ソーシャルメディアを用いた景観現象の分析〜大名庭園における試み〜

685 views
590 views

Published on

GISA学術研究発表Web大会

表題:
ソーシャルメディアを用いた景観現象の分析〜大名庭園における試み〜

著者名(共著者含む):
大野陽一、吉川眞、田中一成

所属:
大阪工業大学大学院 工学研究科都市デザイン工学専攻

連絡先:
E-mail: ono@civil.oit.ac.jp

Published in: Education
0 Comments
0 Likes
Statistics
Notes
  • Be the first to comment

  • Be the first to like this

No Downloads
Views
Total views
685
On SlideShare
0
From Embeds
0
Number of Embeds
0
Actions
Shares
0
Downloads
0
Comments
0
Likes
0
Embeds 0
No embeds

No notes for slide

ソーシャルメディアを用いた景観現象の分析〜大名庭園における試み〜

  1. 1. ソーシャルメディアを用いた 景観現象の分析 〜大名庭園における試み〜 大阪工業大学大学院 大野陽一 大阪工業大学 吉川 眞 大阪工業大学 田中一成 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)
  2. 2. はじめに スマートデバイス・ソーシャルメディアの普及 個人の行動が時空間情報として蓄積 地理空間情報活用推進計画(2012年) 私的な時空間情報の活用 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)1/31
  3. 3. 研究目的 大名庭園 : 時間変化にともなう景観変化を意図して設計 視点位置・季節によって 見られる景観が異なる 現地を訪れた人々の写真撮影情報を取得 実際に人々が体験した景観現象を把握 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)2/31
  4. 4. 研究方法 大名庭園を対象に分析を展開 データベース構築 景観分析 視点場分析 Web APIを用いた 私的な写真情報の取得 鑑賞ルート分析 画角・撮影方向の可視化 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)3/31
  5. 5. ソーシャルメディア 写真・スライド 共有サービス Flickr Picasa など SlideShare フォト蔵 写真コミュニティサイト 個人が撮影した写真をWeb上で 整理・分類・展示・共有が可能 TwitterやFacebookなど他のSNS との連携が可能 参考:http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2010/08/26/8591 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)4/31
  6. 6. Flickr 撮影位置情報・撮影時刻情報付き 写真画像の公開・管理などが可能 Web APIを用いて写真情報の収集 が容易に可能 http://www.flickr.com 任意の地域・時刻に撮影された写真情報を取得可能 Web APIを用いてデータベースを作成 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)5/31
  7. 7. Web APIの利用 httpリクエストを送信 撮影期間・緯度経度 を指定 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology 返り値 該当する写真情報を返答 GISA 学術研究発表Web大会(2013)6/31
  8. 8. 写真情報 取得可能情報一例 属性 概要 photo id 画像番号 title 画像名 owner 投稿したユーザーのID ownername 投稿したユーザー名 latitude 緯度 longitude 経度 datetaken 撮影日時 dateuplode 投稿日時 tags タグ情報 url_o 誰が、いつ、どこで、何を撮影したか 把握することが可能 カメラを通した景観現象を把握 オリジナル画像のURL Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)7/31
  9. 9. 写真情報の収集地 日本三名園 金沢の兼六園、岡山の後楽園、水戸の偕楽園を指す それぞれが江戸時代に作庭されたわが国を代表する 池泉回遊式の大名庭園 栗林公園 一歩一景といわれる変化に富んだ景観が特徴 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)8/31
  10. 10. 写真情報取得位置 収集期間:2006年1月1日~2012年12月31日 写真撮影位置 栗林公園/387枚 写真撮影位置 写真撮影位置 兼六園/2124枚 後楽園/666枚 情報量にばらつきがある 兼六園を中心に分析を展開 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology 写真撮影位置 偕楽園/273枚 GISA 学術研究発表Web大会(2013)9/31
  11. 11. 良視点場の把握 ある地点で多くの写真が撮影されている ある地点で複数の人物が撮影している 好風景が鑑賞できる視点場 庭園内の景観を継起的に楽しむ中で 印象的なポイント ホットスポット分析より良視点場の抽出 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)10/31
  12. 12. 良視点場の特定 犯罪分析などに用いられるホットスポット分析を適応 ゲティスのG統計量を用いて算出 算出値が高いほどオブジェクト(撮影位置ポイント)が集積している 算出式 x : 属性値 w : 空間ウェイト Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)11/31
  13. 13. ホットスポット分析 兼六園 徽軫灯籠周辺 1月(397枚/12人) 2月(232枚/8人) 4月(221枚/19人) 5月(188枚/12人) 6月(97枚/8人) 7月(81枚/9人) 1.65-1.96 Std. Dev. 1.96-2.58 Std. Dev. >2.58 Std. Dev. 全データ(2124枚/142人) Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)12/31
  14. 14. ホットスポット分析 兼六園 徽軫灯籠周辺 8月(134枚/20人) 10月(538枚/14人) 11月(146枚/12人) 5月(188枚/12人) 6月(97枚/8人) 7月(81枚/9人) 1.65-1.96 Std. Dev. 1.96-2.58 Std. Dev. >2.58 Std. Dev. 全データ(2124枚/142人) 徽軫灯籠周辺が安定した人気 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)13/31
