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電気新聞特別号「日本の産業を支えるエネルギー」 07 09

  1. 1. ■ 3 ■関東商工会議所連合会 調査 東京電力管内の電気料金 値上げの企業経営への影響 日 本 の 経 済 状 況 G D P は リ ー マ ン シ ョ ッ ク 前 の 水 準 に 依 然 低 調 な 製 造 業 の 回 復 が カ ギ 勝 間   日 本 の 産 業 を 支 え る エ ネ ル ギ ー と い う テ ー マ を め ぐ っ て 議 論 を 深 め る た め に 、 ま ず は 景 気 に 関 す る 認 識 か ら 伺 い た い 。 吉 崎   今 年 ( 2 0 1 4 年 ) 第 1 ・ 四 半 期 の G D P が 実 額 ベ ー ス で 5 3 6 兆 円 と な り 、 よ う や く リ ー マ ン シ ョ ッ ク 前 の 水 準 を 超 え た が 、 今 後 気 が か り な の は 製 造 業 の 動 き だ 。 2 0 1 0 年 を 基 準 年 と し た 今 年 4 月 の 鉱 工 業 生 産 指 数 は 99・ 6 で 、 震 災 前 後 と ほ と ん ど 変 わ っ て い な い 。 リ ー マ ン シ ョ ッ ク 前 に 1 2 0 近 く に 達 し て い た の と 比 較 す る と 、 製 造 業 が 低 調 で あ る 一 方 で 、 非 製 造 業 が 好 調 で あ る こ と に よ り 景 気 が 支 え ら れ て い る こ と が は っ き り わ か る 。 ま た 、 震 災 以 降 、 原 子 力 発 電 所 の 停 止 に 伴 い 火 力 燃 料 の 輸 入 が 増 え た こ と な ど に よ り 、 2 0 1 3 年 度 の 貿 易 収 支 は 13・ 7兆 円 の 赤 字 に 達 し て い る こ と も 懸 念 材 料 だ 。 清 水   大 企 業 は ア ベ ノ ミ ク ス の 効 果 な ど で 景 気 が 上 向 い て い る よ う だ が 、 率 直 な と こ ろ 、 中 小 企 業 レ ベ ル で は な か な か 実 感 で き て い な い 。 足 元 で は 円 安 の 影 響 に よ る 原 材 料 費 上 昇 と と も に 、 電 気 料 金 が 値 上 が り す る な ど コ ス ト ア ッ プ の 要 因 が あ り 、 今 後 の 状 況 も 厳 し い と み て い る 。 山 本   1 9 9 0 年 代 後 半 以 降 、 デ フ レ に よ り 消 費 者 物 価 指 数 が 落 ち て い る が 、 そ れ 以 上 に 全 体 の 平 均 給 与 が 大 き く 減 少 し て い る 。 一 人 当 た り の 付 加 価 値 が 高 く 、 平 均 給 与 が 高 い 製 造 業 の 業 績 が 上 向 け ば 全 体 の G D P も 増 え て い く 。 し か し 、 そ の 製 造 業 の 就 労 人 口 が 減 っ て き て お り 、 こ の ま ま の 傾 向 が 続 け ば 日 本 の G D P の 世 界 シ ェ ア は ど ん ど ん 低 下 し て い く こ と に な る 。 こ れ に 対 し て リ ー マ ン シ ョ ッ ク 以 降 の ア メ リ カ 、 中 国 、 ド イ ツ の 製 造 業 の 付 加 価 値 額 は 上 向 い て お り 、 特 に ア メ リ カ は シ ェ ー ル 革 命 の 影 響 で 急 激 に 復 活 し て い る 。 電 気 料 金 の 値 上 げ に よ る 影 響 転 嫁 で き な い 電 気 料 金 の 値 上 げ 国 内 へ の 投 資 判 断 に も 影 響 勝 間   昨 年 ( 2 0 1 3 年 ) 秋 、 関 東 商 工 会 議 所 連 合 会 が 会 員 企 業 を 対 象 に 実 施 し た 調 査 で は 、 電 気 料 金 の 値 上 げ に 関 し て 22% が 「 大 き な 影 響 が あ っ た 」 と 回 答 し 、 特 に 製 造 業 で は そ の 割 合 が 約 25% と 高 く な っ て い る 。 ま た 値 上 げ に よ っ て 「 生 産 活 動 の 縮 小 、 雇 用 ・ 人 件 費 削 減 な ど を 実 施 し た 」 割 合 が 全 体 で 約 33% 、 製 造 業 で は 約 37% に 上 り 、明 ら か に 悪 影 響 が 出 て い る 。 