再生可能エネルギーはどこまで有効か?2013年4月17日小野章昌
(1)再生可能エネ世界の現状と展望(発電シェア)出典:IEA「世界エネルギー見通し2012」
太陽光・風力の「安定電源」として勘定に入れられる割合出典:IEA「世界エネルギー見通し2012」(安定電源)
太陽光・風力の本質• 変動する電源で間欠性は変えられない。• 100%の別電源によるバックアップが必要。• 送配電線の拡張が必要。• これらシステムコストを加えると高コストは避けられない。 エネルギー収支比(EPR)は低い。• スペイン、ドイツ...
ドイツで30%再エネ発電を導入した時の電力コストドル/MWh出典:OECD/NEA「原子力と再生可能エネルギー」資料より作成
(2)原発なしでやって行けるの?(電源の種類)• ベース電源:年間を通して日中も夜間も一定して発電する電源(石炭火力、原子力)• ミドル電源:日中や季節間の大きな変動を補う電源(ガス・コンバインドサイクル、石油火力)• ピーク電源:ピーク需要時...
ドイツで85%再生可能電力にしたら陸上風力4,000万kW、洋上風力4,000万kW、太陽光6,500万kW 出典:シーメンス需要 洋上風力陸上風力太陽光貯蔵容量
(3)シェールガスは頼りになるか?• シェールガスは非在来型資源。• 硬い岩石を水圧破砕(大量の水を高圧で投入) エネルギー収支比(EPR)が低い。大量の化学薬剤を入れるための環境問題。• 生産井の減衰が急速(最初の2年間で80%減少)。 次か...
シェールガス・オイルの掘り方
生産井の減衰(バッケン油田)出典:The Oil Drum April 1,2012
バッケン油田の生産井出典:The Oil Drum 2012.4.1
米国天然ガス操業リグ数1999年 2012年
最近の米シェールガス生産
メタン・ハイドレートは質が劣る• 砂と泥の層に混じった氷状の固体。• 高圧・低温でのみ安定。• 渥美半島沖では減圧法により回収。• 吸熱反応なので熱を補給する必要性。• 砂が入り込んで操業中止。6日間で12万立方米のガスを回収(2万立方米/日)...
第1回海洋試験出典:JOGMEC 2010年1月発表資料
メタンハイドレート採掘イメージ出典:JOGMEC 2010年11月発表資料
一番の問題は原油生産減衰出典:オーストラリア政府レポート在来型深海非在来型2017年ピーク
参考資料
エネルギー資源は質が大切• 化石燃料(石油、ガス、石炭):有機物起源。生産ピーク。地球温暖化。• 再生可能エネルギー(太陽光、風力)間欠性。バックアップが必要。高コスト。• 原子力(軽水炉、高速炉)高資源効率。燃料リサイクル。社会受容性。質の尺...
電源別エネルギー収支比(EPR)出典:電中研「発電システムのライフサイクル分析」他
米国天然ガス価格推移出典:Oilnergy ホームページ
天然ガスの発見ピーク
石油・ガス生産ピーク(ASPO予測)石油ガス
石炭の生産ピーク出典:ウプサラ大学Aleklett教授
風力発電(緑色)の変動例ドイツの例
消費者の超過料金(kWh当たり)セント/kWhドイツの例
太陽光による超過負担額(年間)出典:ドイツRWI経済研究所2012年レポート10億ユーロドイツの例
原子力は負荷変動対応も可能(フランスの例)出典:OECD/NEAレポート「原子力と再生可能エネルギー」
キング・ハバートの予言(1956年)
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20130417ニコニコ生放送小野章昌さん資料

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  • 知人の小野章昌さん(元三井物産理事燃料部長・東大工学部鉱山学科卒)が4月17日(水)に開催されたシンポジウム(主催:「学術フォーラム・多価値化の世紀と原子力」)で『再生可能エネルギーとシェール・ガス』についてお話になった内容です。参考になると思います。是非お目通しください。当日はニコニコ生放送で 動画配信されていました。下記はその時の番組案内です。
    http://live.nicovideo.jp/watch/lv134209902
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20130417ニコニコ生放送小野章昌さん資料