  15. 15. ホットスポット分析 後楽園 3月(60枚/5人) 7月(119枚/4人) 8月(54枚/6人) 9月(59枚/6人) 11月(143枚/8人) 12月(60枚/4人) 唯心山 1.65-1.96 Std. Dev. 1.96-2.58 Std. Dev. >2.58 Std. Dev. 全データ(666枚/41人) 季節ごとに好まれる視点場が変化している Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)14/31
  16. 16. ホットスポット分析 栗林公園 1.65-1.96 Std. Dev. 1.96-2.58 Std. Dev. >2.58 Std. Dev. 3月(38枚/5人) 4月(50枚/6人) 5月(140枚/4人) 全データ(387枚/36人) 池周辺に視点場が集中 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology 8月(74枚/5人) GISA 学術研究発表Web大会(2013)15/31
  17. 17. 鑑賞ルートの把握 庭園内での良視点場を把握 実際にはどのように移動して その場で撮影しているのか 個人の鑑賞行動を把握 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)16/31
  18. 18. 鑑賞ルート分析 写真撮影地点ごとの撮影時刻情報に着目 2010/06/12 14:28:00 オーナー情報 撮影位置情報 撮影時刻情報 2010/06/12 14:31:00 タグ情報 2010/06/12 14:29:00 2010/06/12 14:32:00 写真撮影枚数50枚以上を対象に個人の鑑賞ルートを把握 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)17/31
  19. 19. 鑑賞ルート分析結果(1) 撮影時刻情報をもとに 個人の鑑賞ルートを追跡 50枚以上写真を撮影している 人物を対象とする 兼六園で10名の該当者 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)18/31
  20. 20. 鑑賞ルート分析結果(2) 近い範囲で撮影を繰り返す 単純な視点移動だけでなく 撮り直しや位置決めのための 探索を確認 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)19/31
  21. 21. 撮影対象の判読 庭園を鑑賞するなかで特徴的な場所を把握 写真画像の判読により撮影対象を把握 画像から画角と撮影方向を表現 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)20/31
  22. 22. エリアの選定 徽軫灯籠周辺 夕顔亭周辺 視点場分析・鑑賞ルート分析の 重ね合わせから特徴的なエリアを抽出 雁行橋周辺 栄螺山周辺 根上松周辺 1.65-1.96 Std. Dev. 1.96-2.58 Std. Dev. 撮影された地物を目印に 画角と撮影方向を表示 >2.58 Std. Dev. 鑑賞ルート Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)21/31
  23. 23. 写真画像の収集 徽軫灯籠 周辺 夕顔亭 周辺 栄螺山 周辺 七福神 山周辺 狭域な対象地で撮影された 写真画像を収集 明治紀念之 標周辺 地物を手がかりに画角を把握 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)22/31
  24. 24. 画角と撮影方向の表示(1) 撮影対象を判読 景観とは考えない写真 ➡ (花、魚、看板など) 視点場に表現 広い眺めを撮影している写真 ➡ 地物を手がかりに 画角範囲を青色で表現 一つの地物を眺めている写真 ➡ 地物を手がかりに 画角範囲を赤色で表現 撮影頻度は透明度で表現 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)23/31
  25. 25. 画角と撮影方向の表示(2) 同一視点場から 徽軫灯籠周辺 夕顔亭周辺 雁行橋周辺 栄螺山周辺 根上松周辺 撮影方向を変えずに対象の 組み合わせを変えて撮影が 行われている地点 (徽軫灯籠周辺など) 多方向へ目移りすることが 考えられる地点 (夕顔亭周辺など) が存在し、それぞれを表示した Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)24/31
  26. 26. 分析結果の整理 Flickr APIを用いて撮影位置と写真画像を抽出 長所:個人の鑑賞行動や良視点場の抽出が可能 短所:撮影対象の把握には写真画像を読み解く必要がある より効率よく撮影に関する指標を把握する必要がある EXIF情報の活用 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)25/31
  27. 27. EXIF情報データベース EXIF情報 写真画像に埋め込まれた撮影時の条件に関するメタデータ 例)焦点距離、撮影方向、緯度経度情報、F値など どのような眺めを撮影したかGIS上で 表現することが可能 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)26/31
  28. 28. EXIF情報の利用 撮影画像ごとに撮影時の焦点距離が記録されている 焦点距離は撮影素子サイズに依存する それぞれを35mmフィルム換算することで統一的に把握 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)27/31
  29. 29. 撮影に用いられた焦点距離の把握 徽軫灯籠周辺 0~15 15~28 28~40 40~60 60~110 110~380 徽軫灯籠周辺: 撮影に用いられる画角の 範囲が広いエリア 梅林周辺: 撮影に用いられる画角の 範囲が狭いエリア 梅林周辺 データ数:908 撮影方向の把握が必要 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)28/31
  30. 30. 焦点距離と撮影方向の表示 焦点距離・撮影方向を表示 定量的に撮影状況を把握 データ数:108 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)29/31
  31. 31. 比較 写真情報データベース メリット:比較的容易に良視点場の把握が可能 デメリット:どのような眺めを撮影したか把握するには1つ1つ画像を 確認する必要がある EXIF情報データベース メリット:比較的容易に撮影状況の把握が可能 EXIF情報は画像自体に埋め込まれているためデータベー スの拡充が可能 デメリット:データベース構築に比較的時間がかかるため視点場の 把握のみが目的の場合には不向き Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)30/31
  32. 32. おわりに -結果と課題- 写真情報をGIS上に読み込み、分析することで 庭園内の景観的特徴を把握した 視点と対象の関係(何がどこでみられているか)を より詳細に把握する必要がある -今後の展開- 都市空間を対象とした広域なシークエンスの 把握を行う予定 Laboratory of Spatial Design Osaka Institute of Technology GISA 学術研究発表Web大会(2013)31/31

×