいるため、これ の油層(貯留岩層)内に炭酸ガス(CO2)などを圧入 らを適切に処理することが必要ですが、生産量が増加す することで地下の石油の性状を変化させて回収率を増 るとその処理が困難になることがあります。 やす技術「原油増進回収技術(EOR=Enhanced Oil JOGMECは海外の国営石油会社と、このような随 Recovery)」が世界的に期待を集めています。 伴水処理についての共同スタディを実施しています。日 JOGMECは、1970年代からこのEOR技術の 本が有する高度な処理技術やノウハウにより、水処理、 研究開発に取り組んでおり、JOGMECが研究を進め 土壌汚染対策分野などで、これら産油国が有する課題の ている「炭酸ガス攻法」は高い回収率が期待されるとと 解決に貢献しています。 もに、炭酸ガスを油層内に圧入することから、炭酸ガス また油田からの原油生産が進んでいく中で、今後この の大気中への排出抑制、ひいては地球温暖化防止にも寄 随伴水処理はさらに重要性を増すと考えていますが、単 与する技術として注目されています。 にこれらを処理するだけではなく、多量に排出される随 また、炭酸ガス攻法で使用する二酸化炭素の調達・確 伴水の再利用、あるいは随伴水から有用な金属等を回収 保のための技術として、これまで大気中に排出されてき する方法などについても研究を進め、随伴水を資源とし た発電所などの排ガスから二酸化炭素を分離・回収する ての利用することも目指しています。 技術が近年我が国で開発されており、JOGMECでは この技術のEORへの適用にも注目し、ベトナムなどの 産油 産ガス国国営石油会社と共同研究を進めています。 ・ Environmental Report 2008 0
    12. 金属技術開発と環境保全 希少金属リサイクルを促進する「希少金属等高効率回収システム技術開発」 JOGMECは、携帯電話やポータブルオーディオ機器、デジタルカメラなどの小型電子・電気機器や精密機械や自 動車などの生産に欠かせない超硬工具からの希少金属の回収プロジェクトを平成19年度から開始しました。このプロ ジェクトが実現すると、貴重な希少金属が回収されるだけでなく、埋立処分量の削減や回収プロセスの省エネルギーに 貢献することになります。 廃小型電子・電気機器からの希少金属の回収 廃超硬工具からの希少金属の回収 携帯電話やポータブルオーディオ機器、デジタルカメ 超硬工具の主な原料はレアメタルであるタングステン ラなどの小型電子・電気機器には銅や金・銀・白金など です。超硬工具からのタングステンの回収には、多段の の貴金属、タンタル、インジウム、レアアースなどの希 プロセスを必要とし、エネルギー使用量や化学薬品使用 少金属が高品位で含まれています。これらの機器の一部 量などの環境負荷が大きいプロセスとなっています。 は回収され、リサイクルされていますが、家庭から廃棄 JOGMECは、超硬工具からタングステンの回収 物として捨てられ、埋立処分されている場合が多く見ら を促進し、環境負荷を低減するタングステン回収プロ れます。また、リサイクルされる場合であっても希少金 セスの技術開発を2007年度(平成19年度)から 属の回収には多大なエネルギーが必要です。 2010年度(平成22年度)までの4ヵ年の予定で開 JOGMECは、小型電子・電気機器からの希少金属 始しました。加えて、超硬工具に含まれるタングステン 回収に係る技術開発の基礎研究を2007年度(平成 以外の希少金属についても回収を目指します。 19年度)から2010年度(平成22年度)までの4 ヵ年の予定で開始しました。  環境報告書2008
    13. 金属資源の効率的な製錬を実現する 「バイオリ−チング」 近年、高品位な銅鉱床他は既に開発がなされ、今後は 地球温暖化防止に寄与するものです。 地下の深い場所や奥地など開発リスクが高い鉱床や、不 JOGMECは、2005年度(平成17年度)から 純物を多く含む低品位な鉱床の開発が中心になってくる バイオリーチング技術の基礎的な試験を開始しており、 と考えられます。 将来は民間企業が取り組む鉱山への本格的な技術支援を このため、低品位鉱床における効率的な製錬(鉱石な 行っていく計画です。 どから目的の金属を取り出す)技術への期待が高まって おり、現在注目されているのが「バイオリ-チング」です。 バクテリアの特徴 バイオリ-チングとは、鉄酸化バクテリアを利用して Acidithiobacillus ferrooxidans 鉄酸化バクテリア 銅鉱石から銅を効率的に取り出す技術で、従来の製錬方 ●形状:短桿状(一端にべん毛がある) 法では経済性が確保できないような低品位鉱床に適した ●長さ:約0. 