一 方 、 2 ■ 東京フォーラム 日本の産業を支えるエネルギー  一般社団法人日本電気協会新聞部(電気新聞)は 2013 年 8 月、安定的で持続性の ある電力・エネルギーの供給を実現するための課題を探ることを目的に、有識者による 継続的な討論を行う「これからのエネルギー委員会」を発足させた。電力・エネルギー に関する多面的なテーマを取り上げ、幅広い分野の有識者をゲストに招いて、委員との 間で座談会を行うほか、原子力発電所などの立地地域の有識者と意見交換するフォーラ ムを開催している。  電力・エネルギーをめぐっては、今年 4 月に政府が新たな「エネルギー基本計画」 を閣議決定し、原子力は「重要なベースロード電源」として位置付けられた。しかしな がら全国の原子力発電所の運転停止が長期化していることにより、電気料金の値上げが 実施され、また電力需給も厳しい状況となっている。その一方でアベノミクスなどによ り景気が上向きかけている日本の産業界にとって、低廉で安定的な電力の供給は、持続 的成長を実現するために必要不可欠であると言える。  こうしたなか、これからのエネルギー委員会は中小企業の現場の実情を踏まえ、産業 界の視点からエネルギー問題を考えるため、2014 年 6 月 2 日、日本商工会議所の後 援により「東京フォーラム 日本の産業を支えるエネルギー」を東商ホールで開催した。 フォーラムでは、日本商工会議所中小企業専門政策委員会委員を務める清水印刷紙工社 長の清水宏和氏、双日総合研究所副所長・チーフエコノミストの吉崎達彦氏をゲストに 招き、これからのエネルギー委員会から経済評論家の勝間和代氏(コーディネーター)、 常葉大学教授の山本隆三氏が参加し、電気料金の値上げによる影響や原子力、再生可能 エネルギーの課題などについて討論を行った。    電気新聞・これからのエネルギー委員会委員(50 音順)   ・勝間 和代 氏(経済評論家)   ・橘川 武郎 氏(一橋大学大学院教授)   ・山地 憲治 氏(地球環境産業技術研究機構理事・研究所長)   ・山本 隆三 氏(常葉大学教授) electricpowe energy electricpower electricpower energy energy electricpower energyelectricpower 電気新聞・これからのエネルギー委員会 東京フォーラム 日本の産業を支えるエネルギー Electric  Power  Energy 2014.6.2 於 東商ホール、後援:日本商工会議所 勝間 和代 氏 かつま・かずよ 経済評論家、中央大学ビジネススクール客員教授 早稲田大学ファイナンス MBA、慶応大学商学部卒業。 株式会社監査と分析取締役、内閣府男女共同参画会議委員、国土交通省社会資本整備審議会委員、中央 大学ビジネススクール客員教授として活躍中。 p r o f i l e 出所:通関統計から作成 2009 2010 2011 2012 2013 -13.7兆円 ■日本の輸出入額の推移 25 9 18 30 1,011 H24 , 22.0% / , 75.2% , 2.8%
  2. 2. ■ 5 4 ■ い 。 こ の 状 態 が 続 け ば 経 常 赤 字 に も な り 国 債 の 格 付 け に も 悪 影 響 を も た ら す こ と に な る 。 ま た 化 石 燃 料 の 輸 入 額 増 加 に よ り 電 気 料 金 が 上 が っ て い る わ け だ が 、 製 造 業 の 年 間 の 経 常 利 益 額 が 15兆 円 程 度 の 中 で 、 電 気 代 が 1 兆 円 も 増 え れ ば 大 き な 打 撃 だ 。 電 力 需 給 へ の 懸 念 需 給 不 安 は 景 気 腰 折 れ の 懸 念 材 料 節 電 コ ス ト は 中 小 企 業 の 重 荷 勝 間   今 年 ( 2 0 1 4 年 ) の 夏 の 電 力 の 需 給 見 通 し で は 、東 日 本 か ら 西 日 本 に 融 通 す る こ と で 、 西 日 本 の 予 備 率 は な ん と か 3 ・ 4 % を 確 保 で き る 見 通 し だ が 、 景 気 が 上 向 く 中 で 需 要 が 増 加 す る こ と も 予 想 さ れ 、 決 し て 安 心 で き る 水 準 で は な い 。 