福島第一原子力発電所事故後、3年間連続して行われた三春町児童生徒のホールボディカウンター検査について
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福島第一原子力発電所事故後、3年間連続して行われた三春町児童生徒のホールボディカウンター検査について

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三春町の小中学生のWBC検査結果.

三春町の小中学生のWBC検査結果.
地元の米,野菜を結構食べているが,WBCの悉皆検査で2012, 2013年と続けてセシウム陽性者が一人もいない

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福島第一原子力発電所事故後、3年間連続して行われた三春町児童生徒のホールボディカウンター検査について 福島第一原子力発電所事故後、3年間連続して行われた三春町児童生徒のホールボディカウンター検査について Presentation Transcript

  • 福島第⼀一原⼦子⼒力力発電所事故後、3年年間連続して⾏行行われた三春町児童⽣生徒の ホールボディカウンター検査について   Proceedings of the Japan Academy, Series B 90 (2014) (査読付)に掲載された英文論文の和訳 論文は https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjab/90/6/90_211/_article にて無料公開     <要旨>   福島県三春町では、2011から2013年年の3年年にわたり、6才〜~15才の児童⽣生徒のうち93%にホールボディカウンター(WBC)による内部被 ばく検査を連続的に⾏行行った。検査に併せた問診の結果では、⼦子どもたちのおよそ60%が地元産もしくは⾃自家製の⽶米を⾷食べていたが、2012年年、 2013年年の2回とも、すべての⼦子どもで放射性セシウム300ベクレル/全⾝身の検出限界を越えなかった。       <はじめに>   我々は⼤大規模なWBC検査の結果(n=32,811)に基づき、福島県および周囲県住⺠民の内部被ばくレベルが、チェルノブイリ事故後の知⾒見見 から⾒見見積もられるより⾮非常に低いことを以前に報告した[1]。セシウム137の有意検出率率率は1.0%(⼩小児では0.09%)であり、もし検出限 界ぎりぎりの放射性セシウムを体内に持っている⽅方でも、推定される預託実効線量量は年年間1ミリシーベルトを⼤大きく下回る。この結果は、ご く少ないWBC実測結果のピアレビュー論論⽂文として、UNSCEAR   報告[2]に収載された。   我々はその論論⽂文の中で、福島県三春町の教育委員会が主体となって⾏行行った児童⽣生徒のWBC悉皆検査の結果を述べている。   2011年年の秋から冬にかけて⾏行行なわれた最初の検査では、1,494⼈人(全対象者のうち94.3%をカバー)のうち54⼈人で検出限界を超えるセシ
  • ウム137が検出されたが[3]、2012年年秋に⾏行行われた2回⽬目の検査では、1,383⼈人(同95.0%)のうち検出限界を超える⼦子どもはいなかった。 多くの福島県住⺠民の内部被ばく検査の結果が想定より低い汚染レベルであることに加え、我々の報告した三春町児童⽣生徒の悉皆検査の結果は、 サンプリングバイアスを排除した状況でもその傾向が変わらないことを⽰示した。   本報告では、2013年年秋に⾏行行なわれた3回⽬目の検査結果と(同93.4%)、参加した⼦子どもたち、もしくは帯同者に記載いただいた問診の結 果をあわせて報告する。         <⽅方法>   測定は前報告と同じく、   ひらた中央病院に設置されているWBC(キャンベラ社製FASTSCAN  Model2251)で⾏行行われた。同施設における 標準的な2分間計測での検出限界はセシウム134、137ともに300ベクレル/全⾝身である。⼦子どもの場合、推奨される取り扱いに基づき、⼦子 どもの⾝身⻑⾧長が110センチメートル以下では20センチメートル、110〜~125センチメートルでは12センチメートルの台に乗って計測を⾏行行って いる。なお、2012年年、2013年年の測定では、⾐衣類の表⾯面汚染による誤検出を排除するためガウンに着替えた。2011年年には着替えは⾏行行われて いないことに留留意。   なお、WBCは放射線医学総合研究所のチームにより2013年年11⽉月8⽇日に校正され、機器精度度が規定の誤差範囲内にあることが確認されてい る。       <結果と考察>   図1に、2011年年秋〜~冬の測定者の年年齢分布が、2012年年にそれぞれの年年齢でどのように変化したかを⽰示す。15才の⼦子どもたちが卒業により