5〜1μm、幅:約0. 5μm 技術です。 ●栄養:鉱石から無機栄養源(N、P、K) 2+ 3+ またバイオリ-チングは、高熱で鉱石から金属を溶か ●エネルギー:Fe ⇒Fe への酸化等 ●食料:炭素(空気の中の二酸化炭素) し出す製錬方法(乾式製錬)に較べ、溶鉱炉などを使用 ●生育環境:pH 1. 3〜4. 5(最適pH 2. 5程度) しない湿式製錬であるため、大幅な省エネルギ-を実現 ●活動温度:10〜37℃程度(中温性細菌) するとともに、二酸化炭素の排出を削減できることから Environmental Report 2008 2
    14. 国家石油・石油ガス備蓄と環境保全 エネルギ−の安定供給を支える石油、石油ガス備蓄施設。 そこでは、さまざまな環境配慮がなされています。 石油の国家備蓄量は、 2008年1月末現在5, 098万kl(原油)我が国の消費量の99日分であり、 、 JOGMECは、 日本全国10箇所の石油備蓄基地を管理しています。 また、国家石油ガス備蓄基地についても、2005年に七尾基地、福島基地、神栖基地が完成し我が国の国家石 油ガス備蓄事業が本格的に始まりました。 石油ガスの国家備蓄量は2008年1月末現在61万t、我が国の消費量の19日分となっています。  国家石油備蓄基地の環境配慮 イメージ フローティングルーフ グランドフレアー   原油備蓄タンクの中に揮発性有機化合物(Volatile   国家石油備蓄基地では、建設時から洋上備蓄基地と地下備 Organic Compounds:VOC)の層ができないように、 蓄基地を対象に、VOC排出ゼロをめざして、 「グランドフレ 原油量の増減に伴ってタンクの屋根部分が上下する「フ アー」を設置しています。グランドフレアーとは、地上置き ローティングルーフ」を採用しています。 の円筒状の炉で、余剰ガスを集めて有機化合物が放出しない ように燃焼させる設備であり、騒音や輻射熱を抑えられる構 造となっています。 フローティングルーフ グランドフレアー 防油堤、オイルフェンス等   設備の健全性を維持するために、タンクをはじめと 油回収船 する設備の定期的な安全点検を実施しています。また、   近隣海域への油流出時に、効率良く流出油を回収 万一油が流出した際でも周辺に環境負担を与えないよ する油回収船を配備し、万一の事態に備えています。 う、 タンクからの漏油を基地内で受け止める中仕切り堤・ 流出油等防止堤と、海域への油流出を想定して、油を囲 防油堤 い込むオイルフェンスを配備しています。 油回収船 オイルフェンス  環境報告書2008
    15.  国家石油ガス備蓄基地の環境配慮 1.環境に優しい石油ガス 石油ガスは酸性雨の原因となるSOx(硫黄酸化物)の排出が殆どないこと、地球温暖化の原因といわれてい るCO2(二酸化炭素)の排出量も少ないことから地球に優しいクリーンエネルギーとして注目されています。 JOGMECは、全国5箇所にある国家石油ガス備蓄基地において、国家石油ガス備蓄基地の管理(七尾基地・ 福島基地・神栖基地)及び建設(波方基地・倉敷基地)事業を行っています。 2.国家石油ガス備蓄基地の管理と保全 国家石油ガス備蓄基地では計器室において全タンクおよび基地内設備を集中監視し、異常発生時には速やかに 対応するために、監視カメラ・ガス検知器・火災報知器・地震計および散水装置・緊急遮断装置・防液提等を設 けています。 更に、消火訓練や非常事態を想定した防災訓練を繰り返し行うことにより、安全防災体制を維持しています。 3.国家石油ガス備蓄基地の建設と環境保全 現在建設中の地下岩盤石油ガス備蓄基地 (倉敷基地) において、 (※) 騒音の発生源であるずり 選別装置の周辺に搬 入道路を含め防音壁を設置して騒音防止に努めているとともに、工事用道路 ずり仮置場に適宜散水を行い、 ・ 土埃の 飛散防止を図っています。また、国 家石油ガス備蓄基地は、石油ガス を排出することがなく、騒音・振動 ・大気汚染・水質汚濁等の恐れもな く、基地外周部に植栽を配置した 環境に配慮した施設です。 (※ずり:トンネルを掘ったときに      出てくる岩石や土砂) ずり仮置場での粉塵対策 ずり選別装置での防音対策(防音壁の設置) 七尾国家石油ガス備蓄基地 福島国家石油ガス備蓄基地 神栖国家石油ガス備蓄基地 Environmental Report 2008 