関 西 経 済 連 合 会 、 九 州 経 済 連 合 会 の 調 査 で も 、「 昨 年 夏 と 同 様 の 節 電 率 の 達 成 は 困 難 」 と の 回 答 が 、 全 体 で 約 25% 、 製 造 業 で 約 35% 、 中 小 企 業 で は 約 39% に も 達 す る 。 そ の 理 由 で 最 も 多 い の が 「 製 品 ・ サ ー ビ ス の 需 要 増 加 」 で 、 電 力 需 給 の 懸 念 が 景 気 腰 折 れ の 要 因 に な り か ね な い 。 清 水   経 済 産 業 省 の 電 力 需 給 検 証 小 委 員 会 の 委 員 を 務 め て い る が 、 火 力 発 電 設 備 の 計 画 外 停 止 の リ ス ク を 懸 念 し て い る 。 特 に 運 転 開 始 か ら 40 年 を 超 え る 老 朽 火 力 発 電 設 備 の 計 画 外 停 止 件 数 は 2 0 1 0 年 か ら ず っ と 増 え 続 け て い る 。 し か も 火 力 発 電 設 備 全 体 に 占 め る 老 朽 火 力 の 比 率 が 増 加 し て お り 、 計 画 外 停 止 の 可 能 性 が 高 ま っ て い る と い え る 。 一 方 で 、 川 内 原 子 力 発 電 所 の 1 基 ( 89万 キ ロ ワ ッ ト ) が 稼 働 す る だ け で 、 9 電 力 会 社 の 予 備 率 は 0 ・ 5 % 改 善 す る こ と も 注 目 す べ き で は な い か 。 山 本   日 本 の 産 業 部 門 は 、 1 9 7 3 年 か ら 1 9 9 0 年 ま で は G D P が 大 き く 伸 び た に も か か わ ら ず 、 省 エ ネ 努 力 に よ っ て エ ネ ル ギ ー 消 費 を 減 ら し て き た 。 し か し 、 1 9 9 0 年 頃 か ら は G D P も 伸 び な い 代 わ り に エ ネ ル ギ ー 消 費 も あ ま り 減 ら な く な っ て い る 。 こ れ は 、 製 造 拠 点 の 海 外 移 転 が 進 む 一 方 で 、 国 内 の 設 備 更 新 が 進 ま ず エ ネ ル ギ ー 効 率 の 改 善 が 進 展 し な か っ た こ と が 要 因 と な っ て い る 。 こ の 傾 向 を 変 え て い く 必 要 が あ る が 、 景 気 が 上 向 き 始 め た と は い え 、 電 気 料 金 の 上 昇 と 電 力 供 給 に 懸 念 の あ る 国 内 へ の 投 資 は 敬 遠 さ れ る 可 能 性 が あ る 。 清 水   わ た し の 会 社 の 工 場 で も 震 災 以 来 、 試 行 錯 誤 し な が ら 節 電 に 努 め て い る が 、 生 産 が 伸 び る 中 で ピ ー ク 電 力 を カ ッ ト し て も 、 消 費 電 力 量 は 増 え る 。 し か も 休 日 に 生 産 を シ フ ト す る こ と 東京フォーラム 日本の産業を支えるエネルギー 電気新聞・これからのエネルギー委員会 ■日本の化石燃料輸入額の推移 ■関西経済連合会 九州経済連合会 調査 2014 年夏の節電・電気使用量見通し (調査期間 2014 年 3 月 3 〜 28 日) 出所:通関統計 24.8% 73.4% 1.8% 34.6% 64.1% 1.3% 19.3% 78.6% 2.1% 39.4% 57.6% 1.5% 22.5% 75.7% 1.8% 33.3% 65.4% 1.3% 81.4% 2.1% 16.4%   34.8% 62.1% 1.5% ■清水印刷紙工工場の電力量料金単価の推移 (2012.06-2013.05 の 2 年間) 今 年 3 月 、 関 西 経 済 連 合 会 、 九 州 経 済 連 合 会 が 会 員 企 業 を 対 象 に 実 施 し た 調 査 で は 、 経 営 上 の 懸 念 事 項 と し て 「 電 力 コ ス ト の 上 昇 」 を 挙 げ た 企 業 が 約 59% と 、「 消 費 税 率 の 引 き 上 げ 」 の 約 50% を 上 回 り 最 も 多 か っ た 。 