  • 減じるまでは、ほとんどの年年齢で同じような⼈人数で推移している。これは、三春町の⼦子どもたちに⼤大きな動きがなく、ほぼ同⼀一の集団を継続 して検査していることを⽰示している。   表ⅠにWBC検査結果を要約する。2013年年秋に測定された1,338⼈人(同93.4%)の⼦子どもたちは、すべて検出限界を下回っていた。   Mondal3[4]によれば、装置の検出限界を超えるために必要なセシウム137の⽇日常的な摂取量量は、15才でおよそ1⽇日3ベクレル、10才で6 ベクレル、6才で10ベクレルと計算される。このときの預託実効線量量は、それぞれ年年間0.01、0.02および0.04ミリシーベルトに相当するが、 これは平均的な⽇日本⼈人がカリウム40から受ける内部被ばく量量の0.18ミリシーベルトよりも⾮非常に低い。   放射性セシウムによる体内放射能量量が低い理理由を「三春町の住⺠民が地元の⾷食材を避けた結果である」とすれば合理理的かもしれないが、問診 の結果は異異なっていた。   表Ⅱは、⼦子どもたちの約60%が⽇日常的に地元産もしくは⾃自家製の⽶米を⾷食べていること、20%以上が同様の野菜を⾷食べていることを⽰示して いる。   図2はさらに、地元産⾷食材を⾷食べる割合がすべての年年齢層でほぼ均⼀一で、2012年年と2013年年の間にもほとんど変わっていないことを ⽰示す。我々は、⼀一般に⼦子どもを持つ親は地元産⾷食材について⽤用⼼心深く、より⼩小さな⼦子どもたちを持つ家庭では⾷食べる割合が際⽴立立って低いであ ろうと想定していたが、図2からはそのような傾向はみられなかった。   また、問診では果物、⾁肉類、⿂魚、⽜牛乳およびきのこの⼊入⼿手先についても尋ねているが、これらの⾷食材の⼤大部分を、福島県という枠を超えて 広い地域から商品を調達するスーパーマーケットで⼊入⼿手していることがわかる。   三春の⼦子どもたちにおいては、地元産⽶米を⾷食べている家庭が含まれていても、内部被ばくのレベルがごく低い。これは、福島産⽶米に含まれ る放射性セシウム濃度度が低いことに起因する。2012年年から、福島県は収穫された⽶米のすべてについて全袋検査を⾏行行っている。その結果[5] は、2012年年に10,345,689袋、2013年年に10,960,652袋を検査し、そのうち放射性セシウム濃度度が100ベクレル/キログラムを超えたのは 2012年年が71袋(0.0007%)、2013年年が28袋(0.0003%)と、⾮非常に低いレベルであった。   主⾷食たる⽶米の汚染レベルの低さが、福島で報告されている内部汚染の低さに明らかに貢献している。また、本報告の結果は、他のWBC計 測[6-‐‑‒9]や陰膳調査[10]の結果とも⽭矛盾しない。  
  • <結論論>   福島県三春町では、2011年年から3年年間連続して児童⽣生徒のWBC悉皆調査を⾏行行った。問診によって、⼦子どもたちのおよそ60%が地元産ある いは⾃自家製の⽶米を⾷食べていることがわかったが、2012年年と2013年年の2回とも、体内に検出限界を超える放射性セシウムを有する⼦子どもは存 在しなかった。⾷食物、特に福島県産⽶米の顕著に低い汚染レベルが、体内汚染レベルの低さを維持する要因であることを強調する。                  
  •   図1:2011年年秋〜~冬の検査対象者の年年齢別度度数分布(グレーのバー)。   これらの⼦子どものうち、2012年年秋の検査までに中学校を卒業したか、町から離離れた⼦子どもの⼈人数を点線のバー、2012年年秋の検査までに新た に追加された⼦子どもの⼈人数を⽩白いバーで表している。このグラフは、三春の⼦子どもたちが1年年の中で⼤大きく動いていないことを⽰示している。  
  •     図2:年年齢別⾷食材調達先⽐比較:2012(左)、2013(右)、⽶米(上段)、野菜(下段)。   ⽇日常的に地元産あるいは⾃自家製の⽶米、野菜を⾷食べていた⼦子供たちの割合をグレー、同⾷食材を主にスーパーマーケットから調達していた割合を ⽩白で⽰示している。   2012年年、2013年年ともにすべての年年齢層の家庭で調達先の差が少なく、さらにパーセンテージは横切切って安定している。  
  • 表Ⅰ:三春町児童⽣生徒(6〜~15才)に⾏行行われたWBC測定の結果。   ⺟母数は三春町教育委員会から発表されている在校⼈人数だが、WBC測定時に学校に通っている⼦子どもの総数とは⼀一致しないかもしれない。   i) 2011年年11⽉月24⽇日〜~2012年年2⽉月2⽇日計測。更更⾐衣なし。   ii) 2012年年9⽉月3⽇日〜~11⽉月8⽇日計測。   iii) 2013年年9⽉月2⽇日〜~11⽉月29⽇日計測。   a) 2011年年8⽉月25⽇日時点の在校者数   b) 2012年年4⽉月1⽇日時点の在校者数   c) 2013年年4⽉月1⽇日時点の在校者数          
  • 表Ⅱ:⼦子供たち(あるいは親)への問診結果。   「通常、あなたの家庭では⽶米、野菜をどこから⼊入⼿手しますか?」     *この問診内容は2011年年の検査時には存在しなかった。                  