    16. レアメタル備蓄と環境保全 レアメタル備蓄の環境配慮 JOGMECは、ニッケル、クロム、タングステン、 また、レアメタル国家備蓄倉庫では、構内路の砂、ゴ コバルト、モリブデン、マンガン、バナジウムの7鉱種 ミ及び構内作業等によって生じる備蓄物資の金属微粉 を茨城県の国家備蓄倉庫で保管しています。 が、雨水等によって公共水域へ流出するのを防止するた これら7鉱種は政情不安定な国への偏在性が高く、鉄 め、構内2箇所に沈殿槽を設置し、水の汚れを除去した 鋼産業やIT産業に必要不可欠な鉱種です。 後に外部へ排水しています。 供給途絶時や価格高騰時には、これら鉱種を放出・売 この様な体制を維持 管理するために、2ヶ月に1回、 ・ 却することで供給の安定性を確保することを目的として 第三者機関に委託して水質検査を実施しています。 おり、近年のレアメタル価格高騰に対応するため、ここ また、沈殿槽の下層部に溜まった汚泥は、事業廃棄物 数年間毎年各種鉱種を売却してきました。 とともに「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」による 2007年9月に、マンガンの急激な需給ひっ迫、価 産業廃棄物として、適切に管理しています。 格上昇のため、備蓄マンガンの一部を売却しました。 レアメタル国家備蓄倉庫 備蓄物資(フェロマンガン) レアメタル国家備蓄倉庫の環境配慮  環境報告書2008
    17. 備蓄のコミュニケーションと防災訓練 国家石油・石油ガス備蓄基地では、地元住民とのコミュニケーションを 大切にしています。 2007年9月には、男鹿市にある秋田国家石油備蓄基地で地元住民の 方々を招き、事業説明を行うとともに基地内の施設見学や各種イベントを 実施するなど、備蓄基地への理解を深める交流会を開催しました。 一方、2007年9月には、鹿児島県石油コンビナート等防災本部主催 で大規模地震による油漏洩、火災、負傷者の発生を想定した総合防災訓練 が串木野国家石油備蓄基地で実施され、災害応急活動の習熟を図りました。 秋田基地の地元との交流 なお2007年11月には、七尾市の七尾国家石油ガス備蓄基地におい て県内外の関係機関及び地域住民の参加のもと、有事の際の実働訓練が行 われました。訓練は石油ガス基地がテロ攻撃を受けたという想定で、情報 伝達 警戒警備訓練、消火訓練、負傷者救急搬送訓練等がおこなわれました。 ・ また、2007年10月に「海上防災と危機管理」をテーマとした安全 防災講演会を開催し、発災現場の実態や情報収集、指揮者のリーダーシッ プの重要性等について具体的な事例を交えた紹介があり、活発な質疑応答 がなされました。 串木野基地防災訓練 七尾基地防災訓練 夜間火災消火訓練 油防除訓練 火災消火訓練 (米国:TEEX) (豪州:AMOSC) (日本:独立行政法人海上災防止センター) Environmental Report 2008 
    18. 鉱害防止と環境保全 鉱害防止対策のための「発生源対策」と「坑廃水処理」 硫化鉱物を採掘する金属鉱山では、閉山後も採掘跡に これらを防止する鉱害防止対策は、大きく「発生源対 黄鉄鉱や黄銅鉱、閃亜鉛鉱、方鉛鉱等の鉱物が残り、こ 策」と「坑廃水処理」の2つに分けられます。 れらが地下水や空気中の酸素と反応し、重金属を含んだ JOGMECは、鉱害防止実施者の依頼に応じ、坑廃 酸性の坑廃水を発生することがあります。 水による環境負荷をおさえるため、発生源対策として、 また鉱業活動によって発生する廃石(ずり)等のたい 鉱害発生場所の周辺で水質の改善や水量の減少を図る坑 積場においては、雨水等によってずりに含まれる有害重 道耐圧密閉や露天掘跡・たい積場の整形・覆土・植栽等 金属等が溶出し、鉱害の発生源となるほか、ずり自体の の工事を技術面で支援します。 流出や風による飛散等も問題となることがあります。 また、岩手県にある旧松尾鉱山跡では、県の委託を受 け、JOGMECは坑廃水中和処理施設の運営管理業務 を行っています。 対策工事前 対策工事後 旧松尾鉱山新中和処理施設  環境報告書2008