清 水   東 京 電 力 管 内 に あ る わ た し の 会 社 の 工 場 の 電 気 料 金 の 推 移 を み る と 、 2 0 1 2 年 6 月 に は 1 キ ロ ワ ッ ト 時 当 た り 11円 47銭 、 こ れ に 燃 料 費 調 整 額 、 太 陽 光 発 電 促 進 付 加 金 、 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー 発 電 促 進 賦 課 金 を 加 え る と 同 12円 7 銭 だ っ た が 、 電 気 料 金 の 値 上 げ に よ り 昨 年 2 月 に は 15円 45銭 に 、 さ ら に 消 費 税 率 ア ッ プ で 今 年 5 月 に は 同 18円 20銭 に 上 が っ た 。 こ の 結 果 、 2 年 前 と 比 較 す る と 1 カ 月 の 電 気 料 金 が 約 63万 5 千 円 、 年 間 約 7 6 0 万 円 増 え た こ と に な る 。 消 費 税 の 増 税 分 は 価 格 に 転 嫁 で き て も 、 電 気 料 金 の 上 昇 分 は 転 嫁 で き な い 。 今 の と こ ろ 節 電 な ど 様 々 な 取 り 組 み に よ り 何 と か コ ス ト ア ッ プ し た 分 を 吸 収 し て い る が 、 月 に 60万 円 あ れ ば 設 備 投 資 な ど 企 業 活 動 に 有 益 な 活 用 が で き 、 非 常 に 大 き な 数 字 だ 。 さ ら に も う 一 段 の 値 上 げ と な れ ば 深 刻 な 影 響 が 出 て く る と い わ ざ る を 得 な い 。 吉 崎   電 気 料 金 の 問 題 は 、 今 後 、 企 業 の 投 資 判 断 に 大 き な 影 響 を 与 え る 可 能 性 が あ る 。 3 ・ 11 以 降 、 超 円 高 、 政 治 の 不 透 明 性 、 そ し て 電 力 供 給 に 関 す る 不 透 明 さ が 要 因 と な っ て 、 企 業 の 製 造 拠 点 の 海 外 移 転 が 劇 的 に 進 み 、 そ の 結 果 、 月 次 ベ ー ス で 見 た 貿 易 収 支 も 赤 字 に 転 じ て い る 。 こ こ に き て 、 国 内 へ の 投 資 回 帰 を 検 討 す る 動 き も 出 て い る よ う だ が 、 今 後 の 電 気 料 金 の 不 透 明 さ は 計 算 で き な い リ ス ク と な り 企 業 の 投 資 判 断 に 影 響 を 及 ぼ し か ね な い 。 山 本   1 9 9 8 年 度 に は 5 兆 円 程 度 だ っ た 化 石 燃 料 の 輸 入 額 が 、 2 0 1 3 年 度 に は 30兆 円 近 く に 増 え て お り 、 こ れ が 2 0 1 1 年 度 に 赤 字 に 転 落 し た 貿 易 収 支 に 大 き く 影 響 し て い る 。 輸 入 燃 料 費 の 増 加 に よ る 貿 易 赤 字 は 、 単 な る コ ス ト 増 で し か な く 、 成 長 に つ な が る 性 格 の も の で は な 清水 宏和 氏 しみず・ひろかず 清水印刷紙工社長 早稲田大学教育学部教育学科社会教育専修を卒業後、米国ダラス大学大学院経営学修士(MBA、マー ケティング・リサーチ専攻)を修了。2012 年 早稲田大学大学院 環境・エネルギー研究科博士後期課 程を修了。博士(学術)。1994 年から現職。 総合資源エネルギー調査会基本政策分科会電力需給検証小委員会、日本商工会議所 中小企業政策専門委 員会など各種委員多数。 p r o f i l e 山本 隆三 氏 やまもと・りゅうぞう 常葉大学教授 京都大学工学部卒業。 住友商事に入社。地球環境部長等を経て、プール学院大学国際文化学部教授、2010 年から富士常葉大 学(現常葉大学)総合経営学部教授。「夢で語るな日本のエネルギー」(鈴木光司氏との共著)ほか、エ ネルギー資源に関する論考を数多く発表している。 p r o f i l e ■関西経済連合会 九州経済連合会 調査 経営上の懸念事項 (調査期間:2014 年 3 月 3 日~ 25 日) 10.4 5.7 12.1 12.5 10.0 24.3 54.6 47.9 54.3 5.1 1.9 24.4 19.2 14.7 25.0 67.9 75.6 41.7 8.5 4.4 16.5 14.9 11.7 24.5 59.4 57.8 49.8 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 90.0 100.0 n=436 n=156 n=280 2013 年 3 月⇒約 233 万円/月 2012 年 6 月⇒約 199 万円/月 2014 年 5 月⇒約 262 万円/月