  • [1] Hayano R., Tsubokura M., Miyazaki M., Satou H., Sato K., Masaki S., Sakuma Y. (2013) Internal radiocesium contamination of adults and children in Fukushima 7 to 20 months after the Fukushima NPP accident as measured by extensive whole-body-counter surveys. Proceedings of the Japan Academy, Ser.B, 89, 157-163. [2] UNSCEAR 2013 REPORT, SCIENTIFIC ANNEX A "Levels and effects of radiation exposure due to the nuclear accident after the 2011 great east-Japan earthquake and tsunami". United Nations, ISBN 978-92-1-142291-7 [3] As discussed in Ref. [1], some of these detections may have been caused by surface (clothes) contamination. [4] Ishigure N., Matsumoto M., Nakano T., Enomoto H. (2004) Development of software for internal dose calculation from bioassay measurements. Radiation Protection Dosimetry 109,235-242. [5] Results of Fukushima brown rice inspection, 2012 https://fukumegu.org/ok/kome/year/12 and 2013 https://fukumegu.org/ok/kome/, last accessed, Apr 24, 2013. [6] Nagataki S., Takamura N., Kamiya K., Akashi M. (2013) Measurements of individual radiation doses in residents living around the Fukushima Nuclear Power Plant. Radiat Res., 180, 439-447. [7] Tsubokura M., Kato S., Nihei M., Sakuma Y., Furutani T., Uehara K., Sugimoto A., Nomura S., Hayano R., Kami M., Watanobe H., Endo Y. (2013) Limited internal radiation exposure associated with resettlements to a radiation-contaminated homeland after the fukushima daiichi nuclear disaster. PLoS One. 8 e81909. [8] Tsubokura M., Shibuya K., Kato S., Oikawa T., Kanazawa Y. (2013) Acute intake of radionuclides immediately after the incident as the main contributor of the internal radiation exposure after Fukushima Daiichi nuclear disaster. JAMA Pediatr. 1671169-1170. [9] Sugimoto A., Gilmour S., Tsubokura M., Nomura S., Kami M., Oikawa T., Kanazawa Y., Shibuya K. (2014) Assessment of the Risk of Medium-Term Internal Contamination in Minamisoma City, Fukushima, Japan, after the Fukushima Dai-ichi Nuclear Accident. Environ Health Perspect, PMID:24633072. [10] Sato O., Nonaka S., Tada J. (2013) Intake of radioactive materials as assessed by the duplicate diet method in Fukushima. Journal of Radiological Protection 33, 823-838.