    19. 休廃止鉱山の調査指導〜工事支援、運営管理/休廃止鉱山の鉱害防止対策 調査指導 工事支援 JOGMECは、鉱害防止の専門性に乏しい鉱害防止 JOGMECは、鉱害防止実施者が実施する休廃止鉱 実施者の依頼に応じて、個々の休廃止鉱山ごとに鉱害の 山の鉱害防止工事の施工現場において、技術的な助言や 現況調査や鉱害防止対策の必要性の判断、対策内容の提 施工前 後の水質状況のモニタリング等を行っています。 ・ 言等を行っています。 またJOGMECは、鉱害防止事業にかかわる関係組 施設運営管理 織を対象に、鉱害防止対策に関する情報提供や技術指導 JOGMECは、岩手県八幡平市にある旧松尾鉱山新 等を行っています。 中和処理施設の運営管理業務を岩手県から受託し、確実 な坑廃水処理に努めるとともに、災害リスク評価や緊急 調査設計 時対応訓練等も実施しています。 国の補助金を利用して鉱害防止実施者が坑廃水処理施 設等を建設する際、JOGMECは鉱害防止実施者の委 託を受けて鉱害防止対策の基本方針に基づく技術的な調 査解析を行い、具体的な対策工法を決定します。 また鉱害防止実施者が工事を実施する際には設計図書 の基礎資料も作成します。 2007年度(平成19年度)鉱害防止支援事業実施鉱山 Environmental Report 2008 8
    20. 鉱害防止技術と環境保全 鉱害防止のための技術調査 バクテリアを活用した坑廃水処理技術開発 パッシブ・トリートメントの研究 酸性の坑廃水を処理する場合、一般に中和剤として消 パッシブ・トリートメントとは、微生物による酸化還 石灰が用いられますが、大量の坑廃水を処理するときに 元反応や植物による吸収作用など自然界における生物活 は中和剤費用が大きな負担となります。 動等による自然浄化機能を積極的に活用する水処理技術 このため、消石灰より安価な炭酸カルシウムの利用を可 です。従来のアクティブな薬剤添加処理では、薬剤、電 能とするため、JOGMECは鉄酸化バクテリアを利用し 力、管理人員を常時用いる必要がありますが、パッシブ・ た坑廃水の中和処理技術の開発に取り組んできました。 トリートメントはこれらを極力必要としないメンテナン このバクテリアは、坑廃水に含まれる鉄を酸化させて、 スフリーに近い水処理システムであり、これを坑廃水処 炭酸カルシウムの利用を促進して中和剤費用を低減する 理に利用することで大幅なコスト削減効果が期待できま ことができます。JOGMECは、現在旧松尾鉱山新中 す。 和処理施設で鉄酸化バクテリアによる中和処理を行って パッシブ・トリートメントは、人工湿地等による平面 います。 処理と透過反応壁(PRB)による壁面処理に大別され、 更に、この鉄酸化バクテリアを利用する処理方法には、 北米や欧州において研究・導入が進んでいます。 中和処理の効率を高め、発生殿物の量を減らす効果があ JOGMECでは、海外における情報収集、PRBの ることも分かってきました。 モデル現場を想定した現地調査、活性剤に関するカラム 試験等の研究に取り組んでいます。 鉄酸化バクテリアの顕微鏡写真 PRB概念図  環境報告書2008
    21. 鉱害防止支援の地域とのコミュニケーションと災害訓練 鉱害防止支援業務に係る地域とのコミュニケーションと災害訓練 (例 : 旧松尾鉱山新中和処理施設 ) 地域とのコミュニケーション 災害訓練 植樹祭 災害訓練の目的 旧松尾鉱山跡地(17頁参照)では鉱山活動によって JOGMECでは、災害や事故が発生した場合の迅速 失ってしまった植生を取り戻すため、(社)東北地域環 かつ的確な対応を図るため、「旧松尾鉱山新中和処理施 境計画研究所(略称:東北地環研)や盛岡森林管理署な 設に係る災害 事故対応マニュアル」を作成しています。 ・ どが中心となり、2002年より植樹祭を毎年1〜2回 また、災害時の対応及び連絡体制を点検・整備すること 開催しています。岩手県や松尾管理事務所は後援団体と を目的に、災害を想定した訓練を実施しています。 してこれまでこの植樹祭に参加し協力してきました。 最近では地元だけでなく、盛岡市周辺までの広範囲に 2007年度(平成19年度)災害訓練の概要 わたって市民参加が呼びかけられています。 処理施設で震度6強を観測する強い地震が岩手県北部 小さな苗木たちは、鉱山跡の痩せた土壌、冬の寒さと において発生し、設備の一部が破損し強酸性水が河川に 強風という厳しい自然環境の下で生き抜かなくてはなり 流出する事態を想定した災害訓練を実施しました。 ません。耐えて大きな森に戻るまでにはまだ多くの時間 訓練では、応急対応に対する作業訓練を実施するとと と手間がかかります。 もに、地震発生や災害情報の関係機関への連絡訓練、災 害対策本部等の設置、維持管理連絡会議の開催に伴う関 係機関の緊急招集訓練などを行いました。 成果と今後の対処方針 今回の訓練の結果を受けて、災害対策本部内の役割分 担を明確化するなどの災害・事故対応マニュアルの改訂 を行いました。 JOGMECは、今後も定期的に災害訓練を実施する ことにより、災害時の対応に万全を期していきます。 植樹祭 処理施設見学者 処理施設には年間1, 000名を超える見学者が来訪 します。地元あるいは東北圏内の小・中・高等学校から 大学の生徒や先生方、地域の老人クラブ、テレビ・新聞 ・雑誌等のメディア関係者、北上川流域の環境NPO団 体、国内外の鉱山関連技術者など様々な人達です。強酸 性水やpHについて知らなかった人達も、まず旧松尾鉱 山から流出する坑廃水の水量の多さ、処理施設の大きさ に驚き、北上川に魚が戻ってきた理由が分かるのです。 漏水防止シート敷設作業訓練 Environmental Report 2008 20