  3. 3. ■ 7 6 ■ が 、 こ の 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー の 固 定 価 格 買 い 取 り 制 度 が 大 き な イ ン パ ク ト を 与 え て い る の は 間 違 い な く 、 ド イ ツ で は 一 般 家 庭 の 負 担 額 が 年 間 3 万 円 を 超 え て い る 。 R P S( リ ニ ュ ー ア ブ ル ・ ポ ー ト フ ォ リ オ ・ ス タ ン ダ ー ド ) と い う 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー の 買 い 取 り を 電 力 会 社 に 義 務 付 け て い る ア メ リ カ の 州 で も 電 気 料 金 が 上 昇 し て お り 、 オ ハ イ オ 州 で は 5 月 に こ の 制 度 を 凍 結 す る 法 律 が 上 院 を 通 過 し た 。 ド イ ツ で も ア メ リ カ で も 、 産 業 競 争 力 を 維 持 向 上 さ せ る た め に は 電 気 料 金 を 抑 え る 必 要 が あ る と の 認 識 が 強 ま っ て い る 。 清 水   昨 年 ( 2 0 1 3 年 )、 当 社 の 工 場 に 太 陽 光 パ ネ ル を 設 置 し て は と い う 提 案 を 受 け た こ と が あ る 。 中 国 製 の 太 陽 光 発 電 シ ス テ ム 54㌔ ㍗ の 設 備 に 約 1 7 0 0 万 円 を 投 じ て 導 入 す る と い う 話 だ っ た が 、 こ れ で は 年 間 の 電 力 使 用 量 の 4 % し か 発 電 で き ず 、 し か も 天 候 に 左 右 さ れ る 。 と て も 生 産 の 現 場 で 使 え る も の で は な い 。 売 電 に よ り 20年 で 何 百 万 円 も う か り ま す と い う 試 算 結 果 を 見 せ ら れ た が 、 売 電 で も う け る こ と は 考 え て い な い た め 、 検 討 す る こ と は な か っ た 。 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー を 増 や し て い く 必 要 性 は 理 解 で き る が 、 原 子 力 が 稼 働 し な い た め に 料 金 が 上 が り 、 そ の 上 に 燃 料 費 調 整 額 、 さ ら に 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー の 賦 課 金 を 払 わ な け れ ば な ら ず 、 企 業 に と っ て は 大 き な 負 担 だ 。 せ め て 原 子 力 を 再 稼 働 さ せ 電 気 料 金 、 燃 料 費 調 整 額 を 抑 制 し て も ら い た い 。 吉 崎   今 あ る 設 備 を 利 用 し て キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー を 生 み 出 し 、 こ れ を 使 っ て 新 し い 設 備 に 投 資 す る と い う の は ご く 当 た り 前 の 考 え 方 だ 。 通 信 な ど に 比 べ 技 術 革 新 の ス ピ ー ド が ゆ っ く り で 設 備 規 模 も 大 き い 電 気 事 業 で は 、 長 期 的 な 視 点 で 投 資 を 繰 り 返 し て き た 。 し か し 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 の 事 故 以 降 、 そ う し た 民 間 で は 普 通 の 考 え 方 す ら タ ブ ー 視 さ れ て い る こ と こ そ 問 題 で は な い か 。 清 水   買 い 取 り 価 格 が 保 証 さ れ て い る 制 度 を 利 用 し て 、 太 陽 光 発 電 売 電 を ビ ジ ネ ス に す る 企 業 も 増 え て い る 。 し か し 、 川 口 商 工 会 議 所 の 鋳 物 会 社 か ら ヒ ア リ ン グ を 行 っ た 際 、 印 象 的 だ っ た の は 、 電 気 事 業 は 利 益 を 第 一 に 考 え る 人 が や る べ き で は な い と い う 言 葉 だ 。 