  1. 1. 再生可能エネルギーはどこまで有効か?2013年4月17日小野章昌
  2. 2. (1)再生可能エネ世界の現状と展望(発電シェア)出典:IEA「世界エネルギー見通し2012」
  3. 3. 太陽光・風力の「安定電源」として勘定に入れられる割合出典:IEA「世界エネルギー見通し2012」(安定電源)
  4. 4. 太陽光・風力の本質• 変動する電源で間欠性は変えられない。• 100%の別電源によるバックアップが必要。• 送配電線の拡張が必要。• これらシステムコストを加えると高コストは避けられない。 エネルギー収支比(EPR)は低い。• スペイン、ドイツではバックアップ電源の救済策が問題化。
  5. 5. ドイツで30%再エネ発電を導入した時の電力コストドル/MWh出典:OECD/NEA「原子力と再生可能エネルギー」資料より作成
  6. 6. (2)原発なしでやって行けるの?(電源の種類)• ベース電源:年間を通して日中も夜間も一定して発電する電源(石炭火力、原子力)• ミドル電源:日中や季節間の大きな変動を補う電源(ガス・コンバインドサイクル、石油火力)• ピーク電源:ピーク需要時などの細かい変動に対処する電源(石油火力、ガスタービン)ドイツでは原子力の代わりは石炭火力クイズ:太陽光・風力は何電源?
  7. 7. ドイツで85%再生可能電力にしたら陸上風力4,000万kW、洋上風力4,000万kW、太陽光6,500万kW 出典:シーメンス需要 洋上風力陸上風力太陽光貯蔵容量
  8. 8. (3)シェールガスは頼りになるか?• シェールガスは非在来型資源。• 硬い岩石を水圧破砕(大量の水を高圧で投入) エネルギー収支比(EPR)が低い。大量の化学薬剤を入れるための環境問題。• 生産井の減衰が急速(最初の2年間で80%減少)。 次から次へと井戸を掘る必要。• 米国は大量消費国でこれまで純輸入国輸出禁止の可能性
  9. 9. シェールガス・オイルの掘り方
  10. 10. 生産井の減衰(バッケン油田)出典:The Oil Drum April 1,2012
  11. 11. バッケン油田の生産井出典:The Oil Drum 2012.4.1
  12. 12. 米国天然ガス操業リグ数1999年 2012年
  13. 13. 最近の米シェールガス生産
  14. 14. メタン・ハイドレートは質が劣る• 砂と泥の層に混じった氷状の固体。• 高圧・低温でのみ安定。• 渥美半島沖では減圧法により回収。• 吸熱反応なので熱を補給する必要性。• 砂が入り込んで操業中止。6日間で12万立方米のガスを回収(2万立方米/日)• 米シェールガスに比べて生産量1/10程度。減衰はもっと早いことが予想される。少なくとも2年間の生産実証が必要。• EPRは相当低い(1.0以下?)
  15. 15. 第1回海洋試験出典:JOGMEC 2010年1月発表資料
  16. 16. メタンハイドレート採掘イメージ出典:JOGMEC 2010年11月発表資料
  17. 17. 一番の問題は原油生産減衰出典:オーストラリア政府レポート在来型深海非在来型2017年ピーク
  18. 18. 参考資料
  19. 19. エネルギー資源は質が大切• 化石燃料(石油、ガス、石炭):有機物起源。生産ピーク。地球温暖化。• 再生可能エネルギー(太陽光、風力)間欠性。バックアップが必要。高コスト。• 原子力(軽水炉、高速炉)高資源効率。燃料リサイクル。社会受容性。質の尺度はエネルギー収支比:EPR(回収エネルギー/投入エネルギー)
  20. 20. 電源別エネルギー収支比(EPR)出典:電中研「発電システムのライフサイクル分析」他
  21. 21. 米国天然ガス価格推移出典:Oilnergy ホームページ
  22. 22. 天然ガスの発見ピーク
  23. 23. 石油・ガス生産ピーク(ASPO予測)石油ガス
  24. 24. 石炭の生産ピーク出典:ウプサラ大学Aleklett教授
  25. 25. 風力発電(緑色)の変動例ドイツの例
  26. 26. 消費者の超過料金(kWh当たり)セント/kWhドイツの例
  27. 27. 太陽光による超過負担額(年間)出典:ドイツRWI経済研究所2012年レポート10億ユーロドイツの例
  28. 28. 原子力は負荷変動対応も可能(フランスの例)出典:OECD/NEAレポート「原子力と再生可能エネルギー」
  29. 29. キング・ハバートの予言(1956年)

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