    22. 情報提供事業と環境保全 資源産業は、環境や社会に大きな負荷や影響を与える 可能性が高いことから、他産業にもまして、環境への配 慮や持続可能な開発に関する取り組みが必須であり、関 連企業の社会的責任(Corporate Social Responsibility: CSR)に基づく対応が求められています。 このためJOGMECでは、資源産業界の国際的な組 織及び資源関連企業における持続可能な開発への自主的 な取り組みや、企業の社会的責任に関する主要活動等に つき動向調査を行い報告書・パンフレットの発行、環境 問題を含む資源・エネルギーに係る講演会等を開催し、 資源産業における環境問題への取り組みの重要性につい て啓発・普及を図っています。 また、鉱害防止対策技術、新たな環境対応技術開発の 現状、金属資源のリサイクル、JOGMECが取り組ん だ技術的成果の報告会開催や、内外講師による「持続可 能な資源開発の在り方」「資源開発における環境配慮及 、 び地域住民との合意形成」などをテーマとしてセミナー を開催しています。 2 環境報告書2008
    23. 地球温暖化防止対策 温室効果ガスの排出の抑制等の実施計画 2007年度(平成19年度)環境物品等の調 達実績について JOGMECは、2007年5月に、「JOGMEC がその事務及び事業に関し温室効果ガスの排出の抑制等 2007年度における環境物品等の調達実績概要は以 のため実行すべき措置について定める実施計画」を定め 下のとおりです。 ました。他方、JOGMECは、上記実施計画策定以前 から、地球温暖化対策に寄与する研究開発の推進、また、 1.特定調達物品の調達状況 HSE活動(3,4頁参照)を通じて様々な基準を設け、  概ね達成されましたが、一部目標値の100%を 温室効果ガス排出の抑制に努めてきています。 達成できなかった物品もあります。 特に、2005年から2006年にかけては、技術セ 2.特定調達物品以外の環境物品等の調達状況 ンターにおける「熱源及び空調システムを始めとする各  物品等以外の物品等についても各種文房具等につ 種大型機器や、設備全体を制御する自動制御システムの いてエコマーク等の認証を得たものを積極的に調達 更新時期でもあったため、更新導入機器の選定にあたり するよう努力してきました。 CO2排出量の少ない方式を採用するなどの措置を取っ 3.その他環境への配慮等 た結果、2007年度におけるCO2の排出削減に大き  納入業者に対する仕様書等に可能な限り環境物品 く寄与することができました。(23頁参照) 等の指定を記載するようにしました。 基準例 2007年度特定調達品目の目標達成状況例 ○不要な電気のスイッチオフ基準 (単位:品目)   退出 外出時のPC電源オフ、離席時のモニター電源オフ、 ・ 左の品目の 目標 うち調達実施 ( 100% ) スクリーンセーバーの差し控えなどOA機器等の電気使用量 分野 品目数 達成品目数 を抑制しています。 紙類(コピー用紙、プリンター用塗工紙、カラー印刷用紙他) 全 8品目 5 4   また、昼休みの消灯、残業時の照明は必要箇所だけとする 文具類(シャープペン、ボールペン、消しゴム、粘着テープ他) 全79品目 50 43 よう対策を図っています。 オフィス家具等(机、 収納用什器、 棚、 ホワイトボード他) 全10品目 9 9 ○空調温度設定基準 OA機器(コピー機、複合機、プリンター、スキャナー他) 全17品目 13 10   夏、冬には衣類の調整を行いつつ、省エネルギー・省資源 対策推進会議が推奨する室内温度を管理標準として執務スペ ・各品目とも、特定調達物品の調達目標は100%です。 ・目標を達成できなかった理由は、「入手不可」等です。 ースの適切な温度設定をこまめに管理しています。 ○ゴミ分別基準   室内から出るゴミの量を少なくすべく努めつつ、ゴミの分 別を図り、リサイクルの促進を図っています。 ○紙使用基準   会議等で使用する紙量はきちんと管理するとともに、パ ワーポイントの利用によって紙量の減少に努めています。   また両面印刷を原則とし、内部利用、個人保有文書等は使 用済み用紙の裏面印刷をするよう努めています。 ○整理整頓基準   執務スペースの整理はもとより、事故防止のために蛸 足配線の禁止、裏紙回収箱の複写機等周りへの設置などを行 っています。 Environmental Report 2008 22