勝 間   今 日 は 、 上 向 き か け た 景 気 の 足 を 引 っ 張 り か ね な い 電 気 料 金 の 上 昇 、 ひ っ 迫 す る 電 力 需 給 の 具 体 的 な 影 響 を 踏 ま え な が ら 、 原 子 力 発 電 所 再 稼 働 の 必 要 性 や 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー 導 入 促 進 の 課 題 な ど を 幅 広 い 観 点 か ら 討 論 し た 。 今 後 も 客 観 的 な デ ー タ に 基 づ き 、 状 況 を 冷 静 に 見 極 め な が ら 低 廉 で 安 定 し た 電 力 ・ エ ネ ル ギ ー の 供 給 を 実 現 し て い く こ と が 、 日 本 の 産 業 の 健 全 な 発 展 の た め に 必 要 な の で は な い だ ろ う か 。 東京フォーラム 日本の産業を支えるエネルギー 電気新聞・これからのエネルギー委員会 0.1000 0.1500 0.2000 0.2500 0.3000 0.3500 EU28 ■高騰する EU の家庭用電気料金 出所:EU 統計 で 人 件 費 は か さ み 、 節 電 の た め の 設 備 を 導 入 す れ ば コ ス ト も か か る 。 中 小 企 業 に と っ て 節 電 は ほ ぼ 限 界 に 来 て お り 、 決 し て 容 易 で は な い 。 原 子 力 発 電 所 の 再 稼 働 安 全 が 確 認 さ れ た 原 子 力 は 早 期 再 稼 働 を 世 界 は 原 子 力 を 利 用 し な い リ ス ク に 着 目 勝 間   電 気 料 金 、 電 力 需 給 の 問 題 が あ る 中 で 、 原 子 力 発 電 所 の 停 止 が 長 期 化 し て い る こ と に つ い て ど の よ う に 考 え て い る か 。 清 水   こ れ 以 上 の 電 気 料 金 の 上 昇 を 防 ぐ た め に も 、 安 全 が 確 認 さ れ た 原 子 力 発 電 所 に つ い て は 一 日 で も 早 く 再 稼 働 し て い た だ き た い 。 再 稼 働 に つ い て は 様 々 な 声 が あ る が 、 新 た に 整 備 さ れ た 規 制 基 準 、 原 子 力 発 電 所 に お け る 様 々 な 安 全 性 向 上 の 取 り 組 み に つ い て 、 国 民 の 理 解 が 進 ん で い な い の は 残 念 だ 。 長 期 的 な 視 点 も も ち ろ ん 重 要 だ が 、 中 小 企 業 の 経 営 で は 今 年 、 来 年 の 見 通 し が 重 要 で あ り 、 ま ず 安 定 的 に 、 そ し て こ れ 以 上 料 金 が 上 が ら な い よ う 電 力 を 供 給 し て い た だ き た い 。 さ ら に 今 後 の 不 透 明 性 を 排 除 す る た め に 、 原 子 力 規 制 委 員 会 で 行 わ れ て い る 安 全 審 査 に つ い て も ス ケ ジ ュ ー ル 感 を 示 し て い た だ き た い 。 山 本   関 西 電 力 大 飯 発 電 所 に 関 す る 福 井 地 裁 の 判 決 が 出 た が 、 判 決 文 で 述 べ ら れ た リ ス ク の 見 方 は 違 う の で は な い か 。 原 子 力 発 電 所 の 運 転 を 停 止 し た ま ま で は 、 日 本 の 社 会 は よ り 大 き な リ ス ク を 抱 え る こ と に な る 。 世 界 に は 4 0 0 基 以 上 の 原 子 力 発 電 所 が あ る 。 こ れ だ け 世 界 が 原 子 力 を 利 用 し て い る の は 、 原 子 力 を 利 用 す る よ り も 利 用 し な い リ ス ク の 方 が 大 き い か ら だ 。 ま た 、 今 後 東 南 ア ジ ア な ど の 新 興 国 で は 経 済 発 展 に 伴 い 電 力 需 要 が 増 え 、 そ れ を す べ て 化 石 燃 料 で ま か な う こ と に な れ ば 、 資 源 の 獲 得 競 争 に 一 段 と 拍 車 を か け る こ と に な り か ね な い 。 