    24. 環境パフォーマンス オフィス活動における環境パフォーマンス HSE目的・目標達成状況      (2007年度(平成19年度)) 項目 目的(到達点) 2007年度(平成19年度)の目標 安全確保 ●金属資源探査業務における ●金属資源探査現地調査時の環境配 ●金属資  リスクの回避・低減 慮・安全管理体制の強化 ●ファー  ●現地調  ●安全管  ●ガイド  ●鉱害防止支援業務における ●現地調査における安全対策・事故対 ●現地調  リスクの回避・低減 応マニュアルの見直し ●同上マ  ●見直し  衛生管理 ●健康増進 ●健康診断受診率の対前年比増 ●人事課、  ●海外出張時の健康管理 ●海外出張時における超過勤務削減・ ●海外出  発病時の対処法の確立 蒙する。 ●現地に  緊急時  法令遵守 ●法令遵守体制の整備 ●役務 (印刷)を含む紙類における特定 ●報告書  調達物品等の調達率の前年度比増 緊急時対応 ●安全管理体制の整備 ●防災用品管理マニュアルの策定 ●防災用  ュアル  ●緊急時対応計画 ●来訪者のための避難経路図の周知 ●会議室  ●石油・石油ガス備蓄におけ ●無事故無災害の継続、安全性の確 ●規定留  るHSEリ ス ク の 回 避・ 低 認、安全環境推進の徹底、緊急放  ①法廷  減 出能力の評価、緊急時対応能力の ●緊急放  評価  ①訓練  ●石油・石油ガス備蓄におけ ●災害等緊急時対応訓練の実施 ●災害時  るHSEリ ス ク の 回 避・ 低 ●訓練計  減 ●訓練の  ●内容対  ●国家石油ガス備蓄基地 (地上・ ●緊急連絡系統の周知徹底及び訓練 ●緊急連  地下) における緊急時対応 実施 ●希少金属鉱産物備蓄におけ ●高荻備蓄倉庫の緊急時連絡体制の ●緊急連  るHSEリスクの回避・低減 整備、安全の確認、災害通報訓練 ●日次、   の実施 ●災害通  ●災害通  ●海外出張時における安全衛 ●現地調査時における安全衛生面の ●出張者  生面の必須事項の励行・法 必要事項の励行・法令遵守 令順守 ●海外出張時における緊急時 ●海外出張時における安全管理連絡 ●職員の  対応 体制の徹底 関係会  温室効果ガス排出量 ●緊急時対応計画を含む技術 ●緊急時対応計画(職員・来訪者) ●TRC館  センターの包括的管理 を含むTRC館内の規則見直し (セキュリ  ●TRC館 区分別 契約者管理 ●金属鉱物海外探鉱資金出融 ●金属鉱物海外探鉱資金出融資等 ●他の政  区 分 単 位 18年度 19年度 資等HSE審査基準の策定 HSE審査基準を策定し、出融資等 HSE審  対 8年度比 1 案件採択に適用 ●HSE審  ●関連す  公用車燃料 (t-CO2) 33 29 -12.1% ●HSE審  施設のエネルギー使用料 (t-CO2) 2,036 1,905 -6.4% ●TRC管 理 業 務 に お け る ●委託業者及び再委託業者への安全 ●委託業  HSEリスクの回避・低減 管理体制の周知・徹底 ●再委託   電気 (t-CO2) 1,490 1,401 -6.0%   (電気使用量) (千kWh) 4,050 3,807 -6.0% ●委託業者の実施するHSE活動管理 ●委託業  の促進 (光熱管理    (電気の排出係数) (kg-CO2/kWh) 0.368 0.368 - ●操業現場におけるHSEリ ●GS-HSEMSの運用・改善 ●操業現   電気以外 (t-CO2) 546 504 -7.7% スクの回避・低減 ●コント  ●GS-H   合     計 (t-CO2) 2,069 1,934 -6.5% TRC研究室 ●TRC研究室実験業務におけ ●実験室安全環境の点検手順の見直 ●実験室  管理 るHSEリスクの回避・低減 しとマニュアル化・運用 ●マニュ  技術センター ●天然ガスの有効利用促進 ●天然ガスの有効利用に関連する調 ●調査実  研究管理 査の実施 ●調査結  ●調査結果の民間企業への情報提供 指向調査・研究 ●天然ガスの有効利用 ●技術調査・研究開発の継続的実施 ●天然ガ  環境管理 ●職場環境改善 ●金属資源情報センター(図書館) ●資源情  のサービスの向上と業務の効率化 意識向上 ●地球環境保全対応計画 ●隔月定期刊行誌石油 天然ガスレビ ・ ●地球規  ューへの地球環境問題啓蒙論文の掲 の掲載  載 2 環境報告書2008