だ か ら こ そ ベ ト ナ ム は 原 子 力 の 導 入 を 決 め た 。 世 界 で は 日 本 の 技 術 が 必 要 と さ れ て お り 、 日 本 が 果 た す べ き 使 命 で は な い か 。 吉 崎   電 力 イ ン フ ラ は 国 民 共 有 の 財 産 で あ り 、 電 気 の 利 用 者 は オ ー ナ ー シ ッ プ 感 覚 を 共 有 す べ き だ 。 電 力 会 社 の バ ラ ン ス シ ー ト が 悪 化 し て い る の は 国 民 の 財 産 が 棄 損 さ れ て い る よ う な も の 。 そ の イ ン フ ラ の 一 つ で あ る 原 子 力 は ハ ー ド ウ エ ア 、 シ ス テ ム そ し て 人 に よ っ て 支 え ら れ て い る が 、 運 転 停 止 が 長 期 化 す る ほ ど 人 材 育 成 が 心 配 に な っ て く る 。 ま た 、 震 災 の 際 に 女 川 原 子 力 発 電 所 に 周 辺 の 住 民 が 避 難 し た と い う の も 、 地 域 に 住 む 身 近 な 人 が 発 電 所 を 運 営 し て い る と い う 信 頼 感 が あ っ た か ら こ そ だ と 思 う 。 そ う し た 信 頼 関 係 も 、 日 本 の 電 力 イ ン フ ラ の 見 え な い 資 産 な の で は な い か 。 勝 間   日 本 商 工 会 議 所 と 日 本 経 済 団 体 連 合 会 、 経 済 同 友 会 が 原 子 力 の 再 稼 働 を は じ め 低 廉 で 安 定 的 な 電 力 の 供 給 を 求 め る 提 言 を ま と め た が 、 そ う し た 産 業 界 の 要 望 に 社 会 は も う 少 し 耳 を 傾 け 、 政 府 も 成 長 戦 略 の 要 と し て エ ネ ル ギ ー 政 策 を も っ と 重 要 視 し て も い い と 思 う 。 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー の 課 題 再 エ ネ 先 進 国 ド イ ツ は 方 針 転 換 負 担 増 大 す る 賦 課 金 の 抑 制 を 勝 間   再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー に つ い て は 、 こ れ ま で 注 目 さ れ て き た ド イ ツ で も 見 直 し の 動 き が 出 て い る よ う だ が 。 山 本   ド イ ツ が 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー を 積 極 的 に 増 や し て き た 背 景 に は 、 ロ シ ア へ の エ ネ ル ギ ー 依 存 度 を 下 げ た い と い う 思 惑 が あ る の だ と 思 う 。 し か し そ の ド イ ツ 政 府 も 今 年 ( 2 0 1 4 年 ) 4 月 に 固 定 価 格 買 い 取 り 制 度 の 対 象 設 備 を 段 階 的 に 縮 小 す る 方 針 を 決 定 し 、 E U 委 員 会 も 同 様 に 固 定 価 格 買 い 取 り 制 度 は 家 庭 用 に 限 る と の 方 針 を 出 し た 。 E U の 主 要 国 で は 電 気 料 金 が 上 が っ て い る 。 そ の 原 因 は 化 石 燃 料 価 格 の 上 昇 も あ る MW 既 存 434 373,348 建設中 72 76,338 計画中 173 188,755 構想中 309 346, 370 ■世界の原子力発電所 2014 年 4 月現在  出所:世界原子力協会 吉崎 達彦 氏 よしざき・たつひこ 双日総合研究所副所長・チーフエコノミスト 一橋大学社会学部卒業。 日商岩井(現双日)に入社。1991 年からブルッキングス研究所客員研究員。1993 年から経済同友 会に出向し、代表幹事秘書調査役。1995 年に日商岩井調査・環境部に戻り以後、調査畑を歩む。日商 岩井とニチメンの合併により、2004 年 4 月から現職。 p r o f i l e ※本フォーラムに関連するデータは電気新聞ホームページに収録してあります 電気新聞 これからのエネルギー委員会
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