    25. 2007年度(平成19年度)の取り組み 成果概要   源探査現地調査実施ガイドラインの継続的運用 ●「職員及び請負業者に対して、環境配慮・安全管理に関して規定した「金属資源探査現地調査実   ストエイドキット、ガイガーカウンター等備品の購入 施ガイドライン」の運用を徹底。廃棄物管理や既存ルート走行(可能な限り)の徹底、事故後の   査出張時における緊急連絡体制のテスト実施及び結果の検証 速やかな対処・報告の実施など、成果が認められた。   理研修計画の策定及び実施 ●医薬品及び衛生用品から成るファストエイドキット、ガイガーカウンターを購入。現地調査時に   ライン及び運用方法の見直し 必要に応じて携行する予定。 ●緊急連絡網のテストにより、緊急時の連絡体制を点検。支障なく終了した。 ●外部専門家による応急救護講習を行い、一般的な救護方法の他、切り傷や骨折の処置等、現地調 査時に必要な対応に係る講義及び実技を11名が受講。   査における安全対策・事故対応マニュアルの運用 ●現地調査における安全対策マニュアルの運用監視については、出張時に記入した質問票の内容を   ニュアルの見直し HSE環境影響/リスク一覧表の見直しに反映。   マニュアルの運用 、 衛生委員の協力を得て、グループ内会議やメール等にて啓蒙を行う   ●健康診断・人間ドック受診の周知徹底。   張時における時差への適応を考慮し、移動日及び出張期間中の超過勤務時間の削減を啓 ●海外出張者に超過勤務の削減を啓蒙。病院リストを携行するよう出張者に周知徹底。 。   て発病した場合等に備え、英語対応可・海外傷害保険適応のある病院リストの作成をし、   対応を確立する。   等印刷物を発注する際に法案を勘案するよう周知する。 ●役務(印刷)を含む紙類における特定調達物品等調達は引き続き確実に行われている。   品の種類及び個数チェック・定期点検の実施・災害時を想定した配布方法を検討、マニ ●防災用品管理マニュアルを作成、運用を開始するとともに、職員に周知。   を作成・グループ内に周知。   ・打ち合わせブースへ避難経路図を掲示。 ●各会議室に避難経路図を経路図の掲示開始。定期的に維持管理を実施。   意の遵守と実行 ●現地事務所は、基地関係者との意見交換、現場巡回を定期的に実施。   遵守キャンペーン ②現場巡回 ③改善事項の指導 ●事故災害時における迅速な情報処理及び意思決定能力の維持・向上を図るべく、災害時対応訓練を   出訓練の実施 実施。   計画の作成 ②訓練の実施・評価 ③評価内容への対応 ●緊急放出訓練を安全及び環境に配慮して支障なく終了。 ●本部にて、各基地の事務所長連絡会議を実施し、各事務所長より防災訓練(総合・自衛)及び安 全活動等の近況を報告。   対応訓練の実施 ●むつ小川原国家石油備蓄基地にて、現場作業中に事故が発生したことを想定して実施。   画の作成 ●基地、本部と同時進行で訓練シナリオを進め、随時発生する新しい情報を互いにやりとりするこ   実施・評価 とで、迅速な情報処理及び意思決定能力の維持・向上を図った。   応(最終報告書) ●基地、本部の安全、環境配慮に対する意識を維持・向上することにもなった。   絡系統の周知徹底及び緊急連絡訓練の実施状況確認 ●緊急連絡訓練実施は、計画通り神栖基地で実施、現地状況確認・報告済み。 ●緊急連絡系統の連絡を継続実施。   絡体制の確認 ●警備員詰め所に緊急時連絡表を掲示し、異動等の度に更新。常備してある携帯電話の電話帳に関   月次警備報告 係通報先を登録し、同様に更新を実施。   報訓練実施内容の策定 ●警備状況については、毎月の警備報告書にて確認。   報訓練の実施 ●10月1日の機械警備システム更新を受けて通報訓練内容を検討し、平成20年2月1日付けで 通報訓練を実施。   の安全衛生面に対する必要事項励行と出張報告書への懸案事項記載と管理 ●部内会議や個別に、部内の海外出張者に対して、安全管理計画書に則して必要な安全管理に努め るよう啓発するとともに懸案事項があった場合の出張報告の記載を周知。   海外出張期間におけるアクシデントに備え、本部・現地事務所・在外公館・現地自治体・ ●出張時に緊急連絡網を携行するようメール等にて推進・啓蒙。   社間の安全確認連絡網を確立する。   内規則の見直し・仮運用 ●館内規則の見直し完了。運用開始について調整中。   ティシステムの更新に伴う見直し) 内規則の改訂   府関係金融機関の社会環境審査基準に関する情報収集及び当機構石油・天然ガス部門の ●金属鉱物海外探鉱資金出融資等HSE基準の策定審査基準を策定し、案件採択審査に適用。   査基準との調整   査基準を策定し、非鉄金属業界団体、個別企業へ説明   る細則、業務要領を改正   査基準を出融資等案件採択審査に適用   者の安全管理体制の管理方法検討・試行 ●委託業者が実施する安全パトロールに参加し安全管理状況の把握に努めた、また安全に関する書   業者の安全管理体制の制の管理方法検討・試行 類のチェック表を作成しパトロールではチェックリストを使用することで委託業者、再委託業者 の安全管理体制の強化に努めた。   者のHSE活動管理 ●中央監視装置に追加したエネルギー消費のトレンド把握機能をビル管理業務において活用。   利用状況の把握)支援ツールの選定・試行   場のHSEリスクに係る情報収集・リストアップ ●物理探査船操業のためのリスク分析を開始。   ラクター選定・管理方法の見直し ●物理探査船「資源」による中越沖、三陸沖に係るHSE審査の実施。   SEMSの改訂・運用 ●物理探査船「資源」運航開始に伴い、実情にあわせたHSEマネジメントシステム等の検討を実 施   の用途別状況調査、対応策検討及びマニュアル作成 ●実験室安全環境ての点検手順については、マニュアルを整備し運用を開始した。   アル運用   施、結果とりまとめ ●平成18年度より継続している天然ガスの有効利用に関連する調査については、平成20年3月   果報告会の開催、刊行物への掲載天然ガスの液体燃料化(GTL)技術などの継続実施 に企業への成果報告会を実施した。   スの液体燃料化(GTL)技術などの継続実施 ●研究開発を継続的に実施し、平成19年9月にはGTL実証プラントの建設を開始した。   報センター運営マニュアルの改正と運用。 ●金属資源情報センター運用マニュアルについては改正中である。   模での温室効果ガスの低減に資する論文の隔月定期刊行誌「石油・天然ガスレビュー」 ●隔月定期刊行誌石油・天然ガスレビュー2007年9月号に、 「京都メカニズムをはじめとする   を通じた関連業界等読者への啓蒙。 排出権の概要と最近の動向」 、2008年3月号に「CO2削減に即効性・実際的効果が得られる LPG自動車について」を掲載し、関連業界等読者への啓蒙を実施。 Environmental Report 2008 2
    26. 労働安全衛生パフォーマンス JOGMECの労働安全衛生活動 JOGMECは、環境の国際規格であるISO14001 の認証取得と同時に、労働安全衛生の国際規格OHSAS 18001の認証を取得しています。 JOGMECは、この2つの国際規格を統合して、HSE マネジメントシステムを運営しており、2006年度(平成 18年度)は健康増進を目的・目標として、労働安全衛生法 に基づき設置した衛生委員会の周知・推進を図っています。 快適な職場への改善事項について、各部で指名された HSEリーダー等は、職場の意見や要望等、その内容に応じ 衛生委員を通じて衛生委員会への提案を行います。 また、職員が日常の業務を行う中で気がついた職場環境、 制度及び事務手続き等の改善に関する意見や提案、相談を 受付ける専用のメールボックス(改善提案メールボックス)を 設置しています。このメールボックスに寄せられた職員の 「声」 は、 総務部総務課、または必要に応じて招集する対策会議(関 係部署の担当者が出席)において対応を検討します。そして 原則として受信後2週間以内に、送信者へ検討結果または 検討状況の回答を行います。なお、送信者の了解がある場 合は、JOGMECの内部イントラネットに結果を掲載し、機 構内に広く周知するよう努めています。2 7年度は執務環 00 境の改善や服務に関する運用改善の提案など、合計19件の 要望が寄せられ、うち12件の要望を実現しました。 さらに、ニアミス・ヒヤリハット体験の投稿を要請すると ともに、今までに報告のあった職場内での、事故・事故誘因 報告をイントラネットに掲載し、安全への注意喚起を啓蒙し ています。 この他、"メンタルヘルス講習会" を催すなど、健康管理 の拡充を推し進めています 2 環境報告書2008
    27. 体制図 Environmental Report 2008 2
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